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【ロシア】ピンクのスープにピンクのサラダ♡また食べたくなる優しい味の謎に迫る!《フード編》

  • 2019.3.30
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日本にあるいろいろな国の料理を通して、様々な文化に触れていく「世界の胃袋TRIP」。第9回目となる今回は日本の隣国、そして世界で最も面積が大きい国、ロシア!

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東端はアラスカに近く、西端はポーランドやリトアニアと隣接するほど、東西に長く延びた国なのです。地域によって文化や料理も少し異なりますが、今回は首都・モスクワの料理をご紹介します!

心躍る可愛さ!ピンクのキュートな店内

吉祥寺駅から徒歩3分ほど歩くと、今回のお店「Cafe RUSSIA 吉祥寺」があります。店内はロシアを代表する野菜、ビーツのようなピンクカラーで一面を彩られています!壁も照明もテーブルに置かれた花も鮮やかなピンクで、テンションが上がること間違いなしです!

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そしてロシアの民芸品、マトリョーシカのモチーフアイテムがいくつも飾られています。どれもガーリーなデザインで可愛い!

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今回ロシア料理についてお話しいただいたのは、スタッフのサーシャさん。ロシアの家庭の食事情からさまざまな歴史まで幅広く教えてくれました!

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たくさんをちょっとずつ!ロシアの前菜は品数が豊富!

ロシア料理は野菜をふんだんに使用します。春〜秋の間に野菜を大量に収穫し、貯蔵したものをアレンジしながら料理を楽しんでいるそう。例えば、夏は生のキャベツでスープを作ってフレッシュさを楽しみ、冬場は塩漬けしたキャベツでスープを作り、深みのある味わいを堪能します。また、日本のように一年中同じ食材が手に入るとは限らないので、家や団地の地下に一年分の食材を保存しているんです。

前菜の種類が多いことも特徴の一つ。「パーティーだけでなく、日常的な食事でも品数豊富に用意しています。毎日一から作ることは難しいので、お休みの日にハンバーグを何十個も作り置きするなど、工夫していますよ」とサーシャさん。

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「Cafe RUSSIA 吉祥寺」でも前菜プレートは大人気です。白身魚とトマトの煮込み、ラタトゥイユ、キャベツの塩漬けなど野菜もたっぷり!

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このプレートの中で最も人気なのが、「毛皮のコートを着たニシン」というサラダ。変わった名前のメニューですが、こちらはロシアではメジャーな料理なんです。玉ねぎやジャガイモ、ビーツ、ニシンが層になっていて、フォトジェニックな1品。ニシンの風味とマヨネーズのまろやかさがマッチした、クセになる味わいです。

ヘルシーブームで見直された、ロシアの家庭料理

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Fascinadora/ Shutterstock.com

ロシアは今、空前の健康ブーム!手作りの家庭料理が見直されていることはもちろん、ビーガン向けレストランやオーガニック商品を扱うショップが続々とオープンしています。

以前はロシアは「料理の最先端を行く国」と言われ、多くの国に影響を与えてきました。しかし、旧ソ連の時代は社会主義で、それまでは家庭料理を作っていた女性たちも働きに出ていたため、家事にあまり時間を割けなくなったのです。その当時は手軽に食べられる缶詰料理が大流行しましたが、食事レベルの低下とも言われていました。
ですが、ソ連の崩壊や時代の変化とともに家庭料理を大切にしてきたロシア文化が見直され、さらに現代のヘルシー志向と相まって、今ではどの家庭でも毎日丁寧に料理を作っているのだそう。

都心のスーパーでは、忙しい人でも料理をしやすいように下茹でなどの処理が済んだものが販売されています。一方でまだまだマルシェも多く、新鮮な野菜を手に取ってお店の人と会話をしながら購入することを、人々は今でも楽しんでいるようです。

ロシア版おにぎり!アーモンド型のお手軽パン、ピロシキ

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このアーモンド型のパンは、有名な伝統料理「ピロシキ」です。日本ではカレーパンのような丸い揚げパンスタイルのものが多いため、少しイメージと違うかもしれません。
ロシア人にとってピロシキは、日本のおにぎりのようなもの。食材をパン生地に包んで焼くという、手軽な食事の1つです。具材も肉や野菜、キノコ、卵など各家庭によって違います。

今回オーダーしたのは、肉と野菜のピロシキ2種。パクッと手軽に食べられるサイズ感で、小腹を満たすのには最適です!

世界三大スープの「ボルシチ」。ピンク色の正体はあのスーパーフード

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前菜の他にも種類豊富なのが、スープ。代表的なのは、深いピンクが印象的な「ボルシチ」です。ロシアを代表するピンクの食材・ビーツなどの野菜と肉をじっくりと煮込み、サワークリームをのせた1品です。現在では、世界三大スープとして知られています。

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Nataly Studio/ Shutterstock.com


ビーツは「飲む血液」と言われるほど栄養価が高く、スーパーフードとして新たに注目されています。先ほどの「毛皮のコートを着たニシン」のサラダでも使われたように、グリル、スムージーなど何にでも使われる万能野菜。ロシア人は毎日、何かしらの料理で1度は口にするのだとか!

サワークリームやヨーグルトなど…実は乳製品大国!

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 MaraZe/ Shutterstock.com

ボルシチで使用しているサワークリーム。実はこちらもロシアでは欠かすことのできない食材です。「日本の食材で例えるならば、醤油。どの料理にも使われていて、スープの味が物足りない時に加えるとコクをプラスしてくれます」とサーシャさんは教えてくれました。

日本のスーパーで並ぶサワークリームは1〜2種類ほどですが、ロシアでは脂肪分0〜80%程のものまでたくさんの種類が揃っています。料理によって使い分けをしますが、一般的には30〜40%のものがベーシックなんだとか。パンケーキやスイーツに添えるだけでなく、サラダや煮物など塩味のものにも調味料としてどんどん使います。

まだまだロシアの乳製品はたくさんあります!牛乳をオーブンで数時間かけて煮込んで、乳酸菌を加えて凝縮させた「リャージェンカ」というミルクティ色のドリンクは、とろ〜りクリーミーでこの上ないおいしさで、ロシア国民みんなが大好きなのだそう。ヨーグルトもそれぞれの家で牛乳から発酵させて作るのが当たり前。乳製品なしには食卓が成り立ちません!

一度忘れ去られた貴族の味、ビーフストロガノフ

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日本でもよく目にする「ビーフストロガノフ」。牛肉と玉ねぎ、キノコなどを煮込み、サワークリームをたっぷり加えた料理で、ロシアではちょっとしたごちそうメニューです。その味わいは、サワークリームの爽やかな酸味と玉ねぎ、牛肉のコクがマッチし、絶品!

始まりは諸説あると言われていますが、昔、貴族のストロガノフ家の当主が年老いてステーキを食べられなかったためにシェフにアレンジを命じたところ、肉を細かく削って食べやすくしたこのメニューになったと言われています。
その後、旧ソ連時代に貴族たちが海外に亡命したため、1度はビーフストロガノフも忘れ去られていました。ですが、彼らが亡命先のニューヨークやパリで高級ロシアレストランをオープンした際にこのメニューを提供したところ、おいしさの余り人気に火が付き、ロシアの定番メニューとして復活したとされています。

ちょっぴりズボラ!?甘党なロシア人のティータイムとは

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このリンゴケーキ「シャルロットカ」は、ロシア人のおおざっぱな性格から生まれた名品です。始まりは、フランスの洋菓子シャルロットのレシピにあります。パンやビスケットをケーキ型の側面に貼り、生地を流し込むという手の込んだお菓子なのですが、ロシア人が「家で簡単に作りたい」と材料を全て混ぜて焼いたしまったところ、それが意外にも美味しかったんです!ズボラでもおいしくしっとりと焼きあがるこのケーキは、ロシアの中で広まっていき、今では定番ケーキの1つとなっています。

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また、世界有数のお茶の消費量を誇るロシアのティータイムに、紅茶は欠かせません。同じく紅茶大国のイギリスでは、ミルクやクリームを添えて紅茶を楽しみますが、ロシアでは甘いジャムをたっぷりと加えたり、角砂糖を食べながら飲んだりする、超甘党が多いようです。そもそもロシア人にとっては「紅茶=甘いもの」という認識があるのだそう。

今回出していただいた「ロシア紅茶」は、ダマスクスローズのジャムと一緒にいただきます。テーブルに運ばれてきただけで、ローズの芳醇かつ香りが甘〜い漂います。このジャムをスプーンですくって紅茶に入れる人もいれば、そのまま食べながら紅茶を味わう人もいるのだそう。日本人にはちょっとびっくりの飲み方です!

野菜をふんだんに使ったり、手間暇をかけているからか、どの料理もとっても優しく、心に染み入る味わいでした。異国情緒漂う料理というよりも「おしゃれな洋風家庭料理」という方がしっくりくるかも!

さて、そんな親しみやすいロシアの料理に続き、次回は文化や国民性についてご紹介します。世界一大きな国には一体どんなカルチャーが広まっているのでしょうか?3/31配信予定です。お楽しみに!

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<information>
Cafe RUSSIA 吉祥寺
http://caferussia.web.fc2.com/
0422-23-3200
東京都武蔵野市吉祥寺本町1-4-10-ナインビルB1
営業時間:
11:30~22:00(L.O)

定休日:無休
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Writing: 竹林佑子(エフェクト)

Edit: TRILL