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小島秀夫、クリエイティブでのAI活用に懸念 効率化を認めながらも「完成させるのが面白いのではなくて、途中が面白い」

  • 2026.10.30

コジマプロダクション設立10周年記念展「Beyond The Strand:創造と挑戦の航路」メディア向け内覧会が10月30日、東京・麻布台ヒルズギャラリーで開催。ゲームクリエイターの小島秀夫が取材に応じ、ゲーム制作におけるこだわりやAI活用に対する考えを明かした。

【写真を見る】展覧会では貴重な資料や作品世界を体感できる

「Beyond The Strand:創造と挑戦の航路」内覧会の様子
「Beyond The Strand:創造と挑戦の航路」内覧会の様子

同展は、株式会社コジマプロダクションの設立10周年を記念し、10月31日から12月20日まで同所で開催される展覧会。設立から現在までの10年間の歩みが、初公開資料やゲーム開発における制作過程、作品世界を再現した展示などを通して紹介されており、「DEATH STRANDING」の美しい風景を体感できる360度スクリーン、新作「OD - KNOCK」に登場する“赤い扉”などの展示も楽しめる。

「Beyond The Strand:創造と挑戦の航路」内覧会の様子
「Beyond The Strand:創造と挑戦の航路」内覧会の様子

小島は、自身のゲーム制作について「今、ゲームをやらない人はほとんどいない。ゲームの中で何百時間体験したことを自分の生活の中で役立てる。面白いだけじゃなくてそういうことを狙っている」と説明。さらに「もう1個はゲームの中で知った音楽とかファッションとか、作家さんとかクリエイターの名前とかいろんなものがあると思うんですけど、自分の日常に戻ってきて、ゲームの中で知った人たちを手繰り寄せて、今度は自分の趣味とか嗜好が広がっていくということをしたい。それでゲームの中でいろんなコラボレーションを行っています」とゲームをきっかけに、プレイヤーが新たな文化やクリエイターに触れることへの期待を語った。

「Beyond The Strand:創造と挑戦の航路」内覧会の様子
「Beyond The Strand:創造と挑戦の航路」内覧会の様子

俳優やクリエイター、ファッションブランドなど、作品作りを共にする相手を選ぶ際に大切にしていることを問われると「俳優さん、ミュージシャンの方、アーティストの方とかコラボしていますけど、ほぼ僕が60年くらいにわたり好きだった人たち」と、自身が長年好きであった相手だと告白。そしてその理由を「そうじゃないともたない。俳優さんも特殊な撮り方をしますので、2年ぐらい撮影期間があるので、非常にタフ。お互いが好き同士じゃないともたないので、非常に慎重にキャスティングしています」と伝えた。

AIに関する話題では「ゲームはそもそもテクノロジー依存のエンタメ」「僕らの仕事というのは、できなかったことが明日からできる、というのは、選択肢が広がるということ」としながらも、「絵を描くというのは、完成させるのが面白いのではなくて、途中が面白い。作っている過程が本当のものづくりな時もある」とコメント。その上で、「コンピュータに『あれ作れ』『これ作れ』『できました』『こうじゃないからこうしてくれ』ってポンとできて、それはそれで効率は良いんですけど、僕が思うものづくりはちょっと面白くないかなと思います。ものづくりの面白さがどうなるかというのは心配」とAIの進化に伴うクリエイティブの在り方への懸念を口にした。

「Beyond The Strand:創造と挑戦の航路」内覧会の様子
「Beyond The Strand:創造と挑戦の航路」内覧会の様子

取材・文/山田健史

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