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こたけ正義感が「猿蟹合戦」をリーガルチェック。蟹だけでなく臼や牛糞にまで恨みを買われる大悪党・猿に復讐をするにはどうすればいい?【インタビュー】

  • 2026.10.25

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親に読み聞かせしてもらったり、自分で絵本を読んだりと、誰もが幼い頃から親しんできた昔話。昔から脈々と読み継がれてきたそんな昔話をよくよく見ると、実は違法行為だらけだったとしたら……?

本記事では、お笑い芸人兼弁護士のこたけ正義感さんに、弁護士の目線で「桃太郎」をリーガルチェックしてもらいました。こたけさんが時空を超えて登場するマンガを通して、昔話の違法性を暴き出します。作画を担当したのは、イベント体当たり体験レポマンガでお馴染みの山本科学さんです。

――「桃太郎」、「ピーターパン」に続いて「猿蟹合戦」をリーガルチェックしていただき合法的な昔話になりました。おそらく多くの日本人が幼い時に、生まれて初めての復讐劇として読むのではないでしょうか。こたけさんは「猿蟹合戦」を見て「違法だなあ…」と思ったことはありましたか?

こたけ正義感さん(以下、こたけ正義感):いえ、子供の頃は僕も他の子と同じように物語を楽しんでいました…

――何事も交渉事には契約書を作りましょう、という教訓があるお話でした。こたけさんが過去に交わした約束で「あれ、契約書作っておけばよかった~」と思ったことはありますか?

こたけ正義感:契約書を作っておけばよかった、とはあまり思わないんですがむしろ作った契約書の条項についてトラブルが生じた後に「この条項あって助かった」と思うこともあればその逆もあります。

――蟹が育てた柿の木になった実を、猿が「代わりに取ってやるよ」と言って木に登りますが、柿の実を蟹には渡さず自ら食べてしまいます。蟹は「そんなの詐欺だ!」と叫びますが、こたけさんは「詐欺ではなく窃盗ですね」と怒り狂う蟹を宥めます。ここの解説をお願いします。

こたけ正義感:詐欺罪が成立するためには「欺罔行為(嘘をついて騙すこと)」と、「騙されたことによって行われた財物の交付」が必要となります。

猿は「代わりに取ってやるよ」と嘘をついて蟹を騙したわけですが柿自体は蟹が猿に渡したのではなく、猿が無断で食べています。

これは蟹から猿への財物の交付があったのではないため「詐欺罪」は成立せず、ただ猿が無断で他人の物を盗んで食べたと評価できるため「窃盗罪」になると考えられます。

――猿に硬い柿の種をぶちこまれて死にかけた蟹は、こたけさんの迅速な通報と救急搬送によって一命をとりとめました。見舞いに来た子蟹とその仲間たちは復讐を決意します。復讐に燃える仲間のうちに大きな臼と、牛糞がいるのですが、臼や牛糞に恨みを買われるとは、猿は相当な悪だったようです。誰かに復讐心が沸いた時はどのように対処すればいいでしょうか?

こたけ正義感:この国の原則として「自力救済の禁止」というものがあります。自分が何らかの被害を受けた場合に自分でやり返すことは禁止されていて、警察や裁判所を利用して権利回復をしないといけません。

やり返していいという社会になるとそこで起きている犯罪行為がシンプルな犯罪なのか「復讐」として行われているのか区別できませんし社会そのものが混乱してしまうからです。ですので復讐心が湧いた時は犯罪であれば警察に、それ以外の民事上のトラブルであれば弁護士に相談するようにしましょう。

――復讐に燃える子蟹たちですが、その計画は犯罪だらけ。リーガルチェックをしたこたけさんが待ったをかけます。犯罪をしてしまった後の刑罰と、犯罪を抑止すること、どちらのほうが大切だとこたけさんは考えますか?

こたけ正義感:もちろん犯罪が起こらないに越したことはありません。罪を考えること以上に、どうすれば犯罪が起きない社会になるかを考えるほうが大事ですね。

以上、リーガルチェックをありがとうございました!

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