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心霊写真が高額で売買されていることを知ったふたりの男子中学生。より高価な写真を求め、さらなる怪異と金の闇に踏み込んでいく…【書評】

  • 2026.10.25

【漫画】本編を読む

写真を撮ると必ず幽霊が写り込む特殊な能力。それがお金になると知ったら——。『心霊写真密売マニュアル』(池袋万里/KADOKAWA)は、心霊写真と裏ビジネスが交錯する刺激的な世界をコメディタッチで描いた新感覚のオカルト作品である。

100%の確率で心霊写真を撮影できる特殊体質の男子中学生・海野。彼が撮った不気味な1枚をきっかけに、同級生の山川は驚きの事実を知る。幽霊が写り込んだ写真は、一部のマニアの間で「高く売れる」というのだ。かくしてふたりの少年はこの怪しいビジネスに足を踏み入れるのだが、その理由は決して安易な小遣い稼ぎではなかった。

両親ではなく、伯父夫婦と暮らしている海野の家庭には、彼を苦しめる異常なルールがあった。それは海野が伯母の機嫌を損ねるたびに、伯父が彼の大切なものをひとつずつ壊すというもの。そんな最悪の環境から抜け出すための資金を手に入れたいと、海野はいつも願っていた。「お金がほしい」と山川に打ち明けたことで、ふたりは本格的に心霊写真で金を稼ごうと動き始める。

第2巻では、少年たちによる「密売ビジネス」はさらに危険な領域へと踏み込んでいく。より高価な写真を撮影する秘訣を探るため、ふたりは心霊写真バイヤーである米内山の自宅へ忍び込む。しかし、肝心の米内山は謎の人物・ミツエの組織に拉致されていた。さらに、撮影した写真に写る幽霊のポーズが変化するという不可解な現象や、近所で密かに行われる「降霊会」など、心霊写真界隈の深い闇がふたりを飲み込んでいく。

幽霊が現れる場面にはゾッとする怖さがありながら、ときにそれ以上の恐怖を感じさせるのが生きている人間たちだ。とはいえ、海野と山川のコンビにはどこか青春漫画のような楽しさもあり、ふたりのやり取りには思わず笑ってしまう場面も多い。心霊写真はなぜ高値で取引されるのか。海野は、自分の人生を変えられる金を手にできるのか。先の読めない展開にハマること間違いなしの作品だ。

文=ゆくり

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