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「裕福な家庭で育つほうが幸せ?」取り違え子の交換で突きつけられた格差の壁【著者インタビュー】

  • 2026.10.24

【漫画】本編を読む

長い不妊治療の末に授かった、3歳の娘。そんなわが子が「取り違え子」だとしたら——。国内外でごく稀に起こるという、不妊治療での受精卵の取り違え。お腹を痛めて産み、愛情込めて育ててきた我が子と血がつながっていない… 想像もしなかった残酷な試練を突きつけられたとき、あなたならどうするだろうか。

『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』(ママリ:原案、たけみゆき:漫画/KADOKAWA)では、不妊治療の末に授かった3歳の我が子と血がつながっていないことを知らされた、ふたつの家族が描かれる。主人公のサキは、愛娘・サクラとこれまで通りの生活を希望するが、家族はそれを良しとしてくれない。反対に、サキの実子・ユウマを育てている家庭は、子ども同士の交換を強く希望していて…。今日まで育ててきた子と、血のつながった子とを交換するかどうか…それぞれの家族は悩み、混乱に陥ってしまう。

大切なのは一緒に暮らしてきた家族との愛? それとも、本当の血のつながり? 家族のかたちを考えさせられる本作について、漫画を手がけたたけみゆきさんにお話を伺った。

——取り違え子家族同士の話し合いで、お相手の滝田家は「もう(息子とサクラちゃんを)交換することを決めている」と話していました。固い決断の背景にはどのような経緯があったのでしょうか。

たけみゆきさん(以下、たけ):お話のなかには出てきませんが、滝田家の夫であるジュンイチは、不妊治療を応援してくれた実母を亡くしています。母が応援してくれた気持ちを大事にしたい、本当の家族の血のつながりを大事にしたい、という気持ちで交換をのぞんでいました。

——ジュンイチのなかには母親を敬う気持ちがあったんですね。一方で、妻のミナに対してはモラハラと思われるような態度をとっていたりもして…。

たけ:ジュンイチはエリートで給料がよく、ミナは専業主婦。仲はいいけど外からは見えないパワーバランスがあり、役割分担が「仕事」と「家事育児」にきっちり分かれている。ミナは気を使いがちで「パパお仕事で疲れてるから、こっちで遊ぼうね」と言ってしまうタイプ。サキたち一家とは対照的になるような家庭にしました。

——お相手の家庭が自分たちより経済的に裕福だという点も、主人公のサキを悩ませることになりますね。

たけ:取り違え子について調べていたとき、経済格差のある家庭同士のケースがあったんです。家庭の経済状況によって教育に差が生まれたら、子どもの人生は変わっていきますよね。取り違えをどう終息させるかについて、感情面だけではなく、子どもの将来という視点でも考えることを知ってもらえればと思いました。

取材・文=吉田あき

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