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「3歳で我が子を交換する?」育てた愛着か血のつながりか… 揺れる親心【著者インタビュー】

  • 2026.10.23

【漫画】本編を読む

長い不妊治療の末に授かった、3歳の娘。そんなわが子が「取り違え子」だとしたら——。国内外でごく稀に起こるという、不妊治療での受精卵の取り違え。お腹を痛めて産み、愛情込めて育ててきた我が子と血がつながっていない… 想像もしなかった残酷な試練を突きつけられたとき、あなたならどうするだろうか。

『うちの子、誰の子? もしもわが子が取り違え子だったら』(ママリ:原案、たけみゆき:漫画/KADOKAWA)では、不妊治療の末に授かった3歳の我が子と血がつながっていないことを知らされた、ふたつの家族が描かれる。主人公のサキは、愛娘・サクラとこれまで通りの生活を希望するが、家族はそれを良しとしてくれない。反対に、サキの実子・ユウマを育てている家庭は、子ども同士の交換を強く希望していて…。今日まで育ててきた子と、血のつながった子とを交換するかどうか…それぞれの家族は悩み、混乱に陥ってしまう。

大切なのは一緒に暮らしてきた家族との愛? それとも、本当の血のつながり? 家族のかたちを考えさせられる本作について、漫画を手がけたたけみゆきさんにお話を伺った。

——取り違え子のサクラとユウマは、まだ親に甘えたい年頃の3歳。本作で子どもたちの年齢をあえて「3歳」とした狙いを教えてください。

たけみゆきさん(以下、たけ):何歳であっても我が子を手放すことはむずかしいだろうという前提のもと、漫画としてどう設定を決めていくか悩みました。

いろいろな年齢ごとに考え、最終的には自我の芽生えなどがまだ見えづらいと思われる3歳にしました。赤ちゃんの頃から成長を見守ってきて、まだまだ可愛い声で自分を呼んでくれる3歳の我が子。彼・彼女の自我がそこまで芽生えていないからこそ、親が一方的に子どもの将来を考えて悩んでしまう…そんな葛藤が多い年齢だと思いました。

——絶妙な年齢ですよね…。サクラの母親であるサキも、やはり3年間育てた娘を手放したくないと感じ、さまざまな想いを巡らせます。サキを描くときに意識したことは?

たけ:私自身の考えを反映しつつ、サキのことは「ベストな決断ができる人」として描きました。母親として自分が産んだ子を守りたい、守ろうと思ったときに自分がどういう決断をしたらいいのか、冷静かつ大胆に行動できる理想的な人です。ただ、そんな彼女も悩まないわけではないので、決断するまでの葛藤に共感してもらえたら嬉しいです。

——サキの夫のタイチは、ちゃんと話し合いの場を持とうとする優しいパパだと感じました。

たけ:彼は基本的には優しいのですが「家」に縛られがちで、家業の跡取りとして生きていくことを幼い頃から受け入れてきた人。はじめはサキと意見がぶつかりますが、取り違え子の件を通して家業に対する考え方が変わります。そういった価値観のアップデートも丁寧に描きたいと思いました。

——そして娘のサクラは、そんなふたりの間でスクスクと素直に育った女の子ですね。

たけ:読者の方に、「こんな可愛い子、手放したくない!」と思ってもらえるような女の子にしました。サキとタイチの間で天真爛漫に、いい意味でおおざっぱに育った女の子です。

取材・文=吉田あき

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