1. トップ
  2. 終わらない夏休みの宿題を乗り切る奇策とは…? 秀逸なツッコミとカオスな展開が癖になる『雪のヤドカリ4コマ劇場』【書評】

終わらない夏休みの宿題を乗り切る奇策とは…? 秀逸なツッコミとカオスな展開が癖になる『雪のヤドカリ4コマ劇場』【書評】

  • 2026.10.23

【漫画】本編を読む

『文学的なオチが癖になる 雪のヤドカリ4コマ劇場』は、漫画家・イラストレーターの雪のヤドカリさん(@yukinohotel)がお送りする「ツッコミ冴えわたる」4コマ漫画である。

通常、本作は4コマ漫画なのだが、本稿では特別な短編漫画をご紹介したい。

夏休みの宿題がまったく終わっていない孫のきよし。ため息をつきながら宿題を進めていると、おばあちゃんが声を掛けてくれる。「どうしたんだい 決算前の経理みたいな顔して」と、独特の表現力で心配するおばあちゃん。「ぼくそんなに切羽詰まった顔してた?」と孫も汗ダラダラだ。

きよしはすかさず、おばあちゃんに宿題を手伝ってほしいと頼もうとするが、おばあちゃんは「忙しい」と拒否。その理由は「老人会で逆バンジーに行く予定あるから」とのこと。まるで大学生の陽キャサークルみたいなノリで夏休みを満喫している老人会である。

しかしなんだかんだありつつも、可愛い孫のためだと、結局は宿題を手伝ってくれることに。習字、読書感想文、日記、自由研究などなど、ふたりは秀逸な掛け合い(ツッコミボケ合戦とも言える)を繰り広げながら、ひとつずつ宿題を終わらせていく。

最終的に、おばあちゃんが所持するスパコン(スーパーコンピューター)が登場し、本当に逆バンジーをして物語は結末を迎えるのだが――。

ラストに向けてカオスな怒涛の展開を見せながらも、冒頭にちりばめられた伏線を見事に回収していくストーリー構成は実に見事だ。夏休みの宿題の裏テクニックになり得るかどうかはさておき、その洗練されたエンターテインメント性をぜひその目で確かめてほしい。

文=雨野裾

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ