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食べる量は変わっていないのに増える…「更年期太り」に有効なダイエット方法は?リバウンドしない人が続けている「4つのこと」を科学的に解説

  • 2026.10.24

食べる量は昔とそれほど変わっていないのに、なぜか体重だけが増えていく。特にお腹周りについた脂肪がなかなか落ちず、「若い頃はもっと簡単に戻せたのに…」と感じたことはありませんか?

健康診断の結果や鏡に映る自分の姿を見て、以前との違いに驚くこともあるかもしれません。では、体型を維持している人は何が違うのでしょうか。

本記事では、明治大学教授の堀田秀吾氏と東京メディカルクリニック平和台駅前院院長の木島豪氏がタッグを組んで生まれた「科学的に実証されたダイエット習慣の本」から、「更年期太りに有効な行動」、そして「減らした体重を長く維持できた人たちに共通する4つの習慣」について紹介します。

※本記事は書籍『科学的に実証された 超ダイエット習慣大全』(堀田秀吾、木島豪:著/Gakken)から一部抜粋・編集したものです
※イラスト/水口めい
 

 

体を再設計中の「更年期太り」にも筋トレが有効

更年期に体組成が変わるのは、不摂生だからではなく普通のことです。筋トレをすることで基礎代謝を支え、内臓脂肪の蓄積を抑えましょう。

 

内臓脂肪が増え、脂肪を燃やす力が落ちていく

閉経前後の体の変化期、いわゆる更年期を境に、体が変わり始める。同じ食事量、同じ生活リズムなのに、お腹周りが気になってしまう。

鏡の前に立つたびに抱く違和感は、意志の問題でも努力不足でもありません。ホルモン環境の変化に合わせて、体の内側で起きている再構成のサインなのです。

ペニントン生物医学研究センターのラブジョイらは、閉経前の健康な女性156名を毎年測定しながら4年間にわたって追跡する観察研究を行いました。

参加者は白人103名とアフリカ系アメリカ人53名で、このうち51名が追跡期間中に閉経を迎えています。

閉経を迎えた女性と、閉経前のまま経過した女性を比べたところ、体重と体脂肪が有意に増えたのは閉経を迎えた女性だけでした。

お腹まわりの皮下脂肪は全員で増えていましたが、お腹の奥につく内臓脂肪が有意に増えたのは、やはり閉経を迎えた女性だけだったのです。

エネルギー消費の面では、24時間のエネルギー消費量も睡眠時のエネルギー消費量も、加齢とともに参加者全体で低下していました。

ただし睡眠時のエネルギー消費量の下がり方は、閉経を迎えた女性のほうが1.5倍大きく、マイナス7.9%とマイナス5.3%という差がついています。

さらに、脂肪を燃やす力を示す脂肪酸化は、閉経を迎えた女性で32%低下していました。なおエネルギー消費量の測定は、参加者のうち34名を対象に行われたものです。

こうした変化の背景には、エストロゲンというホルモンの低下が関わっていると考えられています。

エストロゲンには脂肪のつく場所を左右する働きがあり、その分泌が減ると、皮膚の下につく皮下脂肪よりもお腹の奥の内臓脂肪のほうが蓄積しやすくなると説明されています。

ただしこの研究は観察研究であり、加齢による影響と閉経による影響を完全に切り分けることはできません。原因を断定するのではなく、閉経の時期に代謝の変化が重なると受け止めておくのが正確です。

内臓脂肪は皮下脂肪と比べて、心臓の病気、2型糖尿病、代謝症候群のリスクと強く結びつくことが知られています。「お腹周りが変わった」という感覚は、ホルモン変化を体が正直に映し出したサインなのです。

 

身体活動量は4年で約半分にまで低下

この研究では身体活動量も加速度計で測定されており、閉経を迎えた女性では閉経のおよそ2年前から有意に低下し、その後も低い水準のまま推移したことが報告されています。

エネルギー消費の落ち込みは食事量の変化だけでは説明しきれず、動く量そのものが減っていくことも、体重増加を後押しする要因の1つになっています。

では、更年期以降にできることは何でしょうか。とりわけ有効だと考えられているのが、筋力トレーニングです。

筋肉は基礎代謝を支えるエンジンであり、加齢や閉経に伴う代謝の低下を部分的に補ってくれる存在です。

閉経後の女性65名を対象としたスウェーデンの無作為化比較試験では、マシンを使った種目と自重の種目を組み合わせたプログラムを週3回15週間続けたところ、週2回以上参加できた人で内臓脂肪が有意に減少しました。

また、閉経後女性を対象に運動の効果を調べた101件の研究を統合したメタ分析では、筋トレ(レジスタンストレーニング)に絞った解析で、除脂肪量が平均0.9kg増え、体脂肪率が平均1.2ポイント下がることが示されています。

更年期は、体が再設計を求めているタイミング。変化を敵視するより、仕組みを知って設計し直すことが、この時期の体重管理を長続きさせてくれます。

 

【今日の1アクション】
 
スクワット10回を「週2回」のペースで始めましょう。カレンダーに曜日を決めて書き込むことが、続けるための最初の一歩です。

 

体重を維持できた人がしてきた共通点の主な4つは意外に普通のこと

体重をキープできた人たちの共通点を調べると、研究から「身体活動」「低カロリー・低脂肪食」「朝食をとる」「体重管理」と判明しました。

 

リバウンド知らずの共通項に才能も特殊なことも存在しない

「体重を長く保てる人は特別だ」という思い込みがあります。ところが実際のデータを見ると、その思い込みは少し間違っているかもしれません。

ブラウン大学医学部のウィングとフェランは、全米体重管理レジストリ(NWCR)のデータをまとめ、長期的な体重維持に成功した人たちの共通行動を整理しました。

NWCRは、13.6kg以上の減量を1年以上維持している成人4,000名以上のデータベースです。

登録者は平均33kgの減量を達成し、登録の基準である13.6kg以上の減量を平均5.7年にわたって維持していました。13%の人は、その状態を10年以上続けています。

このデータをまとめると、長期維持者の行動に明確なパターンが浮かび上がりました。

1日約1時間の身体活動を継続すること、低カロリー・低脂肪食を保つこと、ほぼ毎日朝食を食べること、そして定期的に体重を自分でチェックすること。

登録者の78%が週7日すべて朝食をとっていました。この主な4つが、維持成功者に共通して見られた行動です。

 

体重維持成功者の4分の3はウォーキングを日課にしていた

特に身体活動量は注目に値します。女性の登録者は週平均2,545kcal、男性は週平均3,293kcalを身体活動で消費していました。

これはウォーキングなどの中強度の運動を1日1時間程度行うことに相当します。

「体重を落とすより、落とした体重を維持するほうが活動量が必要」という現実を、この数字はよく表しています。

また、維持成功者の最も多い活動はウォーキングで、76%がウォーキングを挙げていました。

さらにウィングとフェランは、体重維持に成功して2年から5年が経過すると、その後の長期維持の確率が大幅に高まると報告しています。

同じ研究グループの解析では、2年以上維持できた人は、その後1年間のリバウンドのリスクが約半分に下がっていました。

維持を続けることで新しい習慣が固まり、やめにくくなっていく。最初の数年を乗り越えることが、大きな分岐点です。

この研究が示すのは、長期維持に成功した人が「特別な才能を持つ例外的な存在」ではないということです。

彼らに共通しているのは、食事・運動・体重チェックという地道な習慣を、やめずに続けたこと。長期維持は「できた瞬間」ではなく、「やめなかった時間」の積み重ねで作られます。

ただし、ひとつ補足させてください。この登録制度は、減量に成功した人が自ら手を挙げて参加し、自己申告で回答する仕組みです。

失敗した人との比較対照群がないため、ここに挙げた4つの行動が減量維持の原因だと証明されたわけではありません。

それでも、4,000人を超える成功者に共通して見られた行動であることは、試してみる価値を十分に示しています。

 

【今日の1アクション】
 
週1回の「振り返り」をルーティン化してください。毎週同じ曜日に体重を記録し、先週と比較するだけで十分です。

 

■著者:堀田秀吾(ほった・しゅうご)
 
明治大学教授。言語学者(法言語学、心理言語学)。1999年、シカゴ大学言語学部博士課程修了。2000年、立命館大学法学部助教授。2005年、ヨーク大学オズグッドホール・ロースクール修士課程修了、2008年、同博士課程単位取得退学。2010年、明治大学法学部教授。司法分野におけるコミュニケーションについて、社会言語学、心理言語学、脳科学など多岐にわたる学術分野を駆使した研究を行う。研究以外の活動にも領域を広げており、企業の顧問や芸能事務所の監修、テレビやラジオでワイドショーのレギュラー・コメンテーターなども務める。著書に『科学的に証明された すごい習慣大百科』(SBクリエイティブ)、『考えてはいけないことリスト』(フォレスト出版)、『疲れ切った人のための勉強法』(東洋経済新報社)などがあり、著書累計発行部数は177万部を突破している(2026年8月時点)。

■著者:木島豪(きじま・ごう)
 
1975年2月21日生まれ。医師(循環器内科専門)。東京都出身。東京医科大学病院での臨床研修を経て、高知・近森会近森病院、東京都健康長寿医療センター、東京医科大学病院八王子医療センターなどで研鑚を積む。東京都練馬区に「東京メディカルクリニック 平和台駅前院」を開設し、内科・循環器内科・皮膚科・小児科・美容医療を提供。「口から入るものが人を健康にする」という信念のもと、食・栄養・予防医療の力で医者いらずの世界を作ることを目指す医師兼ヘルスクリエイター。堀田秀吾氏との共著に『科学的に自分を思い通りに動かす セルフコントロール大全』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)がある。フジテレビ『ホンマでっか!?TV』をはじめ情報番組への出演、健康・美容・栄養分野における記事監修など、メディアでの発信活動も本格化。Instagram『ドクターGOの診療所』(@go7237)では、エビデンスに基づいた健康情報や予防医療を発信。無添加大豆プロテインやサプリメントの開発・販売も行う。公式LINE『ドクターGOラボ』では、美容・健康に関する有益情報を定期発信するほか、ドクターGO自身が開発・厳選した「本当に体にいいもの」を紹介。

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