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バターとオリーブオイル、体にいい“脂”はどっち?栄養士が色で仕分け

  • 2026.10.23

「低脂肪」「脂質ゼロ」と書かれた食品を、なんとなく選んでいないだろうか。脂質は太る原因になる、体に悪い――そんな思い込みに、栄養の専門家が待ったをかけている。米Vogueが栄養士と管理栄養士の協力を得て、身近な脂質の種類や特徴を信号機の色に例えて分類した。(フロントロウ編集部)

脂質を抜けば健康になるわけではない

著書『What Drives Us to Eat This Way(原題:¿Qué nos mueve a comer así?)』で知られる栄養士のラウラ・パラダは、特に女性のクライアントの間で、昔ながらの「脂質は敵」という考え方が根強いと指摘する。「脂質を摂取することは体脂肪を蓄積することと同じではありませんし、食事から脂質を抜けば、自動的に健康的な食事になるわけでもありません」。

むしろ、脂質は体に欠かせない栄養素だ。パラダによれば、一部の脂肪酸は細胞膜の材料となり、ビタミンA・D・E・Kといった脂溶性ビタミンの吸収も助ける。食事に脂質が含まれることで満腹感が得られ、食事の満足度も高まる。さらに、性ホルモンを含むステロイドホルモンの合成にも、脂質やコレステロールが関わっているという。「脂質を多く摂取すればホルモンが増えるという意味ではありませんが、脂質を極端に制限するのも良い方法とは言えません」。

大切なのは、摂取量だけでなく、どのような脂質を選ぶかということ。そこでパラダと管理栄養士のマリア・カサスは、身近な脂質の供給源となる食品を赤・オレンジ・黄・緑の4色に分類した。

赤とオレンジ:揚げ物、加工肉、そしてバター

赤に分類されるのは、工場で製造された焼き菓子、一部の超加工スナック、揚げ物、ソーセージやベーコンなどの加工肉。カサスは「これらは非常においしく作られており、少量でもカロリーが高く、食べすぎにつながりやすい」と説明する。なかでも注意したいのが、部分水素添加油や一部のマーガリンに含まれてきた工業由来のトランス脂肪酸だ。多くの国では規制によって大幅に削減されているが、完全になくなったわけではない。

In this photo taken Thursday, April 19, 2012, a pair of

オレンジに分類されたのは、バター、ココナッツオイル、熟成チーズなどの全脂肪乳製品。これらの食品が本質的に悪いというわけではなく、飽和脂肪酸が多く、緑のグループと比べて脂肪酸の組成が健康面で劣るためだ。パラダは「オレンジだからといって『悪い』食べ物ではなく、食事から除外する必要もありません。大切なのは摂取量と頻度、そして日常的にどの脂質を中心に摂取しているかです」と話す。トーストにバターを塗るのは問題ないが、普段の炒め物に使う油をバターに置き換えるのは避けたほうがよさそうだ。

「天然だからヘルシー」と思われがちなココナッツオイルについても、「天然の食品だからといって、それを主な脂質の供給源にすべきとは限りません」と注意を促している。

黄:卵やヨーグルト、ダークチョコレート

黄に分類されるのは、卵、一部のチーズ、加工されていない肉、無糖の全乳ヨーグルト、ダークチョコレート、一部の魚。決して不健康な食品ではなく、地中海式の食事にも取り入れられるものが多いが、脂質の供給源としては緑のグループほどの利点はないという位置づけだ。

かつてコレステロールの多さから敬遠されていた卵も、現在では多くの専門家が健康的な食事の一部になり得ると考えている。ヨーグルトやケフィア、一部のチーズのような発酵乳製品は、飽和脂肪酸の量だけでは判断できない健康への影響がある可能性も指摘されている。一方、カカオに含まれるフラバノールで注目されるダークチョコレートについて、カサスは「飽和脂肪酸が比較的多く、カロリーも高い」として、オリーブオイルやナッツと同列には扱えないと説明する。

緑:エキストラバージン・オリーブオイルとナッツ

そして、最も推奨される緑のグループに分類されたのが、エキストラバージン・オリーブオイル、ナッツ、種子類、オリーブ、アボカド、サーモンやイワシ、サバといった脂ののった魚だ。カサスが「文句なしのスター」と呼ぶのがエキストラバージン・オリーブオイルで、飽和脂肪酸の多い油脂の代わりに使用することで、心血管の健康に良い影響をもたらすことが一貫して示されているという。パラダも「サラダにも加熱調理にも、第一の選択肢はエキストラバージン・オリーブオイル」と太鼓判を押す。

カサスが緑のグループのなかでも特に推奨するのが、亜麻仁(フラックスシード)とナッツだ。亜麻仁には、植物由来のオメガ3脂肪酸であるα-リノレン酸が豊富に含まれており、すりつぶしてヨーグルトやオートミールにかけるのがおすすめだ。そして、最も高く評価されたのがナッツ。LDLコレステロールをはじめ、心血管疾患に関わる複数の指標を改善することが、研究で一貫して示されているという。選ぶなら、無塩か塩分控えめのものがよい。

もちろん、ナッツとオリーブオイルだけを食べればよいという話ではない。パラダは「たったひとつの食品が私たちを健康にすることも、食生活を台なしにすることもありません」と語る。好きなバターやチーズを無理に我慢するよりも、普段よく使う油脂を緑のグループに置き換えていく。それが、脂質と上手に付き合う近道なのかもしれない。

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