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「料理くらい自分で作れ」男を論破する大手勤めの三十路処女→内心嫌っているゆるふわ同期に頭を下げて恋愛を教わる?

  • 2026.10.16

「結婚して子どもができたら家にいてほしい」という男性に対し、「料理くらい自分で作ればいい」と正論で論破して場を凍り付かせる。そんな主人公・椚木泉を描いた漫画『地獄の三十路録』が話題だ。高学歴で大手企業に勤める椚木は、三十路を過ぎて男性経験がなく、男性の性的な視線に強い嫌悪感を抱いている。

一方、大学の同期である八熊ありさは、「女の人生は男で決まる」という母親の呪縛に苦しみつつも、ゆるふわな容姿を武器に男性をうまく利用している。内心は互いを嫌っている2人だが、出会いのチャンスを作れない椚木が八熊に恋愛指南を乞うことになり、事態は動き出す。八熊のアドバイスで椚木が態度を軟化させると、好意を勘違いした同僚男子がストーカー化してしまう。家庭環境も複雑な2人が、なぜ恋愛や男性を嫌悪するようになったのか、その背景が丁寧に描かれた作品だ。今回は著者の結木万紀子に制作の裏側を聞いた。

画像提供:(C)結木万紀子
画像提供:(C)結木万紀子
画像提供:(C)結木万紀子/KADOKAWA
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多面的なキャラクターを生み出す背景

元々は趣味で二次創作をしており、記念受験感覚で投稿したオリジナル漫画が受賞したことで漫画家の道へ進んだという結木。本作の制作について、「昨今、女性の生きづらさやシスターフッドを描く作品が増えているなかで、そのジャンルに幅を持たせたかった」と明かす。「私たちずっと仲良し!」とは言えない、友情とも敵対ともつかない女性同士のリアルな関係性を描きたかったのだという。

作中には人間のえぐ味や醜さがしっかりと描かれているが、「人と人の関係性を『友達』や『被害者』など、わかりやすい1つの単語では説明できない多面性を持ったキャラクターを描きたかったです」と語る。椚木のように男性嫌悪を抱きつつも恋愛に積極的な姿勢を持つ女性は意外と少なくないため、すんなりとキャラクターが出来上がったそうだ。

対極の存在に見る人間ドラマのリアリティ

対極の存在として描かれる八熊についても、一見正反対に見えて椚木と重なる部分を持たせているという。

複雑な家庭環境やそれぞれが抱える呪縛を通して、単なる善悪では割り切れない人間模様が浮かび上がる。人間関係のリアルな歪みを描き出す手腕が、多くの読者を引き付ける要因となっている。

思想と創作を切り分ける苦労と今後の展開

一方で、「キャラの思想と自分の思想を切り分けることには苦労しました。2人とも、私からすれば共感できない思想を持っていたりするので」と、キャラクター作りの難しさも語ってくれた。

個人の価値観と作品のキャラクターを峻別しながら描かれる人間ドラマは、現代の女性が抱える生きづらさや葛藤を鮮烈に映し出している。今後の展開からも目が離せない。

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