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「嘘でしょ…」タンスから出てきた“金貨2枚”を買取店に出した70代女性→直後、鑑定士から提示された金額に“目を疑ったワケ”

  • 2026.11.4
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役鑑定士のSです。

「10万円」と刻まれた金色の硬貨を、見たことはありますか?昭和の終わりごろに発行された記念金貨で、家のタンスや金庫に眠ったままになっていることがあります。

今回は、亡くなったご主人の持ち物から、この金貨を見つけたお客様のエピソードを紹介します。

タンスの奥から出てきた2枚

つい先日、私が働く買取店に、70代の女性・Kさんがいらっしゃいました。

「主人が亡くなって、タンスを整理していたら出てきたの。こういうの、見てもらえるのかしら」

Kさんがバッグから取り出したのは、透明なケースに入った金色の硬貨が2枚。
表には「10万円」の文字があります。

ケースは少し色あせていて、長いあいだしまわれていたことがうかがえます。

「10万円って書いてあるけど、いくらになるのかしらね。銀行に持っていけばいいのかしらとも思ったんだけど」

こうした金貨は、ご主人が手に入れて大事にしまっていて、奥様は中身をよく知らないというケースが多いものです。
Kさんも、金貨を手に取るのは初めてだったそうです。

ケースの中の金貨を確かめると

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ケースに入った状態のまま、金貨を確かめていきます。

昭和天皇の御在位60年を記念して、1986年(昭和61年)に発行された10万円金貨です。純金でできていて、1枚の重さは20グラムあります。

この金貨は、国が発行した正式なお金です。今でも、額面どおり10万円のお金として扱われます。

ただ、純金でできているため、買取店では額面ではなく、その時の金の値段を目安にして、金貨のまま買い取ります。
その金の値段は、ここ数年で大きく上がりました。

提示された金額に、Kさんは

「今ですと、1枚あたり41万円ほどになります」

「嘘でしょ…、10万円じゃなくて?」

「10万円の硬貨」だと思っていたものに、その4倍以上の値段がついたのですから、驚かれるのも無理はありません。
Kさんは、目の前の2枚をしばらく見つめていました。
1枚約41万円は2026年10月時点の買取価格で、2枚あわせると約82万円になります。

「主人、こんなものを持ってたのね。全然知らなかったわ」

少し考えてから、Kさんはこう言いました。

「1枚は売るわ。もう1枚は、もうちょっと持っとくわ」

「お金」でもあり「金」でもある

記念金貨は、額面の決まった「お金」であると同時に、純金でできた「金」でもあります。そのため、金の値段が上がると、金貨としての値打ちも上がります。

とはいえ、「金でできているなら、溶かして金として売ればいい」というわけにはいきません。お金を溶かしたり、傷つけたりすることは、法律(貨幣損傷等取締法)で禁じられているからです。買取店でも金貨を溶かすことはなく、金貨のまま取り引きされています。
売るときも、磨いたり傷をつけたりせず、そのままの状態で持っていきましょう。

なお、10万円の記念金貨には、1990年(平成2年)に発行された「天皇陛下御即位記念」もあります。

こちらは純金30グラムで、昭和のものとは重さが違います。ご家族が記念硬貨を集めていた場合は、銀貨やほかの記念硬貨と一緒に出てくることもあります。
見つけたものは、ケースや袋から出したり、分けたりせず、そのまま持っていくのがおすすめです。

Kさんは1枚を売り、もう1枚はケースに戻して持ち帰られました。帰り際、「主人のおかげね」と笑っていたのが印象に残っています。

タンスや金庫から見慣れない金色の硬貨が出てきたら、銀行で両替する前に、まず買取店で今の値段を聞いてみてください。10万円として使うか、金貨として売るか、一部だけ手元に残すかは、それから決めても遅くありません。


執筆:現役鑑定士S
現役の宝石・貴金属鑑定士。買取の現場で、これまで数千点の宝石・貴金属を査定してきた。

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