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「また1万5千円の席を取ってよ」チケット代を返さないいとこ。何度も立て替えを頼むので、1枚のメモを見せた

  • 2026.10.4
「また1万5千円の席を取ってよ」チケット代を返さないいとこ。何度も立て替えを頼むので、1枚のメモを見せた

「あとでまとめて」のはずだった帰り道

友人が、人気のミュージカルのチケットを3枚取ってくれた。

何度も申し込んで、やっと当たった席だという。私は60代のいとこを誘い、友人と3人で出かけることにした。

当日の朝、私の家に寄ったいとこが、玄関で思い出したように言った。

「そうだ、チケット代の1万5千円、立て替えといてくれる?」

「うん、いいよ。あとでね」

年上のいとこには子どものころから世話になってきたこともあり、私はそのまま引き受けた。

劇場で友人と合流すると、自分といとこの2人分のチケット代をまとめて渡した。

舞台のあと、3人で食事をした。食べ終えると、いとこは「じゃあ、先に外に出てるね」と席を立った。

残された伝票を見て、私は少し迷ったが、あとでまとめて返してくれるのだろうと思い、いとこの分も支払った。

さらに帰りの駅では、「細かいお金がないから、切符もお願い」と頼まれた。

「ありがとう。今日は楽しかったねえ」

そう言って改札を通るいとこを見送りながら、私は立て替えた金額が少し気になった。

ところが1週間たっても、1か月たっても、お金の話は出ない。

こちらから催促するのも気が重く、私はチケット代、食事代、切符代をメモに書き、居間の引き出しにしまっていた。

引き出しから出した1枚のメモ

それから1か月ほどたった午後、いとこがお茶を飲みに来た。

向かいの席で湯のみを持ちながら、楽しそうに言う。

「この前は楽しかったね、また1万5千円の席を取ってよ」

その言葉を聞いて、私は立ち上がった。

引き出しから例のメモを取り出し、テーブルの真ん中に置く。

「いいよ。ただ、前回の分を先にお願いしてもいい?」

「前回の分?」

「チケットと食事と切符。合わせて2万1千円」

いとこはメモに目を落とした。そこには3つの立て替えと、合計金額が書いてある。

「…そんなになってた?」

「うん。今度のチケットも、先に代金をもらってからお願いすることにしたの」

しばらく黙っていたいとこは、やがてバッグから財布を出した。そしてお札を数え、2万1千円をテーブルに置いた。

「ごめんね。甘えてたわ」

「うん。これで大丈夫」

次の公演の日程を相談することになったとき、いとこは再び私の家に来た。そして席に着くなり、チケット代を入れた封筒をテーブルに置いた。

「今度は、先に渡しておくね」

私は「ありがとう」と受け取った。それ以来、立て替えたままになることはなくなった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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