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【2027年春夏トレンド】ニューヨークファッションウィーク速報、鮮やかな色彩に託された「装うことの喜び」

  • 2026.10.1
Courtesy Launchmetrics


コーチ(COACH)

創立85周年を迎えたコーチで、スチュアート・ヴィヴァースが編み直したのは、ブランドの歴史を回顧するのではなく、いまの感覚だった。淡い花柄のバイアスカットドレスにグレーのニットスリーブを合わせるなど、遊び心のあるスタイリングが目を引く。インサイドアウトのトレンチコートは、端正なのにどこか柔らかい。パステルイエローのスーツ、ピンクのリボンをなびかせたスパンコールのセットアップには、パーティーハットを添えて。子どもの誕生日会のような無邪気さで、ブランドのマイルストーンを祝福した。

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トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)

トミー ヒルフィガーは、ヒルフィガー自身がかつて家族と暮らしたザ・プラザ・ホテルを舞台に「プラザ・プレップ」と題したコレクションを発表した。ショーは、ジジ・ハディッドがまとうベージュのジャケットとバーミリオンのワイドパンツからスタート。端正なライトブルーのシャツは肩から落としてアシンメトリーに着こなし、キャップとグリーンのプリーツスカートを合わせてほどよい抜け感をつくる。ラグビーシャツやタータンのスカートといったヘリテージピースはモダンに刷新。トリコロールにはイエローやグリーンを加え、アップタウンの伝統とダウンタウンのカルチャーが交差する、新しいプレッピースタイルを描き出した。

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トリー バーチ(TORY BURCH)

トリー バーチは今季、イサム・ノグチが手がけたマンハッタンのサンケン・ガーデンを舞台に、華やかなフェミニニティとアメリカらしい実用性を融合させた。ラベンダーのドレスには全面にメタリックな刺繍が広がり、首元から垂れるフェザーのスカーフが軽やかな動きを添える。幾何学的なモチーフをインターシャで編み込んだグレーのニットには、目の覚めるようなミントグリーンのレザースカートを。豪華な刺しゅうが施されたグラニー風カーディガンや、70年代のインテリアを彷彿とさせる深みのあるカラーパレットも。ドレスアップすることは楽しい。そんなシンプルな喜びが、コレクション全体に流れている。

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マイケル・コース(MICHAEL KORS)

美術館のオープニングには、さまざまなスタイルを持つ人々が集う。その光景を着想源に、マイケル・コースは「建築的モダニズム」を掲げ、MoMA(ニューヨーク近代美術館)のスカルプチャー・ガーデンで大胆なシンプリシティを追求した。鮮やかなグラスグリーンのコンパクトなジャケットとミニスカートは、クリーンな仕立てが引き締める。フローラルのコクーンコートは、丸みを帯びたフォルムが彫刻のような量感を描く。ブラックのニットに合わせたのは、モノトーンのストライプが交差するアシンメトリーなレザースカート。アートピースのようなバッグやシューズは、ミュージアムの空気を装いの隅々にまで運ぶ。装飾ではなく造形で語る、時代を超えるワードローブが並んだ。

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カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)

今季、カルバン・クラインのヴェロニカ・レオーニは、ブランドのDNAともいえる「アメリカン・ミニマリズム」をさらに掘り下げ、服と身体の関係を見つめ直した。歴史的建造物のターミナル・ウェアハウスに現代アートの彫刻が並び、その間を縫うようにモデルが進む。ロイヤルブルーのジャケットにホワイトのワイドパンツ、ブラックのジャケットには艶やかなブルーのスカーフ。スリップドレスやTシャツドレスは、バイアスカットでしなやかなイブニングドレスへと姿を変えた。ホワイトとブラックを軸に、スカーレットやイエロー、チェリーが静かな緊張を破る。削ぎ落とされた服の先に浮かぶのは、装う人の身体と、その奥にある欲望だ。

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ケイト(KHAITE)

かつての海軍造船所、ブルックリン・ネイビーヤードに、水の都の記憶がよみがえる。ヴェネチアへの旅から着想を得て、キャサリン・ホルスタインはケイトのロマンスの輪郭を描き直す。クリームのシアーなブラウスはフリルを幾重にも重ね、透けるブラトップが艶を添える。刺しゅうの縁取りから肌がのぞくカットワークのドレスは、見せることと隠すことの境界を揺らす。甲冑のような肩のレザーライダースには、クリームのフリルが波打つブラックのスカートを合わせた。繊細さと強さ、透け感と構築性。相反する要素を共存させる、ケイトの変わらぬ美学が今季も息づいている。

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トム ブラウン(THOM BROWNE)

トム ブラウンは今季、ランウェイを一面の草地に変え、昆虫と植物が息づく庭園をつくり上げた。そこに広がるのは、生き物の鮮やかな色彩とチェックの幾何学が交差する世界。ピンクのグリッドチェックのコートには草花が生い茂るような刺しゅうが広がり、ジャカードのスーツにはバッタが潜む。赤と黒のテントウムシをかたどったドレスは、白い襟とネクタイが品格を添える。フィナーレに現れたのは、蝶の羽をまとった花嫁。顔まわりを縁取る羽のパネル、クロップド丈のサテンジャケット、長いトレーンのようなプリーツスカート。繭から羽化する生命の変化を、ブランドの原点であるテーラリングで描いた、トム流“バグズ・ライフ”だ。

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