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「1日1~2個程度が目安」管理栄養士が警告。実は『胃石』のリスクを高めている…今の季節に気をつけるべき「秋の食材」とは?

  • 2026.10.22
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

秋になるとスーパーに並び、おすそ分けでもらうことも多い柿。ビタミンや食物繊維が豊富で健康に良い果物ですが、「柔らかくなる前に」とつい毎日何個も食べてしまっていませんか?

実は、柿の食べ過ぎによって胃の中に「胃石」ができるなど、思わぬトラブルを引き起こすことがあります。「体に良いからたくさん食べても大丈夫?」「1日にどれくらいなら食べていいの?」といった疑問について、管理栄養士の工藤まりえさんに詳しく解説していただきました。

秋の味覚「柿」で胃に石ができる?知っておきたい原因とリスク

---秋になると柿を食べる機会が増えますが、食べ過ぎると胃の中に「胃石」ができることがあるというのは本当でしょうか?どのような人が注意すべきですか?

工藤まりえさん:

「秋になると、スーパーにはおいしそうな柿が並びますね。柿はビタミンCやβ-カロテン、カリウムなどを豊富に含む、旬の味覚です。地域によっては、庭先で実った柿をご近所におすそ分けすることもあるのではないでしょうか。健康のためにという以外にも、たくさんいただくと、「柔らかくなる前に食べよう」と、つい何個も食べてしまうかもしれません。

ただし、柿の食べ過ぎには少し注意が必要です。まれに、胃の中に「胃石」と呼ばれる硬い塊ができることがあるのです。

その原因のひとつが、柿に含まれる「タンニン」という渋み成分です。タンニンが胃酸と反応すると、食物繊維などを巻き込んで固まり、胃石ができると考えられています。特に未熟な渋柿には、タンニンが多く含まれています。

胃石の原因になるのは柿以外にもあり、かぼちゃやセロリ、ぶどうの皮など、消化されにくい繊維を含む食材でも報告されています。ただし、食べれば必ずできるわけではありません。

胃石の形成には、食べる量だけでなく、胃の働きも関係します。胃の手術を受けた人や、糖尿病の人、高齢者などは、胃の動きが低下している場合があり、食べ物が胃に長くとどまることで胃石のリスクが高まります。

柿はビタミンCや食物繊維を含む、栄養豊富な果物です。必要以上に怖がらず、適量をおいしく楽しみたいですね。」

毎日何個も食べるのはNG?体に及ぼす影響と注意点

---柿が体に良いからといって、毎日何個も食べることで具体的にどのような体調不良やリスクが生じるのでしょうか?

工藤まりえさん:

「柿は栄養豊富な果物ですが、「体によいから」と毎日5〜6個も食べるのは、やはり食べ過ぎです。

まず注意したいのが、先ほど紹介した胃石です。胃石ができると、胃の不快感や腹痛、吐き気、食欲不振などの症状が現れることがあります。さらに、胃石が腸へ移動して詰まると「腸閉塞」を引き起こし、激しい腹痛や嘔吐につながることも。こうした重いトラブルはまれですが、強い腹痛や繰り返す嘔吐がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

また、柿には糖質も含まれています。標準的な中くらいの柿1個(可食部約150g)で約95kcal、糖質は約21gあります。1日に何個も食べれば、果物だけでかなりのエネルギーや糖質を摂ることになります。特に体重が気になる人や、血糖値の管理が必要な方は、食べる量に注意したいですね。

さらに、間食で柿を取り入れる際、柿をいくつも食べてお腹がいっぱいになり、普段の食事がおろそかになるのも心配です。柿にはビタミンや食物繊維が含まれていますが、たんぱく質などの栄養素は十分に補えません。

健康づくりの基本は、特定の食品に偏らず、さまざまな食材をバランスよく食べること。旬の柿も、適量を楽しむことが大切です。」

1日の適量はどれくらい?柿を安心して味わうための正しい食べ方

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---柿を安全においしく味わうためには、1日にどのくらいの量を目安に食べればよいのでしょうか?予防策や注意点があれば教えてください。

工藤まりえさん:

「柿を安心して楽しむために、まず意識したいのが食べる量です。

厚生労働省によると、果物の摂取量は1日200gが目標です。柿なら大きさにもよりますが、1日1~2個程度が目安です。ただし、これは果物全体の摂取目標であり、胃石を防ぐための基準ではありません。

秋は柿のほかにも、ぶどうや梨、りんごなど、おいしい果物が豊富な季節です。朝食に梨、おやつに柿、夕食後にぶどうなど、少しずつ食べているつもりでも、合計すると200gを超えることは珍しくありません。食べ過ぎは糖質やエネルギーの摂り過ぎにつながるほか、果物でお腹がいっぱいになり、食事量が減ってたんぱく質などの栄養素が不足する心配もあります。

果物は1日の合計量を意識し、いろいろな種類を少しずつ楽しむのがおすすめです。柿をたくさんいただいたときも、無理に食べきろうとせず、家族で分けたり、適切に保存したりしましょう。

また、食べるときはよく噛んでゆっくり味わうことも大切です。ただし、空腹時を避けたり、水分を一緒に摂ったりすることで胃石を予防できるという十分な根拠はありません。胃の手術を受けたことがある人や、胃の動きが低下している人は、柿の摂取について主治医に相談すると安心です。

旬の果物は、毎日の食事をしっかり摂ったうえで楽しむもの。食べ過ぎに気をつけながら、秋ならではのおいしさを味わってくださいね。」

旬の柿を安全においしく楽しむために

栄養豊富な柿ですが、食べ過ぎると「胃石」ができるリスクがあるほか、糖質の摂り過ぎや食事の栄養バランスを崩す原因になることがわかりました。

果物は1日合計200g(柿なら1〜2個程度)を目安にし、たくさんの柿があるときも無理に一度で食べきろうとせず、家族で分けたり適切に保存したりするのがポイントです。

毎日の食事をしっかり摂ったうえで、よく噛んでゆっくり味わいながら、秋の味覚を安全に楽しみましょう。


監修者:工藤まりえ
大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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