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『たるみ・ほうれい線が目立つ人』は“特徴”があった。見た目年齢を左右するかも…歯科医が明かす「3つのNG習慣」とは?

  • 2026.10.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「最近、口元のしわやほうれい線が気になってきた」「口元が老けて見えるのは、歯並びや噛み合わせのせい?」といった疑問や悩みを抱えていませんか?

「もしかして歯のケアをすれば若返るのでは?」と期待する一方で、皮膚の老化と口の中の状態がどう関係しているのか、正しい知識を持っている人は少ないかもしれません。

今回は、歯科医師の鷹巣多紀さんに、口元の見え方に影響を与える原因や、注意すべき日常の習慣、そして今日からできる正しい口元ケアについて詳しくお話しいただきました。

口元の老け見えは歯のせい?肌と歯・骨の意外な関係

---口元が老けて見えたり、たるみやほうれい線が目立ったりするのは、歯や口の中の状態も関係しているのでしょうか?

鷹巣 多紀さん:

「口元の見え方には、皮膚の状態だけでなく、歯や歯を支える骨の状態も関わります。歯とその周りの骨は、唇や口元の形を内側から支える役割も担っているためです。

たとえば、多くの歯を失い、噛み合わせの高さが保てなくなると、鼻の下からあごまでの距離が短くなり、口周りのしわが目立つことがあります。また、歯を失った場所では骨が徐々にやせるため、唇の支えが少なくなり、口元が内側に落ち込んだように見える場合もあります。これは、皮膚の老化だけでなく、口元を支えていた構造の変化によって生じるものです。

口の中の環境で気をつけたいのが、歯周病です。歯周病が進むと、歯を支える骨が失われ、歯ぐきが下がったり、歯が動いたりすることがあります。歯が以前より長く見える、歯と歯の間にすき間が目立つといった変化も、口元の印象を変える要因です。重症になると歯を失う原因にもなるので、歯ぐきの腫れや出血が続くときは、歯科で相談してみてください。

また、見落とされがちなのが『口呼吸』の癖です。口呼吸が続くと、唇の周りを取り囲む『口輪筋(こうりんきん)』が使われずに衰え、口角が下がってたるんで見えやすくなります。さらに、口内が乾燥することで唾液の自浄作用が低下し、歯周病を悪化させる一因にもなります。

ただし、これらは主に歯を多く失った場合や、歯周病が進行した場合の話です。歯並びが少し乱れているだけで、ほうれい線が深くなったり、顔全体がたるんだりするとはいえません。ほうれい線やたるみには、加齢や紫外線による肌の変化なども重なっています。歯科のケアは『肌を引き上げるため』というより、口元を支える歯と骨を守るものと考えるとよいでしょう。」

顔の輪郭や印象が変わる?見直したい3つのNG習慣

---普段の無意識な癖や習慣が、口元の見た目や顔の印象に影響を与えることはありますか?見直すべきポイントを教えてください。

鷹巣 多紀さん:

「口元の見た目に関わるのは、肌のたるみだけではありません。噛む筋肉の大きさや歯・歯ぐきの状態が変わることで、輪郭や笑ったときの印象が変わることもあります。

見直したいのは、次の3つです。

1つ目は、噛みにくさをそのままにして、片側だけで噛み続けることです。
片側噛みが顔のゆがみを進めるかどうかは、まだはっきりしていません。ただ、歯が抜けた側や痛む側を避けているなら、単なる癖ではなく、歯の問題が背景にある可能性があります。歯を失ったままにすると、残った歯の位置や噛み合わせが変わることもあるため、気をつけたいのは『片側で噛むこと』だけでなく、『噛みにくい理由を放置すること』です。

2つ目は、仕事やスマートフォンに集中しているときの食いしばりです。
食いしばりや歯ぎしりのある方には、噛むための筋肉『咬筋(こうきん)』が発達し、エラの部分が張って見える方もいます。これは筋肉による輪郭の変化で、肌のたるみとは別のものです。
また、強い力が繰り返しかかることで歯が欠けたり、歯ぎしりで歯がすり減ったりすると、歯の形が変わり、笑ったときの口元の印象にも関わってきます。さらに、あごの関節に過度な負担がかかり続けると、口を開けるときに痛む、音が鳴るといった『顎関節症』を引き起こす要因にもなります。

3つ目は、歯ぐきの出血や歯のぐらつきを『痛くないから』と放置することです。
歯周病が進むと、歯ぐきが下がって歯が長く見えたり、歯と歯の間のすき間が目立ったりすることがあります。
とくに注意したいのは、多くの歯を失って、口元の支えや噛み合わせの高さまで変わってしまうことです。唇が内側に落ち込んだり、口周りのしわが目立ったりして、口元が老けて見える一因になります。

ただし、『この癖があるから顔がたるむ』『直せば若返る』とは言い切れません。習慣による歯や筋肉の変化と、皮膚そのものの老化は分けて考え、まずは歯やあごの不調をそのままにしないことが大切です。」

自分の歯を長く残す!明日からできる正しい口元ケア

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---口元の健康と美しさを保つために、私たちは日頃どのようなケアを心がければよいでしょうか?具体的な対策を教えてください。

鷹巣 多紀さん:

「最も優先したいのは、むし歯や歯周病を防ぎ、自分の歯を長く残すためのケアです。特別な美容習慣を増やす前に、毎日の歯みがきと、歯と歯の間の清掃を見直してみてください。

大人の歯みがきは、フッ素濃度1,400〜1,500ppmの歯みがき剤を使い、寝る前を含めて1日2回が目安です。歯ブラシ全体に1.5〜2cmほど出し、歯と歯ぐきの境目までやさしく磨きましょう。磨いた後は軽く吐き出し、すすぐ場合は少量の水で1回にすると、フッ素を口の中に残しやすくなります。

歯ブラシが届きにくい歯と歯の間には、1日1回、フロスや歯間ブラシを使います。すき間の狭いところへ歯間ブラシを無理に押し込まず、自分の歯並びや歯ぐきに合うものを歯科で選んでもらうとよいでしょう。

日中は、上下の歯が触れ続けていないか、ときどき確かめてみてください。何もしていないときは、あごの力を抜き、上下の歯をそっと離すのが基本です。パソコンの近くに『歯を離す』と書いた付箋を貼っておくと、気づくきっかけになります。

眠っている間の歯ぎしりは、意識するだけでは止められません。朝のあごのだるさや歯の欠けがある場合は、歯科で歯のすり減りなどを確認し、必要に応じて歯を保護するマウスピースを検討します。また、片側でしか噛めない場合は、痛い側で無理に噛む練習をせず、先に原因を診てもらってください。

あわせて、歯ぐきの状態や磨き残しを定期的に確認してもらいましょう。自宅のケアと必要な治療を続けることが、口元の健康を保つ基本です。」

適切なケアと不調の放置を防ぐことが口元を保つ第一歩

「特定の習慣をやめれば若返る」という単純なものではありませんが、歯やあごの不調を放置しないことが口元の健康や印象を保つ土台となります。
特別な美容習慣に頼る前に、まずは高濃度フッ素の歯みがき剤を使った丁寧な歯みがきやフロス・歯間ブラシの適切な導入、日中の食いしばりや口呼吸の防止など、今すぐできる基本のケアから実践してみてください。不調を感じたらそのままにせず、定期的に歯科で診てもらうことが、末長く口元の健康を守る鍵となります。


監修者:鷹巣 多紀
大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。

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