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泌尿器科医「決して放置しないで」→実は『腎臓がん』のサインかも…当てはまったら要注意な「身体に起こる異変」とは?

  • 2026.10.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ふとしたときに感じるわき腹の痛みや違和感。「ただの腰痛やコリだろう」と湿布を貼って済ませていませんか?

しかし、その痛みには思わぬ病気が隠れているかもしれません。特に「腎臓がん」は初期症状がほとんどなく、痛みが出たときには注意が必要です。

なぜわき腹が痛むのか?どのような症状に注意すべきなのか?

今回は、専門医の小内友紀子さんに、腎臓がんで痛みが起こる仕組みや危険なサイン、早期発見のために今すぐできる対策について詳しく解説していただきました。

わき腹の痛みの正体とは?腎臓がんで痛みが起きる仕組み

---腎臓がんは小さいうちは無症状とのことですが、どのような仕組みでわき腹の痛みや違和感が現れるのでしょうか?また、典型的な症状はあるのでしょうか?

小内友紀子さん:

「腎臓がんは、小さいうちはほとんど症状が出ません。現在では、健診や他の病気の検査で偶然見つかるケースが多くなっています。わき腹の痛みや違和感が出てくるのは、多くの場合、腫瘍がある程度大きくなってからです。

主な仕組みは次のとおりです。

  • 被膜の伸展:腎臓は『被膜』という薄い膜に包まれています。腫瘍が大きくなって被膜が引き伸ばされると、鈍い痛みや重苦しさを感じます。
  • 周囲への浸潤:腫瘍が腎臓の外側に向かって育つと、周囲の筋肉や神経を圧迫したり、そこに入り込んだりして痛みを生じます。
  • 腫瘍内の出血:腫瘍の内部で出血が起こると、急に強い痛みが出ることがあります。
  • 尿路の閉塞:腫瘍が腎盂の近くにできると、血尿の血の塊が尿管に詰まり、結石発作のような激しい痛みを起こすことがあります。

なお、『血尿・わき腹の痛み・しこり』がそろう典型的な症状は、全体の1割程度にしか見られません。そろった時点で進行していることが少なくありません。」

痛みが和らいでも油断禁物?診断が遅れる危険性とリスク

---湿布などで痛みが引いた場合、安心しても良いのでしょうか?受診が遅れることによるリスクについても教えてください。

小内友紀子さん:

「最大の危険は、診断が遅れることです。湿布で痛みが和らぐと『治った』と感じやすいのですが、実際には症状が隠れているだけかもしれません。

腎臓がんは、早期に見つかれば腎臓の一部だけを切除する手術で、腎機能を温存できる可能性が高い病気です。発見が遅れると、腎臓全体の摘出が必要になったり、肺や骨への転移が進んだりすることがあります。

また、わき腹の痛みの原因は、腎臓がんだけではありません。尿路結石や腎盂腎炎、さらに大動脈の病気が隠れていることもあり、自己判断はいずれの場合も危険です。特に、突然の激痛や冷や汗、ふらつきを伴うような激しいわき腹・背中の痛みがある場合は、大動脈の破裂など命に関わる超緊急事態の可能性があります。決して様子を見たり外来受診を待ったりせず、直ちに119番(救急車)を呼んでください。」

見逃せないセルフチェック項目と早期発見への「最初の一歩」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---どのような症状があれば病院を受診すべきでしょうか?また、早期発見のために必要な検査について教えてください。

小内友紀子さん:

「まず、次の点を確認してください。

  • 体を動かしても安静にしていても、痛みが変わらない
  • 夜間にも痛む
  • 片側だけの違和感が2週間以上続く
  • 一度でも尿が赤い、またはコーラ色になった
  • 原因のわからない体重減少や微熱、だるさがある

一つでも当てはまれば、泌尿器科か内科をすぐに受診しましょう。

特に注意していただきたいのが『痛みのない血尿』です。これは腎臓がんや膀胱がんなど泌尿器系のがんで最も警戒すべきサインです。『痛くないから大丈夫』『1回だけで血が止まったから一時的なものだろう』と決して放置しないでください。

『最初の一歩』は、尿検査と腹部超音波(エコー)検査を受けることです。どちらも痛みがなく短時間で終わり、腎臓の腫瘍の多くはエコーで見つけられます。ここで注意したいのが、『健診の尿検査で異常がなかったから大丈夫』という誤解です。早期の腎臓がんは尿に血が混じらないことが多いため、尿検査だけでは見逃されてしまいます。症状がなくても、健診に腹部エコーを加えておくことが、早期発見への近道です。また、喫煙習慣のある方、肥満や高血圧を指摘されている方、長期の人工透析を受けている方は腎臓がんのリスクが高いため、定期的なエコー検査が強く推奨されます。」

「おかしいな」と感じたら自己判断せず受診を

わき腹の痛みや違和感は、湿布などで一時的に和らいだとしても「治った」と自己判断するのは禁物です。症状が隠れているだけで診断が遅れると、腎機能の温存が難しくなったり転移が進む恐れがあります。

早期発見できれば治療の選択肢が広がり、体への負担も少なく抑えられます。まずはセルフチェックを行い、気になる症状があれば泌尿器科か内科を受診すること、そして健診に腹部エコー検査を取り入れることが、私たちの健康を守る確実な一歩となります。


監修者:小内友紀子
公益財団法人ときわ会 常磐病院 泌尿器科 診療副部長、東京女子医科大学病院 泌尿器科 講師、医師、医学博士。女性泌尿器科医師として、普段は女性によくある尿もれから、男性の前立腺癌をはじめとする泌尿器科領域の癌診療まで診療しております。【資格】医師 / 医学博士 / 泌尿器科専門医・指導医 / 透析医学会専門医・指導医 / 排尿機能学会専門医


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