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「なぜか疲れが抜けない…」“しょうが”を摂るようにした50代女性→管理栄養士が指摘する、秋の不調に隠された“真の原因”とは?

  • 2026.10.20
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

夏の疲れや秋の長雨、朝晩の寒暖差から「自律神経が乱れているかも」と感じる56歳女性のOさん。体を冷やさないよう、温かい飲み物を飲み、しょうがや根菜など「体を温めるもの」を積極的に摂るようにしました。

でも実は、「自律神経を整える」とは、体を温めればよいという単純な話ではありません。「何かすれば自律神経が整う」という情報に振り回されず、食事・睡眠・運動・休養など、生活全体を整えることの大切さを紹介します。 

秋の不調は自律神経の乱れが原因?

夏の暑さが落ち着き、朝晩は涼しくなる秋。56歳のOさんは、「なんとなく疲れが抜けない」「朝、すっきり起きられない」といった不調が気になっていました。夏の疲れが残っているうえ、秋の長雨や日ごとの寒暖差も重なり、「自律神経が乱れているのかも」と考えるようになりました。

そこで始めたのが、体を冷やさないための工夫です。毎朝、温かい飲み物を飲み、しょうがや根菜など、体を温めるといわれる食材を積極的に食べるようになりました。

ところで、「自律神経」と聞くと、体のどこかに「自律神経」という名前の神経があると思っていませんか?

実は、そうではないんです。自律神経とは、特定のひとつの神経の名前ではなく、呼吸や心拍、血圧、体温、消化など、意識しなくても働く体の機能を調節する神経系の総称です。主に交感神経と副交感神経からなり、互いに連携しながら体の状態を保っています。

一方、一般的に使われる「自律神経が乱れている」という言葉は、交感神経と副交感神経の働きや切り替えがうまくいかず、体の調節機能に不調が生じている状態を表している場合が多いのではないでしょうか。疲れやだるさ、睡眠の不調などがあると、自律神経の乱れを疑う人もいるでしょう。

ただし、こうした不調の原因が、必ずしも自律神経にあるとは限りません。睡眠不足や食事の偏りなど、さまざまな要因が関係していることもあります。「自律神経が乱れているから、何か対策をしなくちゃ」と決めつけず、まずは普段の生活を振り返り、不調の原因を幅広く考えてみることが大切です。

体を温めれば自律神経は整う?

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Oさんのように、体を冷やさないように温かい飲み物を飲んだり、しょうがや根菜を食べたりする人は多いのではないでしょうか。冷えが気になるときに体を温めることは、心地よく過ごすための工夫のひとつです。

ただし、体を温めれば自律神経が整う、というわけではありません。大切なのは、特定の食材や方法に頼ることよりも、毎日の生活全体を見直すことです。

実はOさんには、もうひとつ気になることがありました。夏の間、暑さで食欲が落ち、食事はそうめんなどの麺類で簡単に済ませることが多くなっていたのです。こうした食事が続くと、エネルギー源となる炭水化物に偏り、筋肉や体の組織をつくるたんぱく質が不足しがちになります。本人はあまり意識していませんでしたが、食事量や栄養が十分でなかったことで、筋肉量も減っていた可能性があります。

筋肉は体を動かすだけでなく、熱を生み出す役割も担っています。食事が偏ったり、活動量が減ったりすると、体力の低下や疲れやすさにつながることもあります。秋になって感じる不調を、すべて自律神経のせいにするのではなく、夏の間の食生活や体の変化にも目を向けてみたいところです。

季節の変わり目に「自律神経を整えなくちゃ」と特別なことを頑張りすぎる必要はありません。体を温める工夫も大切にしながら、食事・睡眠・運動・休養といった基本的な生活習慣を見直すことから始めてみましょう。

秋の不調を乗り切るために、食事で意識したいこと

季節の変わり目を元気に過ごすには、何を意識すればよいのでしょうか。また、すでに疲れやだるさを感じている場合は、どうしたらよいのでしょうか。

まず大切なのは、特別な食品や健康法に頼るのではなく、毎日の食事や睡眠、運動、休養といった基本的な生活習慣を見直すことです。

夏の間に食欲が落ち、そうめんなどで食事を簡単に済ませることが多かったOさんも、食事の内容を振り返ってみることから始めるのが大切です。

食事量が減っていた人は、エネルギーだけでなく、たんぱく質が不足していないかも確認したいところです。たんぱく質は筋肉をはじめ、体をつくるために欠かせない栄養素。肉や魚、卵、大豆製品などを毎日の食事に取り入れましょう。

また、食事の際には温かい汁物や煮込み料理がおすすめです。温かい食事は体を内側から温め、胃腸にやさしい食事をとる助けになります。旬の野菜や魚など、身近な食材を組み合わせながら、無理なく食事を楽しみましょう。

もちろん、食事だけでなく、十分な睡眠や適度な運動、休養も大切です。朝は日光を浴び、できるだけ規則正しい生活を心がけることも、体のリズムを保つ助けになります。

季節の変わり目に不調を感じると、「自律神経を整えなければ」と焦ってしまうかもしれません。でも、特別なことを頑張る必要はありません。まずは毎日の食事をきちんととり、しっかり眠り、無理をせずに過ごすことから始めてみましょう。

長引く不調は自己判断せず受診を

食生活や睡眠を整えても「起きられないほどの強いだるさが続く」「異常な冷えを感じる」といった状態が何週間も続く場合は、甲状腺の病気や貧血、更年期症状などが隠れている可能性もあります。

すべてを自律神経や季節のせいにせず、不調が続くときは無理をせず内科等の医療機関に相談してください。


執筆・監修者:工藤まりえ
大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。


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