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霊感体質の青年公務員と、強引な不動産会社社長がタッグを組んで事故物件の怪異に挑む! ふたりのやり取りに心がときめくお仕事ブロマンス【書評】

  • 2026.9.24

【漫画】本編を読む

『公務員で安泰のはずが、事故物件担当に異動します』(乃ノ月シオ:著、藤崎都:原作、くにみつ:キャラクター原案/KADOKAWA)は、区役所勤めの青年と強引な不動産会社社長が繰り広げる異色のオカルトお仕事ブロマンス作品だ。

区役所勤め3年目の青柳偲は、希望していた部署とは全く異なる「課題住宅係」へ異動となる。その部署は、空き家やゴミ屋敷の問題から、事故物件の対応までもが舞い込む、通称「事故物件係」だった。実は偲は、幼い頃からこの世ならざるものを感じる霊感体質を持っていた。そのため不気味な噂の絶えない現場調査へ向かった彼は、強力な霊障に襲われ身動きが取れなくなってしまう。そんな絶体絶命の危機に瀕した彼の前に、ひとりの男が姿を現す。

助けに入ったのは、業界で「冷酷」と噂されている不動産会社社長の天堂左京だ。動けない偲を軽々と抱き上げ、鮮やかに救い出した天堂。その姿に偲の心は大きく揺さぶられる。「まるでアクションスターみたいだった」「あの声……深く厚みのある響きでどこか甘い」と、助けられた安堵感とともに、思わず胸を高鳴らせてしまうのだった。この出会いをきっかけに、ふたりは事故物件で発生する怪事件を解決するために手を組むこととなる。

周囲に理解されず苦しみ続けてきた偲が、天堂の何気ない言葉や行動に救われる場面が印象深い。霊障に苦しむ偲とは対照的に、天堂は怪異に動じず、的確に対処していく。その頼もしさと強引さに振り回されながら、少しずつ距離を縮めていくふたりのやり取りが見どころだ。

事故物件&心霊現象と区役所職員というほかではあまり見ない組み合わせに、胸が高鳴るブロマンス要素が加わった本作。ホラーな場面にハラハラしながらページをめくっていたはずが、気づけば偲と天堂の掛け合いにドキドキしていることだろう。怪異現象の先に待つ事件の真相はもちろん、そんなふたりの関係に目が離せなくなっているはずだ。

文=ゆくり

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