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亡き夫の思い出のカメラが写す未来。仲良しマダム3人が残す秋の日の思い出【書評】

  • 2026.9.23

【漫画】本編を読む

思い出を写真に残そうとすれば、誰かひとりはカメラを構える側に回る。けれど、その人だって同じ時間を過ごした大切な仲間だ。できることなら、誰ひとり欠けず、みんなで同じ一枚に収まりたい。

『マダムたちのルームシェア2』(seko koseko/KADOKAWA)は、長年の友人である沙苗、晴子、栞が、ともに暮らしながら新しい思い出を重ねていくコミック。明るいやり取りの合間から、大切な人への思いや、3人が歩んできた時間が静かに伝わってくる作品だ。

ある秋の日、沙苗と栞がリビングでくつろいでいると、晴子が「ねぇ2人とも写真を撮っていいかしら」とカメラを手にする。それは、生前に夫が使っていたもの。晴子はいつも夫に撮ってもらっていたため、夫自身の写真はほとんど残っていないという。「だから今度は私が撮りたいの」と語る晴子に、2人は「そういうことなら晴子も写らなきゃ」「3人で撮りましょう」と声をかける。3人は早速秋色の服に着替え、紅葉の美しい公園へ出かけるのだ。

夫に写真を撮ってもらってばかりだった晴子は、今度は自分が友人たちを撮ろうとした。けれど、沙苗と栞は、そんな晴子を写真の外に置かない。「3人で撮りましょう」というひと言に、ふたりの優しさがにじむ。きれいに撮れたかどうかより、使い慣れないカメラに苦戦しながら、3人で笑った時間そのものが宝物になるのだろう。夫との思い出が宿るカメラが、これからは3人の日々も写していく。少し切なく、それ以上に温かなエピソードだ。

文=アサトーミナミ

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