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「料理が遅すぎる」と怒る男性客。注文から5分、店長が伝票を見せると表情が変わった

  • 2026.9.20
「料理が遅すぎる」と怒る男性客。注文から5分、店長が伝票を見せると表情が変わった

金曜の夜、奥の席から呼ばれて

30代になった今でも、ときどき思い出す夜がある。学生のころ、私は住宅街の居酒屋でアルバイトをしていた。その日は金曜で、店内はほぼ満席だった。

奥のテーブルに一人で座った若い男性から、鉄板料理の注文を受けた。

厨房に注文を通したあと、私は別のテーブルの料理を運んだり、空いた皿を下げたりしていた。

数分後、奥の席から少し強い声が聞こえた。

「すみません。料理、まだですか?」

急いで向かうと、男性は時計を見ながら不満そうな表情をしていた。

「お待たせして申し訳ありません。確認してきますね」

厨房へ行くと、鉄板料理はちょうど調理中だった。

席へ戻り、「ただいまお作りしていますので、もう少々お待ちいただけますか」と伝えると、男性は眉をひそめた。

「いや、料理が遅すぎるんだけど。結構待ってますよね?」

「申し訳ありません。こちら、焼き上がりまで少しお時間をいただく料理でして……」

「でも、料理が遅すぎるよ。こんなに待つとは思わなかったんだけど」

続けて言われると、私はどう説明すればいいのか分からなくなった。

伝票に残っていた注文時刻

その声が聞こえたのか、レジにいた店長がこちらへやってきた。

「どうしました?」

男性は店長を見るなり、「料理が全然来ないんですよ。かなり待ってるんですけど」と訴えた。

「お待たせして申し訳ありません。確認しますね」

店長はテーブルの伝票を手に取り、印字されている注文時刻を確かめた。そして現在の時刻と見比べ、男性にも見えるように伝票を向けた。

「ご注文をいただいたのが5分ほど前ですね」

男性は伝票をのぞき込み、少し表情を変えた。

「え、まだ5分?」

「はい。この料理は焼き上がりまで15分ほどいただいています。最初にきちんとお伝えできていなかったようで、申し訳ありません」

店長は続けてメニューを開いた。

「もしお腹が空いていらっしゃるようでしたら、先にお出しできるものもありますよ」

男性は少し黙ってから、「じゃあ、枝豆お願いできます?」と答えた。

「かしこまりました。すぐお持ちしますね」

その後は催促されることもなく、鉄板料理を運んだときには男性も普通の調子で「ありがとう」と言ってくれた。

閉店後、私は店長に「あのとき、ありがとうございました。焦って何を言えばいいか分からなくなってしまって」と話した。

店長は伝票をまとめながら言った。

「強く言われると焦るよね。でも、まず時間を確認すればいいよ。こっちの説明が足りなかったなら、それもちゃんと伝えればいいから」

あの夜以来、私はお客様の言葉に焦ったときほど、まず事実を確認するようになった。謝るだけではなく、分かっていることを落ち着いて伝える。それも接客には必要なのだと知った出来事だった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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