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モスバーガーが冷食産業に本格参入!構想から2年の「モスデリ 焼きおにバーガー」の狙い

  • 2026.9.19

モスバーガーを展開する株式会社モスフードサービスが、冷凍食品の新ブランド「MOS Deli(モスデリ)」を立ち上げ。2026年9月1日から「モスデリ 焼きおにバーガー 牛カルビ」と「モスデリ 焼きおにバーガー 鶏きんぴら」の2商品の販売を開始した。東北、関東、中部、近畿地方のスーパー・ドラッグストアなどで順次展開を行う。8月25日に開催されたメディア発表会では、モスバーガーの定番のモスライスバーガーとは一線を画す「焼きおにバーガー」の商品コンセプトや、家庭用の冷凍食品事業を強化する背景が語られた。

スーパーなど小売店で展開する冷食新ブランド「MOS Deli(モスデリ)」
スーパーなど小売店で展開する冷食新ブランド「MOS Deli(モスデリ)」

3種の玄米使用の「焼きおにバーガー」手軽さと本格感を両立

「モスデリ 焼きおにバーガー」は、うるち米・もち米・もち黒米の3種類の国産玄米を使用した焼きおにぎりで具材を挟みこんだライスバーガー。1個110グラムと、小腹満たしと食事の中間のようなボリューム感だ。モスフードサービスMD事業部長の中野秀紀さんは「2個食べればお腹いっぱいになると思います。冷凍で保存ができる商品ですので、小腹が空いた時は(1個)ちょこっと食べる、好きな時に小腹を満たすというのが大きさとして妥当かなと考えています」と、サイズについて話す。

【写真】おにぎりとして考えるとやや小ぶりながら全体的なボリューム感はしっかりある。2個食べた男性記者はその日の昼食は要らなかった
【写真】おにぎりとして考えるとやや小ぶりながら全体的なボリューム感はしっかりある。2個食べた男性記者はその日の昼食は要らなかった

「モスデリ 焼きおにバーガー 牛カルビ」は、低温調理法で肉の旨みを閉じ込め、スライスの厚さにもこだわり、やわらかな食感と甘みの牛カルビが味わえる一品。「モスデリ 焼きおにバーガー 鶏きんぴら」は、鶏肉・ごぼう・にんじんに、昆布ダシなどの和風ダシの旨味を沁み込ませた鶏きんぴらを具材としている。

モスデリ 焼きおにバーガー 牛カルビ
モスデリ 焼きおにバーガー 牛カルビ
モスデリ 焼きおにバーガー 牛カルビの具材はスライス厚にもこだわっている
モスデリ 焼きおにバーガー 牛カルビの具材はスライス厚にもこだわっている

メディア発表会で試食した2品とも、中に具が収まったおにぎりよりも具材のボリュームがありそれぞれの味をしっかり感じられるとともに、焼きおにぎりの主張しすぎない香ばしさと、玄米特有のもちもち、ぷちぷちとした食感がクッションになり、くどさを感じずあっさりと食べられると感じた。

モスデリ 焼きおにバーガー 鶏きんぴら
モスデリ 焼きおにバーガー 鶏きんぴら
モスデリ 焼きおにバーガー 鶏きんぴらは歯ごたえもさまざまで食べ飽きない
モスデリ 焼きおにバーガー 鶏きんぴらは歯ごたえもさまざまで食べ飽きない

同社商品本部 商品開発第二開発グループの寺本和男さんは「玄米の味や風味、食感、素材感を最大限活かしたい」と、焼きおにぎりプレートには特にこだわったと開発背景を明かす。挟まれた具材とのバランスをとった結果、3種の玄米をブレンドして使用する形にいたったと言う。

モスフードサービス商品本部 商品開発第二開発グループの寺本和男さん
モスフードサービス商品本部 商品開発第二開発グループの寺本和男さん

また、電子レンジで加熱する商品として「温めた瞬間はふわっといい香りが出てきます。その後冷めてくると味がなじんでくる」と、温めた直後と冷めたあと、いずれもおいしく味わえる点も強調した。

両商品とも2個入りで、希望小売価格は税抜560円。値付けについて「冷凍食品でお客様が手に取られる価格帯は500円以下が多い。そういう意味ではやや高いと取られるかなと思っています」と中野さんは話す。一方で「我々が(既存の冷凍食品で)展開するライスバーガーは1個600円から700円ぐらい。今回は小さめですが2個入って冷凍ライスバーガー1個分の値段となります」と、価格の住み分けを語った。

外販市場へ本格参入、「モスの日常化」を見据えた多角化戦略

モスフードサービスでは、これまでも公式通販サイトなどで冷凍食品の販売を行ってきた。今回スタートしたモスデリは外販市場の専用ブランドと位置付け、主な顧客ターゲットを「30代~40代の子育て世代」や「アクティブシニア」に設定。前者は家事の負担を減らしながら子どもにも安心でおいしい食事を出したいという需要、後者は健康に気遣いつつ食事のマンネリを避ける需要に応えるのがコンセプトだ。

モスフードサービスMD事業部長の中野秀紀さん
モスフードサービスMD事業部長の中野秀紀さん

中野さんは、モスフードサービスのMD(マーチャンダイジング)事業戦略として「飲食事業に次ぐ新たな収益の柱を育てる」大目的があるとし、MD事業の成長目標を2030年度までに2024年度実績の18倍、売上目標として約36億円を掲げる。モスデリは、その戦略の一環として1兆3000億円規模の冷凍食品市場へ本格参入するためのブランドだという。

「大きな目的としては3つ、1つはバーガー事業の新たな収益源を確保したい。さらに物販を通して(モスブランドに)接する機会を少しでも増やして“モスの日常化”を実現する。その上に、モスの店舗へ来店する動機につながればいいという、3つの思いを持って取り組んでいます」

折しも、食料品消費税1%引き下げの方針が掲げられ、除外となる外食産業にとっては逆風だ。モスデリ 焼きおにバーガーは構想から商品化までに2年をかけているといい、消費税引き下げを意識して作った商品ではないと中野さんは前置きしながら「外食産業自体はやや危機感を感じているような状態です。その中で、補完という規模ではないですが、(モスデリをはじめとする外販事業)で消費税減税の恩恵にうまく乗っていければいい」と当面の見通しを話した。

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