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新井瑛久&長富彩、「Piano Dream Land 2026」は大人も子どもも「ピアノに親しめる1日」に

  • 2026.9.16
(左から)新井瑛久、長富彩 width=
(左から)新井瑛久、長富彩

クラシックはもちろん、ジャズやロック、ポップスまで、ジャンルを問わずに演奏されるピアノは、小さなころから親しみ、大人になってからも耳に触れることが多い楽器のひとつ。そんな懐の広いピアノの魅力を、年齢問わずより身近に感じたり、再発見できるピアノに特化したコンサート「Piano Dream Land 2026」が、9月22日に東京・サントリーホール ブルーローズ、9月23日に兵庫・神戸朝日ホールで開催される。各会場、13時から行われる昼部は、“Young Pianists”と銘打ち、若手の有望演奏家たちが集結し、小さな子どもたちも楽しめるプログラムを展開する。一方、17時からの夜部は、“Chopin & Liszt Gala”と題して、国内外で活躍するトップピアニスト4名がショパンとリストを奏でるという贅沢な内容だ。そこで、昼と夜を通じて総合司会とピアノ演奏を担当する“ピアノおにいさん新井(ピア兄)”こと新井瑛久と、国内外で演奏活動を行う長富彩にコンサートやピアノの魅力について語ってもらった。

【写真】「Piano Dream Land 2026」メインビジュアル

◆「ピアノに親しめる1日」がコンセプト

――まずは、総合司会を務める“ピア兄”こと新井瑛久さんから、「Piano Dream Land 2026」とはどんなコンサートかお話しいただけますか?

新井:昼と夜の部では、がらりと雰囲気が異なるコンサートだと思います。昼の部では、ピアノツインズの兄ーズ、現役高校生の久保壮希(そうちゃん)、大阪を拠点に活動するハチコちゃんと、1999年生まれの僕よりも若い才能あふれるピアニストが集まります。きっとエネルギッシュに、そして柔軟な心でジャンルや枠にとらわれない演奏をお聴きいただけると思います。小さなお子さん向けのセクションもあり、自分のおにいさん、おねえさんくらいの年齢のピアニストがすごく楽しそうにピアノを弾いている姿を見るだけでも、よりピアノに親しみを感じていただけるんじゃないかと思います。

――確かに、年齢が近いと心理的ハードルがぐっと下がりそうです。

新井:はい。コンサートで総合司会をするのは非常に珍しいことなので、最初にお話をいただいたときは驚きました。ですが、コンサートのコンセプトが「ピアノに親しめる1日」だと知り、私自身もYouTubeなどでピアノを弾く楽しさやクラシック音楽の魅力を発信しているので、このコンサートでもピアノの楽しみを伝える案内人になれたらうれしいなと思っています。

――とてもハッピーな空間になりそうです。では、長富さんが出演する夜の部はいかがですか?

新井:夜の部は、ショパンとリストという2人の作曲家にスポットをあてたガラ・コンサートになります。ショパンは、テノール歌手・秋川雅史さんのご長男である秋川風雅さんと、米ニューヨークでの演奏活動歴も長い小池美奈さん。リストは、アーツコンソール音楽賞を受賞した大野凛さん、そして東京音楽大学付属高等学校を首席で卒業した後、ハンガリー国立リスト音楽院にて世界的に著名なジョルジュ・ナードルに師事した長富彩さんが演奏します。国際的に活躍する4人の演奏家が、ショパン像やリスト像をどう描き、どのような解釈をしているのかを堪能できるのではないでしょうか。

――名演奏に心が満たされる時間が過ごせそうです。長富さんは、今回のご出演が決まったとき、どんなお気持ちになられましたか?

長富:今回は4名による共演になりますが、以前はこうした共演するコンサートが苦手でした。ですが、キャリアを重ねるうちに、他の演奏家の方と一緒に舞台に立てることはワクワクすることで、また、刺激や学びになると思うようになりました。今回は、ピアノのみのコンサートで、それは珍しいプログラムだと思うんです。

私は、キャリアのスタートからリストという作曲家は切っても切り離せませんし、最も好きな作曲家でもあります。リストというと超絶技巧をイメージする方も少なくないと思いますが、私はリストの精神的な側面がとても好きなんです。ですから、今回演奏する曲でも、そうした魅力も伝えられたらいいなと思っています。

◆時空を超えた共鳴や共感を得られることはクラシックならではの面白さ

――お二人はこれまでに共演したご経験は?

長富:コンサートでの共演はまだありませんよね?

新井:はい。ただ、私のSNSに出ていただいて、そのときに一緒に演奏しましたね。

長富:ピア兄のファンだったのでご一緒できてうれしかったです。ただ、そのときがほぼ初対面だったんです。でも、いきなり連弾させていただきましたよね(笑)。

新井:そうでしたね。長富さんは本当にピアノで歌われる演奏家さんなので、連弾のリハーサルでもそれをすごく感じました。あと、演奏におけるブレスの仕方をとても大切にしているという印象を受けました。

長富:リハーサルでは、一緒に作り上げていくのがとても楽しかったです。弾き始めは、ほぼ「はじめまして」だったのでちょっとぎこちないところもあったんですが、やっていくうちにピア兄の音色も解け始めてきて「あ、こんな演奏するんだ」って、すごくワクワクしたのを覚えています。

――音楽を共に奏でることで、互いの距離がぐっと近づいたり、相手を深く知ることができたと。

長富:まさにその通りです。極端に言えば、共演する方と性別や年齢を超えて恋愛をするような感じなのかもしれません。「分かり合えた」と感じる瞬間が、何にも代えがたいハッピーな時間だなと思いますね。

――お2人が演奏活動で大切にしていることを教えていただけますか?

新井:クラシック音楽は、作曲者がこの世にいないことがほとんどです。そうした作曲家たちの意図を汲み取るツールは楽譜ですから、楽譜とどう向き合うかがすごく重要だと思います。たとえば、「なぜここにアクセントがついてるんだろう」といった小さなことも見逃さず、「こんなふうに表現してほしかったのかな」と読み解いていく…。そうやって、作品の持っている魅力を最大限に自分の演奏で表現したいという気持ちで、いつも演奏しているところはありますね。

長富:そうですね。クラシック音楽の演奏家は、作曲家に会うことができないことも多いですが、作曲家の人生経験や時代背景などを知っていく中で、様々な自分のライフステージで得たものとリンクする瞬間があるんです。「ああ、彼/彼女もこんな経験をしていたのだな」と感じられると、演奏の深みや厚みが増すのかなと思いますし、そうした時空を超えた共鳴や共感を得られることは、クラシックならではの面白さなのかなとも思います。ほかには、音色や呼吸にも気を配ります。先ほどピア兄も言ってくれましたが、お客様が“自然に聴ける呼吸感”があると思うので、それはとても大事にしてますし、私が目指す歌心のあるピアノにもつながっていくのかなと思います。

――お2人の演奏への熱意からも、「Piano Dream Land 2026」が充実したコンサートになることは間違いありません。では最後に、音楽ファンの皆さんにメッセージをお願いいたします。

長富:私事ですが、今年2度ほどベトナムに行き、地域の子どもたちに音楽を伝える活動をしました。子どもたちはクラシック音楽に全く触れたことがないため、その魅力や楽しさを伝える難しさを感じましたし、小さなころから音楽体験ができることは素晴らしいなと改めて思ったんです。昼の部は、ピアノを習い始めたお子さんをはじめ、ピアノは好きだけどよく分からないとか、ちょっとだけ興味があるという方にも楽しんでいただける内容だと思います。ぜひ気負わずにお越しいただきたいですね。

夜の部は、ショパンとリストをそれぞれ2人の演奏家が弾くので、解釈や各々の音色の違いを楽しんでいただけると思います。各演奏者のファンも、4人の違いを楽しみながら「こんな素敵なアーティストもいるんだ」と心がワクワクするような、新しい出会いになればうれしいです。

新井:本当にそうですね。僕は総合司会として終日、コンサートを案内させていただくのですが、同じ会場、同じピアノで、こんなにもたくさんの演奏家の皆さんがピアノを奏でるのはとても珍しいことだと思うんです。ピアノがお好きな方は、演奏者の個性やピアノの音色の違いを楽しめると思いますし、きっと皆さんにとっての「お気に入りの1曲」や「お気に入りのピアニスト」が見つかるんじゃないかなと思います。そうした“推し”を見つける楽しみや、ご自分の推しを同じ空間で応援する喜びも感じられると思います。僕は、「Piano Dream Land 2026」の楽しさを導く案内人として、ピアノを演奏しながら、元気に司会を務めたいと思います。ぜひ、お気軽に遊びに来てください!

(取材・文:橘川有子)

「Piano Dream Land 2026」は、9月22日東京・サントリーホール ブルーローズ、9月23日兵庫・神戸朝日ホールにて開催。

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