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「お父さん、しょうゆ取って」パパと呼ばれなくなった俺が、娘の紙で知ったこと

  • 2026.9.8
ハウコレ

中学に上がった娘が、食卓で初めて俺を「お父さん」と呼びました。その後、学校の紙を持って居間まで来た娘は、仕事の電話をしていた俺を見て、そのまま部屋へ戻ります。俺はその2つを、別々の出来事だと思っていました。

食卓で変わった呼び方

中学に上がったばかりの娘とは、休みのたびに2人で買い物へ出かけていました。その日も向かいの席にいた娘が、こちらを見ないまま言いました。

「お父さん、しょうゆ取って」

生まれたときから「パパ」だった呼び方が変わっていました。しょうゆを渡すと、娘は礼を言って食事を続けます。妻も何も言いませんでした。

中学生になったからなのだろうと思いながらも、それまでと違う呼び名だけが気になっていました。

渡されなかった学校の紙

しばらくして、2つに折った学校の紙を持った娘が、居間の入口に立っていました。そのとき俺は仕事の電話中で、「今月は忙しくて、休みが取れそうにないんですよね」と話していました。

顔を上げると、娘は紙を胸のあたりに抱えたまま部屋へ戻っていきました。

数日後、俺は「パパって呼ばなくなったな」と聞いてみました。娘の返事は、「もう中学生だし」だけです。俺はそれ以上聞かず、年頃だから距離を取りたくなったのだろうと考えていました。

紙に書かれていた別の名前

学校で配られた職業調べの紙が、食卓に置いてありました。娘が仕事について話を聞いた相手の欄には、通学路にある自転車屋の店主の名前が書かれています。

仕事の話なら、俺にもできたはずです。呼び方だけでなく、こういうことまで父親には頼みたくなくなったのかと思いました。

「あの紙、読んだよ」

そう伝えると、娘は少し間を置いて答えました。

「お父さん、忙しいって言ってたでしょ」

そこで、娘が紙を持って居間の入口まで来ていた日のことにつながりました。

そして...

「聞いてくれたら、時間取ったよ」

俺がそう返すと、娘はうなずいただけでした。

呼び方が変わったことも、職業調べを別の人に頼んだことも、俺は娘が離れていく証拠のように受け取っていました。でも、娘は最初から俺に頼まないと決めていたわけではありません。

今も呼び方は「お父さん」のままです。次に娘が何かを持って居間の入口に立ったときは、こちらから声をかけたいと思っています。

(40代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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