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「涙の女王」で注目を集めたクァク・ドンヨン。初めての日本の撮影現場で教えてもらった言葉は「ゴイゴイスー」

  • 2026.9.4

映画『マッチング TRUE LOVE』で日本作品初出演を果たすクァク・ドンヨンさん。恋愛マッチングツアーとデスゲームが交差する本作で、韓国からツアーに参加する会社経営者イ・ソンイル役を演じている。

撮影に向けて日本語を猛勉強し、現場ではキャストたちと日韓の垣根を越えて交流を深めたという彼が、日本の撮影現場で感じた驚き、共演者とのエピソード、好きな日本の作品や食べ物、そして人を信じることへの考え方について語ってくれた。

映画『マッチング TRUE LOVE』で日本映画に初めて出演するクァク・ドンヨンさん
映画『マッチング TRUE LOVE』で日本映画に初めて出演するクァク・ドンヨンさん

日本の撮影現場は「人との関係をより丁寧に築いていく印象」

――本作が日本の映像作品の初出演作となります。オファーを受けたときの率直なお気持ちを教えてください。

【クァク・ドンヨン】日本の映画に出演すると聞いて、最初は心配もありましたが、それ以上にワクワクする気持ちが大きかったです。昔から日本の映画やドラマをよく観ていて、「いつか機会があれば挑戦してみたい」と思っていたので、うれしかったですね。ただ、そのときは今ほど日本語ができなかったので、「本当に大丈夫かな」という不安もあり、撮影に向けて日本語の勉強を中心に準備しました。

――どのように日本語を勉強されましたか?

【クァク・ドンヨン】Netflixで『テラスハウス』シリーズを観ながら、日常で使われる自然な日本語を覚えようとしていました。実際の会話に近い表現を学びたかったんです。撮影で日本に来てからも、韓国人のマネージャー以外とは全部日本語で話すようにしていました。日本の空港で自然に会話ができたときは、「ちゃんと上達しているな」と実感し、心の中でガッツポーズしましたね(笑)。

――撮影現場では、韓国との違いを感じたことはありましたか?

【クァク・ドンヨン】作品をよりよくしようと一致団結する気持ちは、日本も韓国も同じだと思います。ただ、一番驚いたのは最初の衣装合わせでした。スタッフの皆さん一人ひとりに「よろしくお願いします」とあいさつをして、自分も自己紹介する文化がとても新鮮でした。韓国では「今日もよろしくお願いします」くらいの簡単なあいさつが多いので、日本は人との関係をより丁寧に築いていく印象を受けましたね。

――現場の雰囲気はいかがでしたか?

【クァク・ドンヨン】撮影が始まると、皆さんとすぐに仲良くなれて、休憩時間にはゲームをして遊んでいました。特に人狼ゲームをよくやりましたね。でも、日本語で人狼ゲームをするのは本当に難しかったです。僕が人狼になったときは、思わず韓国語で「違う違う!」と言ってしまいました(苦笑)。

(C)2026『マッチングTL』製作委員会
(C)2026『マッチングTL』製作委員会

――共演者の印象はいかがですか?

【クァク・ドンヨン】メインキャストの土屋太鳳さん、佐久間大介さんは、お二人とも温かい現場の空気感を作ってくださる方でした。土屋さんは撮影初日からとても優しく接してくださったことが印象的です。共演者のために体にいいお菓子を準備してくださっていましたね。佐久間さんは現場のリーダーのような存在で、誰とでもすぐに仲良くなって、自然と周りを明るい雰囲気にしてくださる方です。

――特に仲良くなった共演者はいますか?

【クァク・ドンヨン】倉悠貴さんです。互いに遊ぶような感覚で、日本語や日本文化をたくさん教えてもらいました。「狐の嫁入り」という新鮮な言葉や、「ゴイゴイスー」といった「なんでそんな言葉を教えてくれるんだろう」と思うようなギャグまで教えてくれて(笑)、楽しかったですね。

(C)2026『マッチングTL』製作委員会
(C)2026『マッチングTL』製作委員会

不慣れな言語でも俳優として役柄を演じきることが大切

――本作は恋愛リアリティショーの要素とデスゲームが融合した異色の作品です。この作品の魅力をどのように感じましたか?

【クァク・ドンヨン】「ラブサバイバル」という言葉がぴったりだと思いました。ドキドキする恋愛のシーンもあれば、恐怖を感じるようなシーンもあって、その二つがとても自然に融合しています。この世界観は『マッチング TRUE LOVE』ならではの魅力だと思います。

――イ・ソンイルという役を演じるうえで意識したことを教えてください。

【クァク・ドンヨン】彼は一見するとリーダーシップを持った優しそうな人物ですが、どこか不思議な雰囲気も持っています。その空気感を表情や声でどう表現するのか、いろいろと考えながら演じました。

でも今回あらためて感じたのは、言語が違っても、俳優として役柄を演じきることが大切だということです。演技が本物なら、不慣れな言語でも相手に伝わる。それを現場で実感できたので、途中からは安心して演じられるようになりました。

――内田英治監督とのお仕事はいかがでしたか?

【クァク・ドンヨン】監督は現場で多くを語るタイプではありませんでした。最初は少し怖い人なのかなと思ったのですが、撮影を重ねる中で「今のいいね」と声をかけてくださることが増えていって、その言葉がすごく自信になりました。

特に海辺のシーンでは、前向きな言葉をかけてくださって、「もっと自信を持って演じよう」と思えたんです。それから、監督のソフトなリーダーシップも印象的でした。厳しく引っ張るというより、人の心を自然に動かすような力を持っている方だと思います。

――内田監督の作品は以前からご覧になっていたそうですね。

【クァク・ドンヨン】『全裸監督』(Netflix)を観たときは、こんな作品があるんだ!と驚きました。監督の作品に出演する前からワクワクしていましたし、実際に撮影現場を体感できたことは財産ですね。

(C)2026『マッチングTL』製作委員会
(C)2026『マッチングTL』製作委員会

人を信じるために必要な「一番シンプルで、一番大事なこと」

――ほかに、好きな日本の作品はありますか?

【クァク・ドンヨン】アイスホッケー選手の役を演じるときに参考に観た、木村拓哉さん主演の『プライド』が特に印象に残っています。『ロングバケーション』も好きな作品なので、いつか木村拓哉さんと共演できることを夢見ています。

それと、韓国では『クローズZERO』が有名で、僕の世代の男性はほとんど観ているくらいなんです。俳優さんそれぞれの個性が際立って、本当にかっこよくて、憧れたことを覚えています。

――日本で過ごした時間での思い出はありますか?

【クァク・ドンヨン】日本の夏を丸ごと体験したのは初めてでした。とても暑かったですし、韓国よりも日差しが強いなと感じましたね。僕は肌があまり強くないので、少し大変でしたが、それも含めて全部いい思い出です。

オフや空き時間は、昼夜問わず街を散歩していました。散歩中は、Official髭男dismの音楽を聴くことが多かったですね。住宅街を歩くだけでも新鮮でしたし、日本の工事現場を見ているのもおもしろかったです。

――工事現場ですか?

【クァク・ドンヨン】韓国の工事現場は「大丈夫ですか!」「こうしましょう!」と、すごく活気のあるイメージなんです。一方で、日本はみんな落ち着いていて、それぞれが自分の仕事を淡々と進めている。その雰囲気がとても印象的でした。

――意外な視点ですね。撮影期間中、日本食は口に合いましたか?

【クァク・ドンヨン】好きな日本食は多いですね。特にトンカツがおいしくて、昨日も食べたくらい大好きです(笑)。撮影期間中はいろいろなお店のトンカツを食べて、自分の好みもわかるようになりました。ヒレよりロース派です。現場ではスタッフさんが、まい泉の「かつサンド」を差し入れしてくださることも多くて、本当に幸せでした。

――ちなみに、作品のテーマになっているマッチングアプリをご自身がやってみるとしたら、どんな条件で相手を選びますか?

【クァク・ドンヨン】相手がトンカツを好きかどうか…というのは冗談ですけど(笑)、食べ物の好みが合うことは大事ですよね。食べ物だけでなく、やっぱり気が合うことが一番だと思います。僕はユーモアのあることが好きなので、一緒に笑い合える人が理想ですね。

――最後に、本作では「信じること」が大きなテーマになっていますが、ご自身が人を信じるときや、人間関係で大切にしていることを教えてください。

【クァク・ドンヨン】誰かを完全に信じることはなかなかできないことだと思います。でも、「この人を信じよう」と自分で決めたら、どんな出来事があっても一度は信じてみる。それが自分の中では大切だと考えています。

それから、嘘をつかないことも大切ですね。嘘をつくことって簡単で、それを続けていくとラクになってしまうというか、だんだんと雑になって、関係も悪化すると感じています。だからこそ、誰かと関わるときはできるだけ正直でいたいと、いつも思っています。

恋愛でも仕事でも友人関係でも、問題が起きたときは、自分の気持ちを正直に伝えます。「ありがとう」「ごめんなさい」「これは嫌だった」と素直に言葉にすることが、一番シンプルで、一番大事なんじゃないかなと思います。

撮影=TOYO

取材・文=イワイユウ

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(C)2026『マッチングTL』製作委員会

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