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“薄いリアクション”の真相は?初優勝女子プロに当時の心境を突撃

  • 2026.9.4

ツアーで活躍しているプロたちは誰もが自分のゴルフをよりよいものにしていくためにさまざまなことを考え、走り続けている。どんなことを考え、どのようにゴルフと向き合っているのか。インタビューをとおして、その姿を探っていく。

「本当に優勝したのかな?」と疑心暗鬼でした

国内女子ツアーの昨季は、初優勝が12人も誕生した年だった。11月の「三菱電機レディス」で最終日3打差を逆転して勝った仲村果乃もそのうちのひとり。初優勝を目の前にしても、彼女はとても落ち着いているように見えた。

あらためてそのときの心境を振り返ってもらうとともに、師匠である吉川なよ子プロとの関係や今季にかける意気込みなどを聞いてみた。

“優勝は自ずとついてくるもの”という師匠の言葉がいつも頭のなかにありました」

──昨年はツアー初優勝もあり、充実した1年でしたね。どのような準備をして臨みましたか?

仲村 パーオン率を上げるために、ショット力の安定性を重視したメニューをこなしていました。

──それが功を奏した?

仲村 そうですね、ショット面はよかったと思います。

──11月「三菱電機レディス」で見事に初優勝。プレッシャーをまるで感じていないかのような堂々としたプレーでしたね。

仲村 1打1打に真剣に向き合っていたので、緊張する暇がなかったです。ホールアウトしてからも優勝したって実感がなかなか沸いてこなくて、 今思えば両手を上げて“やった”ってやるべきでしたが「本当に自分が優勝したのかな?」みたいな疑心暗鬼な感じでした。

──それで優勝の瞬間は、薄いリアクションだったんですね(笑)

仲村 はい(笑)。それと以前から師匠の吉川なよ子プロに「優勝は自分から向かっていくものじゃなくて、自ずとついてくるものだから」と教えてもらっていたので、その影響もあったのだと思います。

──初優勝の前、5月の「パナソニックオープン」、そして7月にも優勝争いの機会がありましたが、そのときはどんな気持ちでしたか?

仲村 「パナソニックオープン」のときは、はじめての最終日最終組だったので、それを楽しもうという気持ちでした。7月の「ミネベアミツミ」で2位になれたので、翌週の「明治安田」は優勝したいという気持ちが強く出すぎてしまったのかもしれません。体もうまく動かなくて、自分のスイングができずに苦しかったのを覚えています。あとから映像を見たのですが、なんだか暗い顔をしてプレーしていましたね。

──そのときの経験が11月の初優勝に活きた?

仲村 そうですね。自分に過度なプレッシャーをかけないように、今やれることをやりきろう、と思いながらプレーしました。それに結果がついてきてくれたように思います。

──初優勝で何か変わったことはありますか?

仲村 とくにないですね。優勝できたうれしさはもちろんあるんですけど、これからは注目されることが多くなるし、今季はシード選手として臨むシーズンになるので、今までとは違うプレッシャーがかかってくるとは思っています。

──今季開幕前、取り組んだことはありますか?

仲村 スイングの動きや体重の乗せ方を少し見直してみました。私はそんなに飛ぶほうではないので、飛距離が自ずと伸びてくるトレーニングを取り入れてみたんです。今までが悪かったわけではないので微調整レベルですけど。

──飛ばないというイメージはなかったです。仲村プロは実際のスタッツ以上に強く見えるんですよね。オーラがあるというか……

仲村 ありがとうございます。最高の褒め言葉です(笑)。

「ゴルフがない人生はとても想像できません」

“薄いリアクション”の真相は?初優勝女子プロに当時の心境を突撃
「この道を選んでよかった。心からそう思えるんです」

──将来的には、どんなゴルファーになっていきたいですか?

仲村 現在の自分にだけフォーカスしてゴルフをしているので、未来の自分ってなかなか想像しづらいですけど、やっぱり師匠を超えるような選手にならないといけないのかなと思ってはいます。

──師匠はツアー通算29勝です。ということは目指すは永久シードということになりますね。

仲村 そうですね。ギャラリーの方に「また仲村が優勝か」と思っていただけるくらい勝てるようになりたいです。

──では、シード選手として臨む今季は具体的にどんな年にしたいですか?

仲村 まずは2勝ですね。通算2勝目ではなく、2つ勝ちたいという意味です。

──複数回優勝、期待しています。最後に仲村プロにとって「ゴルフ」とは?

仲村 「なくてはならないもの」ですね。ゴルフに出会えたことで人生が大きく変わりました。1番夢中になってきたもの、1番大好きなものです。ただ、仕事にすることで、ときには嫌いになることや辛いなと思うことも。でも、いいプレーができて、いい景色を見たときに、やっぱりこの道を選んでよかったなって心から思えるんです。私の人生にゴルフがなかったら、とは想像もできません。

初優勝のときのプレーを見て、来季以降のツアーでは間違いなく先頭集団でプレーする選手のひとりであろうと確信した。それくらい彼女のゴルフはスケールが大きいと感じた。

そして、このインタビュー中、どんなことを聞いても「あまり先のことは考えず、目の前のやるべきことをひとつずつクリアしていくだけ」と一貫して地に足のついた受け応えをした。

今季何勝しても、それは彼女にとっては通過点でしかないのかもしれない。いつか師匠超えの「通算30勝」を達成した仲村果乃に、もう1度話を聞く機会があったらうれしい。

いかがでしたか? 仲村選手の今後の活躍に目が離せませんね!

仲村果乃
●なかむら・かの/2001年生まれ、京都府出身。高校1年から吉川なよ子プロの指導を受け、2022年のプロテスト合格。2025年11月「三菱電機レディス」で初優勝を飾った。今季はシード選手としてツアーに参戦。Plenus所属

文=ひよこきんぎょ
写真=田中宏幸
撮影トーナメント=富士通レディース

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