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「えー、ないの?それが食べたくて来たのに」品切れに不満そうな先輩。だが、店員のおすすめに態度が一変

  • 2026.9.1

目当てのランチが、まさかの品切れ

会社の先輩と、昼休みに近くの店へ入ったときのことです。

その店を選んだのは先輩でした。前から食べてみたいランチがあったらしく、店へ向かう途中も「今日は絶対これにする」と楽しそうに話していました。

席に着くと、先輩はほとんど迷わずその料理を注文しました。

ところが、店員さんは申し訳なさそうな顔をしました。

「すみません。そちら、今日はもう品切れなんです」

先輩の表情が一気に曇りました。

「えー、ないの?それが食べたくて来たのに」

さらにメニューを閉じながら、少し不満そうに続けます。

「それなら、入ったときに分かるようにしてくれたらよかったのになあ」

怒鳴っているわけではありません。ただ、店員さんが困った顔をしているのを見て、私は居心地が悪くなりました。

楽しみにしていた気持ちは分かります。それでも、売り切れてしまったものを店員さんに言っても仕方ありません。

私が何か言おうか迷っていると、店員さんは慌てることなくメニューを開きました。

「でしたら、私はこっちをおすすめします」

「せっかく来ていただいたのに、すみません」

そう言ってから、店員さんは別のランチを指しました。

「もし同じような味がお好きでしたら、今日から始まったこちらもおすすめです」

先輩はまだ少し納得していない顔でした。

「それ、おいしいの?」

店員さんは少し笑って答えました。

「はい。私はこちらもおすすめです」

言い方に迷いがなかったからでしょうか。

先輩は少し考えたあと、「じゃあ、それにしてみる」と注文しました。

しばらくして料理が運ばれてきました。

先輩は一口食べると、黙ってもう一口食べました。

私は向かいから様子を見ていましたが、さっきまでの不満そうな顔が少しずつ消えていきます。

やがて先輩がぽつりと言いました。

「……うまい」

思わず私は笑ってしまいました。

「さっき、あんなに残念がってたのに」

すると先輩も苦笑いしました。

「ほんとだよな。ちょっと言いすぎたかも」

会計のとき、先輩が店員さんを呼び止めた

食事を終えて会計を済ませようとしたとき、先ほどの店員さんがレジにいました。

すると先輩が「あのさ」と声をかけました。

私はまた何か言うのかと、一瞬身構えました。

けれど、先輩の口から出たのは別の言葉でした。

「さっきは悪かったね。おすすめしてくれたやつ、すごくおいしかった」

店員さんは少し驚いたあと、「よかったです」と笑いました。

店を出ると、先輩は照れたように言いました。

「食べたいものがないくらいで、店員さんに言っても仕方ないよな」

私は「まあ、楽しみにしてましたからね」とだけ返しました。

目当てのものがなくて機嫌を悪くした先輩よりも、そのあと自分からひと言謝った先輩のほうが、私はずっと格好よく見えました。

そして何より、最後まで落ち着いて対応していた店員さんのほうが、一枚上手だったような気がします。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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