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タイミング最悪? 仕事との兼ね合いで、妊娠を素直に喜べない自分に自己嫌悪【著者インタビュー】

  • 2026.8.30

【漫画】本編を読む

5年にわたる不妊治療でも子どもを授からなかったため、仕事に専念することを決意したちはる。しかし大きなプロジェクトの責任者に抜擢された矢先、妊娠が発覚する。「タイミング最悪」と思ってしまったことに罪悪感を覚えつつも、育児と仕事の両立を決意。しかし、つわりも重く、うまくいかないことの連続で……。

自身も経験した“産後うつ”をテーマに『もう3年、産後うつ。 消えたい衝動から抜け出せない』(青柳ちか/KADOKAWA)を描いた著者・青柳ちかさん。自身が経験した産後うつや、本作に込めた想いについて話を伺った。

※個人の体験をもとにインタビューを行っています。症状など、詳細は医療機関等にご確認ください。

――妊娠が判明したとき、「タイミング最悪」と思ってしまった自分にちはるは罪悪感を覚えます。

青柳ちかさん(以下、青柳):ここは実体験です。私も妊娠がわかったとき、ちょうど仕事が軌道に乗り始めた時期で、戸惑いもあり、思わず「今なのか」と思ってしまいました。と同時にお腹に赤ちゃんがいることを素直に「嬉しい!」と思えなかった自分に罪悪感があったんです。「自分は愛情が欠落しているんじゃないか」「こんな私が母親になれるのか」と悩みました。

――ちはるが妊娠を報告すると、上司から「ちょっとタイミング悪いね」と言われてしまうシーンも印象的でした。

青柳:SNSなどを見ていると、「妊娠した人のフォローをしなくてはならず、納得がいかない」というような投稿を目にすることがあります。実際、ビジネスの現場では急に人員の予定が変わったら困るのは事実ですよね。本来であれば企業がそうした不測の事態にも対応できる制度を設計すべきだと思うのですが……。マタハラとまでいかなくても「ついこういった本音を漏らす人は実際にいるんじゃないか」と思って描きました。

――確かに。ここ10年ほどで、妊娠・出産した女性が働く環境は良くも悪くも変わってきていると感じます。青柳さんはどう思われますか?

青柳:そうですね、意識はかなり変わってきたと思います。私が子どもを産んだのは20年ほど前ですが、その頃は子どもを産んだらキャリアを諦めて専業主婦になる女性も少なくありませんでした。今は男性の育休制度も広がっていますし、女性が出産後も仕事を続けることが当たり前になってきていますよね。それ自体はすごくいい変化である一方で、現実は母親に家事や育児の負担が偏っていますし、夫婦ともに忙しく、子どもとしっかり向き合う時間が少なくなっているのではないかとも思います。子どもを持つ人だけでなく、病気や介護などそれぞれの事情を抱えている人も必要なときに時間を取れるような働き方や、理解が広がる社会になっていってほしいと感じます。

取材・文=原智香

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