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【睡眠よもやま相談室】睡眠スキルを高めたい人へ。精神科医・内田直先生が答えます

  • 2026.8.31

寝付けない、夜中に目が覚める、スッキリと起きられないなど、眠りにまつわる気になるお悩みやあるあるのトピックスを、メカニズムも含めて解説。日々の睡眠の質を上げるヒントに。

教えていただいた方

内田 直 先生

精神科医、日本睡眠学会総合専門医。「すなおクリニック」院長。早稲田大学名誉教授。生活から健康なメンタルヘルスを取り戻すことを掲げ、睡眠障害とメンタルヘルスの改善に努める。著書に『小説みたいに楽しく読める睡眠医学講義』(羊土社)など。

Q. ベッドに横になっても体の緊張が取れず、力が抜けません

A. 心理的問題が要因かも。リラックスタイムを設けて

【睡眠よもやま相談室】睡眠スキルを高めたい人へ。精神科医・内田直先生が答えます

仕事のしすぎやプレッシャー、ストレスのせいで、ずっと体の緊張が取れない状態になっているのではないでしょうか。睡眠そのものに問題があるというより、心理的な問題や仕事環境など、さまざまな要因が組み合わさった結果だと思います。日々の生活の中や就寝前など、できる範囲でリラクセーションタイムを設けることがおすすめ。例えば、お風呂に入る時に照明を暗めにしてみたり、環境音楽など自分の心が落ち着くような音楽を流してみては。

Q. すごく疲れているのに、いざベッドに入ると目が冴えて眠れません

A. 過緊張や体内時計のズレがスムーズな入眠の妨げに

過緊張状態で入眠が難しい場合や、標準時間よりも遅い時間に寝ることが習慣化した「睡眠相後退症候群」の可能性が。体質も関係しますが、普段の習慣に心当たりがあれば、睡眠が短くても朝の時間帯に光を浴びて散歩をするなどして、体内時計を戻してあげることが大事です。

Q. 旅先など、自宅以外だと全然眠れずに困っています

A. どうしても寝たいのなら一時的に睡眠薬に頼るのも手

普段と環境が変わると、それによって不安な気持ちになることで眠りにくくなる人がいます。ただ、家でちゃんと寝られているのであれば、特に気にしなくていいでしょう。せっかくの旅行を楽しむために寝たいという人は、その時だけ睡眠薬に頼るという方法もあります。

Q. 起きたら体がダル重いのはなぜでしょうか

A. 「睡眠時無呼吸症候群」や精神的なことが理由の場合も

【睡眠よもやま相談室】睡眠スキルを高めたい人へ。精神科医・内田直先生が答えます

睡眠不足や疲労の蓄積など身体的な理由に加え、仕事に行きたくないといった精神的な理由も考えられます。「睡眠時無呼吸症候群」や、無意識に手足がピクピクと動く「周期性四肢運動障害」が原因で、睡眠が浅くなっている可能性も。自分では気づきにくいので検査をするのも手です。

Q. いつも気絶するくらいの勢いで寝てしまいます。大丈夫でしょうか?

A. 心配する必要なし! ちゃんと眠れている証拠

基本的に、人が寝るまでにはある程度の時間がかかるものですが、この方のように横になった瞬間に、スッと寝られるというタイプの人も結構います。結論を言うと、何も心配する必要はありません。むしろ、ちゃんと眠れているのでいいことです。羨ましい話ですよ。

Q. 寝不足の時に気分が落ち込むことが多いのはなぜでしょうか?

A. 睡眠時間が短いとストレスを溜めがちに

【睡眠よもやま相談室】睡眠スキルを高めたい人へ。精神科医・内田直先生が答えます

睡眠時間が不足すると脳の機能回復が思うように行われません。その結果、仕事に支障が出るなど、気分が落ち込む事態を引き起こすことも。また、睡眠不足の人は、睡眠時間が長い人に比べて日中のストレスを受けやすいことがわかっています。“仕事を追加された”など同じストレスでも、しっかり寝ている人は前向きに、寝不足の人はネガティブに捉えがちです。

COLUMN

これからの季節は気象病の影響も。夏の睡眠の注意点

夏は、気象病に悩んで病院にやってくる人が増えるタイミングなのだそう。

「夏から秋にかけて、台風が発生しやすくなります。すると、気圧が下がって眠気が強い、何だか調子が出ないといった、気象病のような症状が出るケースも。悩んでいる現代人は多いです」

また、暑い今の季節は、どうしても睡眠の質が下がりやすくなる。では具体的な対策は?

「夏場は気温と湿度が高くて寝苦しく、睡眠の質が下がる人が増えます。熱中症にならないためにも、就寝時はエアコンを使用することが大事。人の体温は明け方に下がることもあり、以前は入眠から2~3時間で電源が切れるよう、タイマーの設定が推奨されていましたが、最近は明け方になっても暑いですよね。様子を見てつけたままにしてもいいかもしれません。推奨温度は26~28℃ですが、住んでいる場所などによっても適温は違うもの。自分の体調に合う温度やつけ方を探りましょう。また、夏は日の出の時間が早いことから、冬場に比べて睡眠時間が短いという統計があります。しっかりと長く寝たいという人は、遮光カーテンやアイマスクなどを活用して、明け方の光を浴びないようにすることが大切です」

イラスト・とみながしんぺい 取材、文・重信 綾

anan 2508号(2026年8月19日発売)より

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