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「お支払い、まだでしょうか」500円玉を置いたはずの私。だが、トレイを見て言葉を失ったワケ

  • 2026.8.30

置いたときの音は、確かに覚えていた

仕事帰りに、ドラッグストアへ寄ったときのことです。買ったのは絆創膏と洗剤。夕方だったこともあり、レジには何人か並んでいました。

私の番になり、店員さんが商品を読み取っていきます。

「480円になります」

私は財布から500円玉を一枚出して、会計用のトレイに置きました。

こつん、と小さな音がしました。

ところが、店員さんはレジ画面を見たまま、こちらに手を伸ばしません。

「480円です」

少し間があってから、店員さんが私を見ました。

「あの…お支払い、まだでしょうか」

「え?」

思わずトレイを見ると、そこにあるはずの500円玉がありません。

「あれ…今、ここに置いたんですけど」

自分でも急に自信がなくなって、財布の小銭入れを確認しました。でも、さっきまで入っていた500円玉はありません。

店員さんもトレイを見て、少し困った顔をしました。

「こちらには…ないですね」

「でも、確かに置いたんです」

そう言いながらも、後ろにはまだ人が並んでいます。私の思い違いだったらどうしよう、と急に恥ずかしくなってきました。

店員さんも混んでいるレジが気になるのか、ちらっと後ろを見ます。

「お客様、もう一度お財布を確認していただけますか?」

「見たんですけど…ないんです」

声がだんだん小さくなりました。

「すみません、そこも見てもらえますか」

そのとき、トレイの中に敷かれていた黒いゴム製のマットが、少し浮いていることに気づきました。

さっき店員さんがトレイをこちらへ寄せたとき、わずかにずれたように見えます。

もしかしたら、と思いました。

「すみません。そのマットの下も見てもらえますか?」

「マットの下ですか?」

「はい。私、ここに置いたと思うので…もしかしたら入り込んでるかもしれません」

店員さんは少し不思議そうな顔をしながら、マットの端を持ち上げました。

すると、その下から500円玉が出てきました。

「……あっ」

店員さんの表情が変わりました。

「ありましたね」

私がそう言うと、店員さんはすぐに頭を下げました。

「すみません、本当に。私、全然気づいてなくて…」

さっきまで少し急いだような声だったのが、急に申し訳なさそうな声になっていました。

「いえ、見つかってよかったです。私も途中から、自分が置いたのか分からなくなってきて」

思わずそう言うと、店員さんも少しだけ表情を緩めました。

「いや、本当にすみません。お待たせしてしまって」

「大丈夫です」

お釣りの20円を受け取り、私は商品を持ってレジを離れました。

後ろに人が並んでいるだけで、「自分が間違えているのかもしれない」と、あんなに不安になるものなのだと驚きました。

店員さんも、きっと混んでいるレジを早く進めたかったのだと思います。

500円玉が見つかったあと、きちんと謝ってくれたことで、私もそれ以上嫌な気持ちは残りませんでした。

ほんの数分の出来事でしたが、焦っているときほど、一度確認することの大切さを今でも覚えています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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