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「ここ、空いていますよ」三人掛けの席を家族に譲った私。だが、別の乗客がかけてくれた優しい一言

  • 2026.8.30
「ここ、空いていますよ」三人掛けの席を家族に譲った私。だが、別の乗客がかけてくれた優しい一言

一日歩いた帰り、見つけた三人掛けの席

出かけた帰りのことです。一日中歩き回ったあとで、足の裏がじんじんしていました。乗り換えのホームで電車を待ちながら、「できれば座りたいな」と思っていました。

やがて電車が入り、扉が開きました。乗り込んですぐ目に入ったのは、三人掛けの空席でした。

私はそこへ向かいましたが、後ろから乗ってきた若い夫婦と小さな男の子も、同じ席を目指していたようです。

男の子は少し疲れている様子で、母親と手をつないでいました。

私が席の前まで来たところで、夫婦のどちらかが声をかけてきました。

「すみません。子どもと並んで座りたいので、こちら使ってもいいですか」

三人なら、家族で並んで座りたいのだろうとは思いました。それでも、私もかなり疲れていました。

一瞬迷いましたが、小さな子どもの前で席を取り合うようになるのも嫌で、「どうぞ」と一歩下がりました。

夫婦と男の子は三人掛けに座り、私は近くのつり革につかまりました。

電車が動き始めると、足の疲れを急に強く感じました。譲ると決めたのは自分なのに、「私も座りたかったな」と思ってしまいます。

少し離れた席から声をかけられた

しばらくして、少し離れたところに座っていた女性が、こちらを見て声をかけてくれました。

「ここ、空いていますよ」

見ると、その女性は隣の座席に置いていた荷物を膝の上へ移していました。

乗ったときには荷物があったため、私はそこを座れる場所だと気づいていなかったのです。

「ありがとうございます」

私は通路を進み、空いた席に腰を下ろしました。座った瞬間、張っていた足が少し楽になりました。

女性は「いえいえ」と小さく笑うと、それ以上何も言わず、また前を向きました。

三人掛けでは、夫婦と男の子が並んで座っていました。男の子は母親にもたれながら、眠そうに目をこすっています。

夫婦の頼み方に少し戸惑った気持ちは残りました。ただ、家族で並んで座りたかった事情も、分からなくはありません。

それよりも私の心に残ったのは、何も聞かず、誰かを責めることもなく、そっと荷物を膝に移してくれた女性の行動でした。

それ以来、電車で隣の席に荷物を置いているときは、立っている人が増えたら早めに膝へ移すようにしています。

ほんの一席でも、それを必要としている人がいるかもしれない。あの日、自分が座らせてもらったことで、そう思うようになりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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