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「子供が帰ってきてうるさい、もうやめてほしい」祖母の家のポストに入っていた、差出人不明の切り抜き→祖母が家族に伝えた考えとは

  • 2026.8.30

週末になると、祖母の家にみんなが集まった

僕が子どもの頃、週末になると母に連れられて、祖母の家へ行っていました。

母には兄と妹がいて、母の妹も子どもを連れてよく帰ってきました。母の兄は祖母の家の隣に住んでいたので、その家のいとこたちも顔を出します。

祖母は大きな鍋で晩ごはんを作り、大人たちは居間で話し、僕たちは畳の部屋を行ったり来たりしていました。

「走らないの」

何度注意されても、しばらくするとまた騒ぎ始める。そんな週末が、僕たちにとっては当たり前でした。

隣に住む母の兄の奥さんも、顔を合わせれば普通に挨拶をしてくれました。ただ、一緒に食事をすることは少なく、少し話すと自分の家へ戻っていくことが多かったのを覚えています。

ポストに入っていた新聞の切り抜き

ある週末、祖母が郵便物を取りに行くと、ポストの中に新聞の切り抜きが一枚入っていました。

読者から寄せられた悩みを紹介する欄だったと思います。

そこには、娘たちが毎週のように子どもを連れて実家へ集まり、にぎやかな時間が続くことへの不満が書かれていました。

その中には、こんな一文もありました。

「子供が帰ってきてうるさい、もうやめてほしい」

誰が切り抜いて入れたのかは分かりません。

母たちは最初、「近所の人かな」と顔を見合わせました。僕たち子どもが騒いでいたのは事実ですし、玄関の出入りも多かったからです。

ただ、毎週娘たちが帰ってきていることまで知っているとなると、家の様子をある程度知っている人なのかもしれません。

それでも、誰かの名前を出す人はいませんでした。

祖母が決めたのは、犯人探しではなかった

祖母は切り抜きをしばらく読んだあと、母たちに言いました。

「確かに、毎週遅くまで騒いでいたら迷惑になるね。これからは少し早めに帰りなさい」

母が「でも、誰が入れたんだろうね」と言うと、祖母は首を振りました。

「誰でもいいよ。うるさいと思っている人がいるなら、そこだけ気をつければいいんだから」

それで話は終わりました。

その日から集まるのをやめたわけではありません。ただ、夕方になれば子どもを外で騒がせないようにし、以前より少し早く帰るようになりました。

切り抜きが再び入ることもありませんでした。

誰があの紙を入れたのか、結局最後まで分かりませんでした。

隣に住んでいた母の兄の奥さんだったのでは、と子どもながらに考えたこともあります。しかし、それを確かめた人はいません。

その後も顔を合わせれば普通に挨拶をし、ときには祖母の家で一緒にお茶を飲むこともありました。

今振り返ると、祖母があのとき誰かを問い詰めなかったのはよかったのだと思います。

書いた人を探すより、「うるさいと感じている人がいる」ということだけを受け取り、自分たちにできる範囲で変える。子どもの頃には分かりませんでしたが、ずいぶん穏やかな解決の仕方だったのだと、今でも覚えています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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