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「笑いに変えたほうが、楽になるでしょ」私の失恋を飲み会のネタにした友人、帰り道で伝えた、まだ笑えない理由

  • 2026.8.29
ハウコレ

帰り道で伝えると、友人は足を止めて謝りました。それから続いた一言に、悪気がないことがはっきりわかってしまい、私はうなずくしかありませんでした。

乾杯のときに注いだ烏龍茶が、店を出るまで同じ高さで残っていました。

半年ぶりの集まりで、私は失恋のことをまだ話していませんでした

大学のころからの4人で、半年ぶりに集まりました。交際していた人と別れたのは3か月前です。そのことを話しているのは、この中では友人1人だけ。別れた日の電話で、みっともないところまで全部聞いてもらいました。最後まで切らずにいてくれた相手なので、話したのを後悔したことは一度もありません。

料理がひととおり出そろったころ、別の友人が恋愛の近況を聞きました。私が答えを探している間に、隣で友人が身じろぎしたのがわかりました。

目が合ったのを、私は確認だと受け取りました

そのとき、友人と目が合いました。話していいかの確認だと受け取ったのは、私のほうです。うなずきも首も振らないまま迷っているうちに、話は始まっていました。

「追いかけてる途中で、片方の靴まで脱げたんだよ、この子」

並べられたのは、私が電話で伝えたとおりの細部でした。改札の手前で呼び止めたこと、走った拍子に片方の靴が脱げたこと、拾って戻ったときにはもう相手がいなかったこと。順番まで同じでした。

「シンデレラじゃん」と別の友人が言って、3人が同時に笑いました。私も、少しおくれて笑いました。おかしかったからではなく、笑わないほうがこの場では目立つからです。

話題が別の人の近況に移ってからも、取り皿に箸を伸ばせずにいました。3か月間抱えてきたことが、短い笑い話として片づけられたように思えたからです。

「笑いに変えたほうが、楽になるでしょ」

解散して、同じ路線の友人と歩き出したところで、私は切り出しました。

「さっきの話、まだ笑えないんだ」

友人は足を止めて、私のほうを向きました。

「ごめん。でも、重くしたくなかったから」

それから、こう続けました。

「笑いに変えたほうが、楽になるでしょ」

責めたいわけではないと伝えたくて言葉を探しましたが、うまく続きませんでした。言い方から、悪気がないことはわかってしまったからです。私はうなずいて、次の角で別々の道へ進みました。

そして...

数日後、友人から「あの話、私がしていい話じゃなかった」と連絡が届きました。私は「ありがとう」とだけ返しました。

つらかったのは笑われたことではなく、もう笑っていい話だと私より先に決められたことでした。

あの日に履いていた靴は、片方だけかかとが削れたまま、まだ玄関に置いてあります。手放すかどうかは、もう少し先の私が決めます。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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