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「返金しろ、そっちの説明は全部おかしい」何度説明しても怒る客。だが、一時間後に相手が口にした言葉

  • 2026.8.29

返金について説明しても、話が戻ってこなかった

サービスの問い合わせ窓口で働いていたころのことです。

その日の午後、一本の電話を取りました。

「返金してほしいんです。解約もします」

最初の用件は、はっきりしていました。私は記録を確認し、今回のケースでは返金の対象にならないことを説明しました。

ところが、最後まで話し終える前に相手の言葉が重なります。

「でも、こっちは困ってるんですよ」

もう一度、今度は順番を変えて説明しました。それでも納得してもらえません。

「返金しろ、そっちの説明は全部おかしい」

何がおかしいと感じたのかを尋ねると、今度は最初の問い合わせとは別の話が始まりました。

以前電話したときの対応、案内の言葉遣い、サービスそのものへの不満。ひとつ答えると、また別の話が出てきます。

私は話が途切れるたびに返金の条件へ戻そうとしました。

「今回の件についてですが…」

そう切り出しても、すぐに「それより」と別の話が重なります。

同じ説明を何度も繰り返すうちに、最初は何について電話を受けたのか分からなくなりそうでした。

時計を見ると、すでに一時間近く経っています。

受話器を持つ手が疲れ、私は左右の手を何度か入れ替えました。隣の席の先輩も、ときどき心配そうにこちらを見ています。

一時間後、「もういいです」と言ったのは相手だった

しばらくすると、それまで途切れずに話していた相手の声が少し静かになりました。

そして突然、こう言ったのです。

「もう返金はいいです。もう二度と電話しませんから」

私は一瞬、返事が遅れました。

一時間近く返金を求めていた人が、自分からその話を終わらせたからです。

「承知しました」

そう返すと、電話はほどなく切れました。

受話器を置いた私に、隣の先輩が小さな声で聞きました。

「終わった?」

「はい。もう電話しないそうです」

先輩は少し驚いた顔をしました。私も何とも言えない気持ちのまま、まずは対応記録を残しました。

電話を取り始めたときは、返金について確認するだけのはずでした。それが一つの不満から次の不満へと話が広がり、最後には相手自身が「もういい」と言って終わったのです。

記録を入力しながら、一時間前の最初のやり取りを思い返しました。長い電話の中で何度も話を戻そうとしたのに、結局いちばんあっさり終わらせたのは、電話をかけてきた本人でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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