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上司の席へ先に向かった私。伝えたのは、同期のミスではありませんでした

  • 2026.8.28
ハウコレ

印刷機が書類を吐き出す音を聞きながら、私は自分が書いた日付の欄をもう一度見ていました。本当は、あの書類について話すことがもう1つ残っていました。エレベーターの前で問われたとき、私はそれを飲み込んで、開いた扉に先に乗りました。

見ないまま日付を書きました

同期の彼女とは席が隣で、互いの注文書を確かめ合う係でした。その日は手が回らず、回ってきた書類をよく見ないまま、確認欄に日付を書いて返しました。見たことにして通したのは、これが初めてでした。数が違うと分かったのは、彼女が直し方を調べ始めたときです。確かめたと書いた人間が、確かめていなかったのです。

先に立ったのは、逃げたからです

声をかけようとして、やめました。私も見ていなかったと伝えれば、責任を分けてと頼んでいるように聞こえる気がしたからです。私は書類を持って上司の席へ行き、数が違うことと、中身を見ないまま日付を書いたことを話しました。上司は話を聞くと、書類を持って彼女の席へ行きました。そこで「注文の数、もう一度だけ見せてもらえる?」と言うのが聞こえました。

半分しか答えられませんでした

エレベーターの前に立つと、彼女が横に並びました。「どうして先に、私に言ってくれなかったの」と聞かれて、私は「私の口から先に言うほうが、早いと思ったから」と答えました。中身を見ないで日付を書いたという続きは、言い訳に聞こえる気がして飲み込みました。彼女から見れば、私はミスをわざわざ上司に報告した同期です。そう見えると分かっていて、訂正できませんでした。怖かったのは叱られることではなく、彼女に呆れられることのほうです。扉が開いて、私が先に乗りました。

そして...

今は、見ていない書類の確認欄を空けたまま彼女に返しています。数を読み上げてから日付を書くやり方は彼女が先に始めたもので、私はそれを真似ています。あの日に飲み込んだ半分は、まだ渡せていません。渡す相手を間違えていたことだけは、もう分かっています。

(20代女性・営業事務)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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