1. トップ
  2. エピソード
  3. 同級生の写真を悪質に加工しLINEで拡散した小5「だって面白いじゃん」→保護者に連絡するも…返ってきた“一言”に元教員「がっくりと肩を落とした」

同級生の写真を悪質に加工しLINEで拡散した小5「だって面白いじゃん」→保護者に連絡するも…返ってきた“一言”に元教員「がっくりと肩を落とした」

  • 2026.9.10
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。元小学校教諭のみずいろ文具です。

小学校高学年になると、スマートフォンを持ち始める子も増えてきます。

友達同士でLINEを交換し、下校後もやり取りを楽しむ子どもたち。
「いつでもつながれる」便利さの裏で、SNSをきっかけとしたトラブルに対応することもありました。

なかでも忘れられないのが、ある女子児童の写真や動画が悪質に加工され、LINEで広められてしまったときのことです。

本人からの訴えで発覚したLINEトラブル

ある日、担任していた5年生のAさんから相談を受けました。

子どもたちが10人ほど参加しているLINEグループのなかで、Sさんの写真や動画が加工され、それが別の友達にも送られているというのです。

LINEでのやり取りは放課後に起きたことであり、本来であれば学校の管理下の出来事ではありません。

しかし、関わっているのは同じ学校、同じ学年の子どもたちです。
当然ながら学校生活にも影響が出ており、そのままにしておける状況ではありませんでした。

確認を進めたところ、相談の内容はおおむね事実だとわかりました。

そこで、グループに参加していた児童から、一人ずつ事情を聞くことになったのです。

「ダメだと思ったけど、ノリで…」

話を聞いていくと、子どもたちからはさまざまな言葉が出てきました。

「ダメだと思ったけど、みんながやっていたから」

「ノリでやってしまった」

「注意したら、自分がグループから外されると思った」

自分から積極的に画像を加工した子もいれば、送られてきたものを面白がって見ていた子、ダメだと思いつつも止められなかった子もいました。

そのなかで、加工した画像を広める中心となっていた児童、Bさんに理由を尋ねました。

返ってきたのは、

「だって、面白いじゃん」

という言葉でした。

本人にとっては、友達同士の「悪ふざけ」という感覚だったのかもしれません。

しかし、本人の許可なく写真や動画を加工し、笑いものにするような形で広める行為は、「面白かったから」で済ませられるものではありません。

スマホの画面の向こうには相手がいること。そして一度画像をネットの海に流してしまえば、もう消すことは難しいこと…

大人として、しっかりと伝えました。

保護者に連絡すると…

学校で事情を確認したあと、関係する児童の保護者にも順番に連絡しました。

なかでも印象に残っているのが、画像の加工や拡散の中心となっていたBさんの保護者です。

事情を説明すると、最初に返ってきたのは、

「あの、それってうちの子だけじゃないですよね?」

という言葉でした。

さらに、

「そんなに悪いことでしょうか?」

とも言われたのです。

もちろん、Bさん一人だけが関わっていたわけではありません。

けれど、ほかにも関わった子がいるからといって、したことが軽くなるわけではありません。

私は受話器を置いた後、がっくりと肩を落としました。

「ほかの子もやっていた」は理由にならない

突然の電話に動揺し、我が子を守ろうとする防衛本能が働いてしまったのかもしれません。親としてショックを受ける気持ちも、わからなくはありません。

それでも、子ども自身が自分の行動と向き合うためには、まず大人が事実を冷静に受け止めることが必要なのではないでしょうか。

SNSでは、その場のノリで送った画像や言葉が、一瞬で多くの人に広がってしまいます。

一度送ってしまったものを、完全になかったことにするのは簡単ではありません。

そして、「ほかの子もやっていた」という事実と、「自分も加担してしまった」ということは別問題です。

教員生活のなかでトラブルに対応するたびに感じていたのは、子どもだけを指導して終わりではなく、周囲の大人も一緒に出来事を受け止めていくことが不可欠だということです。

5年後、10年後の子どもが自分自身の行動に責任を持てるよう、周囲の大人が支えていくことが大切だと感じた出来事でした。



ライター:みずいろ文具

関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名】

の記事をもっとみる

注目コンテンツ