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タメ口の下書きを毎回消して敬語で送り直していた僕、挨拶のない短い質問が届いた夜、初めて消さずに送った文

  • 2026.8.27
ハウコレ

打ち終えたばかりのタメ口の文面を、僕はまた指先で選択して、消しました。挨拶のない短い質問が届いたとき、僕は言い訳の敬語を途中でやめました。書き直してばかりいた理由を、初めてそのまま送ることにしました。

2度作られるメッセージ

写真のSNSで彼女と知り合い、やりとりがメッセージ機能に移ってからも、僕の癖は続いていました。最初に浮かんだままの文を打ち、いったん全部消して、敬語で組み立て直す。書き出しは決まって「お忙しい中、ご返信ありがとうございます」でした。予測変換の候補には、僕が消してきた言い回しばかりが並んでいました。彼女の写真の感想を伝えたいだけなのに、送信ボタンを押す前に、失礼な箇所がないか何度も読み返しました。

崩せなかった理由

前に、別のSNSで仲良くなった相手がいました。うれしくなって距離を詰めた僕のメッセージは、ある日を境に開かれなくなりました。「軽い人だと思わなかった」。それが最後に届いた言葉でした。またあの終わり方をするのが怖くて、僕は彼女のくだけた言い回しに気づいても、同じ温度では書けませんでした。拒まれるのが怖いだけの、ただの逃げでした。それでも、やめ方がわかりませんでした。大事にしたい相手ほど、文章は硬く、長くなっていきました。

挨拶のない質問

その画面に、挨拶も前置きもない質問が届きました。「もしかして、私に気を使っていますか?」。開いてすぐ、僕はいつものように言い訳の敬語を打ちかけて、途中でやめました。取り繕った文を送れば、きっと同じことの繰り返しでした。既読だけを先につけて、僕は返事のない画面を彼女に見せ続けていました。書いてはやめてを重ねて、最後に残ったのは、飾りのない本音だけでした。「送る前に、いつも文章を書き直しています。失礼なことを書いてしまったら、このやりとりが終わってしまう気がして」。送信ボタンを押すまでに、ずいぶん長い時間がかかりました。

そして...

少ししてから、彼女の返事が届きました。「敬語、なしにしませんか?」。僕は最初に浮かんだ文を、今度は消さずにそのまま送りました。「今度の写真展、一緒に行かない?」。今も、送る前に文章を読み返す癖は残っています。ただ、消すためではなく、ちゃんと伝わるかを確かめるために読み返しています。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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