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【ルームツアー】濃密なカラーとパターンに彩られたシカゴのアパートメント

  • 2026.8.20
Trevor Tondro

3フロアで構成されるオープンプランの広大なロフトから、約135㎡のアパートメントへのダウンサイジングを迫られることになったジェームズ・ドレンチとトム・リッカー。彼らにとってこのプロジェクトは、しばらく動かしていなかった“デザインの筋肉”をほぐすよい機会となった。ジェームズ・トーマス・インテリアズの設立者でもあるふたりは、何の変哲もない、シカゴのゴールデンコースト界隈に立つこの住居を徹底的にリノベーション。ロンドンの隠れ家を思わせる宝石箱のような住まいをつくり上げた。

2ベッドルーム、2バスルームのアパートメントが入るのは、建築家のロバート・デゴライヤーによる1924年竣工の建物。ふたりはイリノイ州を拠点とするレンウッド・コンストラクションと手を組み、自分たちのビジョンを具現化。

古い建物なので、もちろん問題は多かった。ドレンチとリッカーは言う。「壁がしっくいと下地材だけでできているため、壁付けの照明やコンセントなどを取り付けるのは簡単ではありませんでした。その一方で天井はコンクリート造。新しいダクトや電気配線管を通すため、所々で天井を下げる必要がありました」

床はすべて新しい材に張り替え、キッチンとバスルームは、新たにつくり直した。さらに造作家具を巧みに活用し、ベッドルームをドレッシングルームへ改装。エアコンや洗濯機、乾燥機といった家電も一新された。US版「ハウス・ビューティフル」より

Courtesy of James Thomas Interiors

ドレンチとリッカーは、シカゴの澄み切った空とのバランスを取るため、ブルーにピンク、グリーンといった濃密なカラーパレットを選択した。9mの長さを誇るリビングを包み込むのは、「フィリップ・ジェフリーズ」によるブルーのグラスクロス。一方、「 スカラマンドレ」のボタニカル柄が印象的な壁材は、エントランスにちょっとした驚きを加える。

ダイニングエリアの主役は、ブルーの壁面にほどこされた白いラティスワーク(格子細工)だ。キッチンに関しては、「キャビネットの色に選んだ深いグリーンをとても気に入っています」と2人は声をそろえる。「心地よく、同時にセクシーな印象を与えてくれます。どこにでもある白いキッチンとは一線を画しますね」

家具の多くはカスタマイズ。ダイニングに置いた長椅子は、あまり見栄えのよくない都会の景色をブロックし、家具に視線を集中させてくれる。ほかの家具は、ヴィンテージ・ショップで調達した。「今回のプロジェクトでは、さまざまなファブリックや壁材を使い、懇意にしてきた業者や職人と協働することができました」とふたりは言う。「念願叶い、装飾的な仕上げを得意とするプロ、スタジオ・ルナリスにも、仕事をお願いすることができました。彼らには、ドレッシングルームを(本物のオーク材を使う代わりに)フェイク仕上げにし、玄関ホールの床に染色で模様をほどこしてもらいました」

この家に足を踏み入れると、ロンドンの隠れ家に迷い込んだような気分になる。生命力を感じさせる住まいは、深い色彩に満ちている。

<写真>リノベーション前のアパートメント。

Trevor Tondro

エントランス

白×黒のチェッカーボード柄フローリングと「ベンジャミンムーア」の“ポラー・ジェイド”で塗った壁に彩られたエントランスが、グラマラスで遊び心あふれる家の雰囲気を決定している。「クラレンス・ハウス」のファブリックと「サミュエル&サンズ」のトリムで彩られたテーブルは、鮮やかなピンクの花を飾るのにぴったりだ。

<写真>ペンダントランプ/ビジュアル・コンフォート」壁紙/「スタジオE」ペイント(ドア)/「ベンジャミンムーア」“ミッドナイト・オイル” 鏡/ヴィンテージ、チェアリッシュで購入。

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エントランス~ホール

エントランスに続くホールのフローリングには、スタジオ・ルナリスによってステンシル塗装が施され、予想外の効果を生み出した。「サラマンドレ」の壁紙は、アパートメント全体のカラーパレットを色濃く反映している。

<写真>照明/「アーバン・エレクトリック・コー」

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ドレッシングルーム

ロンドンのサヴィル・ロウからインスピレーションを得たドレッシングルームは、ベッドルームをリノベーションした。ユーロクラフトによる木製家具とスタジオ・ルナリスがオーク材のフェイクペイントで仕上げたトリムに注目したい。

<写真>壁紙(天井)/ 「ツイッグス」照明/「ブラス・ライト・ギャラリー」オットマン(ゴールド)/ 「バロン・カスタム・ファニチャー」(張り地は「リー・ジョファ」 、トリムは「サミュエル&サンズ」)テーブル/ヴィンテージ、チェアリッシュで購入。カーペット/「ファイバーワークス」シェード「コンラッド」

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リビング

ドレンチとリッカーは、リビングを3つのエリアに分割。シーティングエリア、ワークスペース、それからダイニングエリアだ。シーティングエリアには、カスタマイズしたソファや多くのヴィンテージ・アイテムが並ぶ。新たに設られた暖炉を囲むこのエリアはお茶を楽しむのに理想的だ。

<写真>壁紙/「フィリップ・ジェフリーズ」ソファ/「バロン・ハスタム・ファニチャー」(張り地は 「ノビリス」)ピローの張り地 /「シューマッハ」ペンダントランプ/ 「ヴォーン」サイドテーブル/「アルフォンソ・マリーナ」鏡/ヴィンテージ、チェアリッシュで購入。コーヒーテーブル/ヴィンテージ、サウス・ループ・ロフトで購入。ラグ/ヴィンテージ、オスカー・イベリアン・ラグスで購入。

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リビング

<写真>暖炉/「マテリアル」 壁用照明/ヴィンテージ、ヴェンフィールドで購入。

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キッチン

「ベンジャミンムーア」の“クリスプ・ロメイン”で塗られたキャビネットによって、キッチンの雰囲気が定まった。バックスプラッシュとカウンターにはドラマチックなカラカッタ・ゴールド大理石を採用。深いティールグリーンによく映える。

<写真>配管/「ウォーターワークス」金具/「シカゴ・ブラス」

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ダイニング

「ウッドロジック・カスタム・ミルワーク」によるラティスワークが視線を集めるダイニングエリアに入ると、庭園の中に身を置いているような気分に。「バロン・カスタム・ファニチャー」でカスタマイズした長椅子が、コージーで魅力的な雰囲気をつくる。

<写真>長椅子の張り地/「ノル」(トリムは「サミュエル&サンズ」)カーテン/「シューマッハ」ラグ/「ファイバーワークス」壁のアート作品/スティーブン・アイヒホルン ドレッサー/ヴィンテージ

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ダイニング

<写真>テーブル/「パリッシュ・コー」ランタン/「アーバン・エレクトリック・コー」 ダイニングチェア/「アーティスティック・フレーム」(張り地は「シューマッハ」)

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パントリー

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ワークスペース

1stDibsで手に入れた装飾のようなヴィンテージのデスクベースが、「フィリップ・ジェフリーズ」の壁紙で覆われたオフィスの中心に佇む。貴重なコレクションがディスプレイされた「ウッドランド・ファニチャー」による本棚の両脇には、「サウス・ループ・ロフト」のヴィンテージチェアが2脚並ぶ。

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マスターベッドルーム

ベッドルームでは、落ち着いたニュートラルなカラーパレットを採用。「天蓋は、やや高価な買い物でしたが、インパクトたっぷりで、古き良き時代の魅力を添えてくれています」とデザイナーのふたりは言う。

<写真>壁紙/「ラルフ ローレン」天蓋のファブリック/「デ・レ・クオーナ」ベッド/ 「バロン・カスタム・ファニチャー」(張り地は「オプゼン」)壁用照明/「ビジュアル・コンフォート」照明/「ポール・フェランテ」窓周り/「ポラック」

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シャワーブース

真っ白なバスルームに合わせたのは、「ファイン・ライン」のタイル。「モダン・ミルワーク・イノベーションズ」の木製洗面台が、温もりを加える。

<写真>配管/「ウォーターワークス」鏡/「ロバーン」 壁用照明「ビジュアル・コンフォート」

Original Text: KELLY ALLEN Translation: CHISATO YAMASHITA

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