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「私、3回目はないタイプなの」カットの予約でカラーとパーマまで求めたお客様。だが、店長が伝えた一言で空気が一変

  • 2026.10.2
「私、3回目はないタイプなの」カットの予約でカラーとパーマまで求めたお客様。だが、店長が伝えた一言で空気が一変

鏡ごしに始まった話

美容師になって2年目の春、カットのご予約で新規のお客様が来店されました。

60歳手前くらいの女性で、私は鏡の前の椅子へご案内し、髪を整え始めました。

隣の席では、40代の店長が常連のお客様のカラーを担当しています。

襟足を切りそろえていると、お客様が鏡ごしに私を見て、ふいに言いました。

「私、3回目はないタイプなの」

「3回目、ですか?」

「そう。接客でも施術でも、『あれ?』って思うことが3回あったら、もうその店には行かないの」

私は「そうなんですね」と答え、そのまま手を動かしました。

するとお客様は、これまで通うのをやめた美容室について話し始めました。

「前のところなんて、30分遅れて行ったら『今日はできません』って言われたのよ」

「その前の店では、カットで予約してたんだけど、カラーとパーマもお願いしたら断られちゃって」

私は少し戸惑いました。どちらもお店側には事情がありそうですが、お客様にとっては「行かない理由」になったようです。

「じゃあ、これで1回目ね」

前髪を整えていると、お客様が鏡の中で毛先をつまみながら言いました。

「そうだ。今日、カラーとパーマもお願いできる?」

壁の時計を見ると、次のお客様の予約まであと30分です。カラーとパーマまで追加すれば、とても間に合いません。

「申し訳ありません。今日はカットでお時間をお取りしているので、カラーとパーマまでですと、次のご予約に間に合わなくて……」

すると、お客様の表情が変わりました。

「あら。じゃあ、これで1回目ね」

そう言って、鏡に向かって人差し指を1本立てます。

すぐ隣にいた店長にも、そのやり取りは聞こえていました。

店長は担当しているお客様に「少し失礼します」と声をかけてから、こちらへ来ました。

「申し訳ありません。このあともご予約のお客様がいらっしゃるので、今日はカットまででお願いします」

そして、少し間を置いて続けました。

「カラーとパーマは、別のお時間でしたらきちんとお取りできますよ」

お客様はしばらく店長を見ていましたが、「そう」とだけ言って、立てていた指を下ろしました。

隣の常連のお客様も雑誌から顔を上げ、店長の言葉を聞くと小さくうなずいていました。

その後は特に何も言われず、私は予定どおりカットを仕上げました。お客様は手鏡で髪を確認すると、そのまま会計を済ませて店を出ていかれました。

「今ので大丈夫。ちゃんと説明できてたよ」

店長がそう言って隣の席へ戻った直後、入口のドアが開きました。

次のお客様が、ご予約の時間ぴったりに来店されたところでした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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