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「まだ生きてます」雨のゴミ置き場で見つけたボロボロの仔猫。偶然の連鎖が紡いだ、茶トラの運命の出会い【書評】

  • 2026.8.20

【漫画】本編を読む

猫との出会いは、こちらが「飼おう」と決めて始まるとは限らない。たまたまその場所に行った、偶然立ち寄った場所で、小さな命に出会うことがある。あとから振り返ると、まるで猫のほうが「この人なら」と見つけていたようにさえ思えてくる。

ライブドア公式ブログ「猫の手貸して」のぴなぱさん(@pinapapinapa)による『ねこねこネットワーク(NNN)にロックオンされています。』は、保護猫たちと暮らす一家の日常を描くコミックエッセイ。タイトルにある「ねこねこネットワーク(NNN)」とは、猫のしもべ(=飼い主)になりそうな人間を探し出すという、猫同士の秘密組織のこと。ぴなぱさん一家は、そのNNNにロックオンされているかのように、保護猫たちと運命的に出会っていく。

ぴなぱさんが茶トラと出会ったのは、大学3年生の頃。その頃、ぴなぱさんはアパートの契約更新をきっかけに実家に戻り、そこから大学まで片道3時間弱かけて通っていたが、再び大学近くで部屋を探すことになった。すると、たまたま立ち寄った不動産屋で、大学に近く家賃も安い物件を紹介され、そのまま入居が決まる。そして入居の翌々日。書類を渡しに来た不動産屋さんに、ゴミ置き場を聞き忘れていたことを思い出したぴなぱさんが、雨の中、案内された先で見つけたのが、段ボールに入れられた小さな仔猫だった。ぐったりしていて、生きているのかもわからない。不動産屋さんは「触らない方が…」と言う。けれど、ぴなぱさんはすぐに駆け寄り、抱え上げて言う――「まだ生きてます」。その一言に、読んでいるこちらまで思わず息をのむ。

もし部屋を借りていなければ。もしゴミ置き場を聞き忘れていなければ。ぴなぱさんは、この仔猫とは出会えなかったかもしれない。これがNNNの仕業なのか、運命なのかはわからない。けれど読み終えると、わが家の猫も「この人なら」と思って来てくれたのだろうかとつい考えてしまう。大切な存在との出会いを、そっと思い返したくなるエピソードだ。

文=アサトーミナミ

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