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「筋肉美×おちゃめな“ニコイチ”バディが愛しい!」ガイ・リッチー監督最新作『グレイ・ミッション』を漫画家・竹内絢香がイラスト描き下ろし

  • 2026.8.19

「シャーロック・ホームズ」シリーズ、『コードネーム U.N.C.L.E.』(15)のガイ・リッチー監督最新作『グレイ・ミッション』が、8月21日(金)より公開される。元SBS(イギリス海軍特殊舟艇部隊)、元Navy SEALs(アメリカ海軍特殊部隊)の2人による異色バディが、法で裁けぬ巨悪に立ち向かう本作。MOVIE WALKER PRESSでは、イギリスカルチャーが大好きで、ロンドンが舞台の人気コミック「ロンドンバディーズ」をPIE COMICSで連載中の漫画家・竹内絢香に、本作を観てイラストを描き下ろしてもらった。また竹内に本作の見どころやリッチー監督作の魅力について語ってもらった。

【画像を見る】男らしいかっこよさと可愛らしさにギャップ萌え!ヘンリー・カヴィル&ジェイク・ギレンホール演じる、シド&ブロンコの魅力をイラストで紹介

元SBS(イギリス海軍特殊舟艇部隊)、元Navy SEALs(アメリカ海軍特殊部隊)の2人による異色バディ [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.
元SBS(イギリス海軍特殊舟艇部隊)、元Navy SEALs(アメリカ海軍特殊部隊)の2人による異色バディ [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.

10億ドルを奪った独裁者サラザールから、すべてを奪い返すという難題のミッションに挑むのは、若き敏腕弁護士レイチェルに雇われた元SBSで天才頭脳を持つシドと、元Navy SEALsの高度な戦闘能力を持つブロンコ。盗聴、潜入、ハッキングなど綿密に立てた計画をもとに無事任務完了かと思いきや、ある日、レイチェルが誘拐される。彼女がとらえられた先は、軍隊も警察もすべてサラザール支配下にある孤島だった!法も正義も通用しない“グレイゾーン”にて、彼らと“その道のプロ”である男たちによる命懸けの危険な救出劇が展開される。

主要キャストには、リッチー監督が過去に組んだ、人気と実力を兼ね備えた人気俳優陣が集結した。シド役に『コードネーム U.N.C.L.E.』や『アンジェントルマン』(24)のヘンリー・カヴィル、ブロンコ役に『コヴェナント 約束の救出』(23)のジェイク・ギレンホール、弁護士レイチェル役に『アンジェントルマン』や『ファウンテン・オブ・ユース 神秘の泉を探せ』(25)のエイザ・ゴンザレスなど。

【画像を見る】男らしいかっこよさと可愛らしさにギャップ萌え!ヘンリー・カヴィル&ジェイク・ギレンホール演じる、シド&ブロンコの魅力をイラストで紹介 イラスト/竹内絢香
【画像を見る】男らしいかっこよさと可愛らしさにギャップ萌え!ヘンリー・カヴィル&ジェイク・ギレンホール演じる、シド&ブロンコの魅力をイラストで紹介 イラスト/竹内絢香

竹内は、描いたイラストについて「とにかくキャラクターがいずれも素敵。バディを組む2人は筋肉美もよくて、本当に画になります。いわゆる身長差のあるデコボコバディとは違い、背丈も同じくらいですごく“ニコイチ感”がありました。また、レイチェルとの関係性もよかったです」と解説。

男らしくてかっこいいシド&ブロンコだが、劇中では可愛らしいギャップが垣間見えるのも魅力だ。竹内のイラストには、「愛しい!」として、2人のくすっと笑ってしまうような描写も。任務遂行のため、救急隊員や地元の警察官に扮するコスプレを披露!さらに、ホテルの部屋へ潜入するための小芝居も!?心臓発作を起こしたするフリをするブロンコの迫真の演技に、さらに戸惑いながらもキャンディを差し出すシド。2人のギャップに心を鷲づかみにされる女性も多いだろう。

「どちらも屈強な男!という第一印象の2人でしたが、それぞれ人間らしさが感じられるところもいいんです。彫刻のように美しく冷静に見えるシドのおちゃめなシーンや、飄々として見えるブロンコの仲間への愛が伝わるシーンなどにグッときました。そしてなにより、そんな2人の些細なやり取りから“バディの信頼感”が伝わってきて最高でした!」。

作戦の手の内を観客に見せてくれるところが新しい

元Navy SEALs高度な戦闘能力を誇る命知らずのブロンコ(ジェイク・ギレンホール) [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.
元Navy SEALs高度な戦闘能力を誇る命知らずのブロンコ(ジェイク・ギレンホール) [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.

映画を観終わった率直な感想について聞くと、竹内は「ガイ・リッチーならではの映画を観たなという感じ。1時間半という尺で、すごく豪華な俳優陣が活躍するので、とても満足感がありました」と笑顔を見せる。

「斬新だと思ったのは、交渉後、速やかにレイチェルを島から脱出させる作戦を、“準備”した過程まできちんと描いた点です。そこを見ていると、まるで、親戚のおばちゃんみたいな気持ちで『頑張って!』と心から見守り、応援したくなります。華やかでダイナミックなアクションシーンが満載ですが、『騙された!』とか『圧倒された!』ということを期待するよりは、彼らとともにボスを助け出したいという強い共感を持って映画を観られたことが新鮮でした」。

元SBS(イギリス海軍特殊舟艇部隊)で高度な戦闘能力を誇る命知らずのシド(ヘンリー・カヴィル) [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.
元SBS(イギリス海軍特殊舟艇部隊)で高度な戦闘能力を誇る命知らずのシド(ヘンリー・カヴィル) [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.

確かに、章立てになっている本作では、実際に救出大作戦を繰り広げる前に、いろんなトラブルやアクシデントも想定したうえで、何度も作戦のシミュレーションをする姿が描かれている点が実にユニークだ。

「あらかじめ手の内を観客に見せてくれるところが新しい。だから『こんなに大きな落とし穴、大丈夫かしら?』とドキドキしながら見守ってしまう(笑)。彼らに心を寄せ、一緒に本番を迎えられる気分になれる点が、映画としてとても効果的だと思いました」。

シドとブロンコのボスは、若き敏腕弁護士レイチェル(エイザ・ゴンザレス) [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.
シドとブロンコのボスは、若き敏腕弁護士レイチェル(エイザ・ゴンザレス) [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.

折しも、現在「ロンドンバディーズ」を手掛けている竹内だが、本作でのバディの描き方はとても巧みだったと絶賛する。カヴィルとギレンホールは、本作が初共演とは思えないバディ感を魅せている。

「すごくキャラクター同士の信頼感や安心感がある2人でした。バディものというと、2人の性格が正反対だったり、相反する関係性があったりして、その上で絆が深くなっていくというのが定石です。でも、シドとブロンコのように、すでにできあがった仲の2人を見るという楽しさも間違いなくあるなと。2人の関係性の説明が少なくても、それらは俳優さんの演技から十分に醸し出されていました。決してベタベタしてないけど、醸造されたような信頼関係があり、彼らなら最後まで喧嘩をしないでやっていけるだろうなという説得力がありました」。

シドたちのボス、レイチェル役のゴンザレスについては「ああいう輩を率いて、あれだけの規模の商売をやっている弁護士役なので、きっとむちゃくちゃ難しかったんじゃないかと。でも、ちゃんとチャーミングでしっかりと芯のある女性になっていました」と感心する。

レイチェルの衣装替えにもご注目! [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.
レイチェルの衣装替えにもご注目! [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.

また、ロンドンのファッションに造詣が深い竹内は、レイチェルのめくるめく衣装の数々に目がクギづけになったとか。

「衣装がすごく可愛かった。今回、男性陣は設定上、色味を抑えた華美でない衣装が多かったが、彼女はいろんなお着替えもしてくれた。そういうフェミニニティと、仕事がちゃんとできる女性のクレバーさの両方を演じてくれました」。

さらに、「それぞれ人間臭いキャラクターにも親しみが持てます。バディをはじめ、ほかの仲間たちやボスとの信頼関係がしっかりと描かれていて、そこがただひたすら主役がかっこいいヒーローものとは一線を画しています」とも指摘。

ブリティッシュ・ジョークは、“イケズ”な冷笑だからこそスマート

大手資産運用会の重役ボビー・シーン役にロザムンド・パイク [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.
大手資産運用会の重役ボビー・シーン役にロザムンド・パイク [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.

リッチー監督は、法の届かぬ“グレイゾーン”を描くにあたり、弁護士や金融関係者に徹底リサーチをし、リアリティのある脚本を仕上げた。竹内は、ひと筋縄ではいかないストーリーについて「わかりやすい勧善懲悪ものではなく、どちらかといえばダークヒーローものですね。白黒つけられない事件に対して果敢に挑む作品だからこそ、任務の過程を丁寧に描きこむことで、観客がちゃんと共感でき、かつ応援もできるというスタイルを取ったのかもしれません」と解釈した。

「“アクション大作”と銘打つと、帯(おび)としては非常にわかりやすいですが、本作でやっていることはすごく難しいこと。ちゃんとリサーチしたうえで作られた物語で、作り手側の視点から見ると、かなりチャレンジングな作品ですね。また、凶悪な出来事を1回で語ってしまわず、1つずつ細かいシーンを積み上げていくのが、ガイ・リッチー作品のスタイルかと。観終わったあとにカタルシスを得られるところもすばらしい」と心から称える。

ド迫力のアクションシーンも必見! [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.
ド迫力のアクションシーンも必見! [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.

ウィットに富んだブリティッシュ・ジョークもリッチー作品の魅力の1つだ。竹内は「アメリカの笑いは、シットコム的に“あはは!おもしろかった!”という感じですが、イギリスのジョークは、いわば“冷笑”的なものが含まれます。それは“イケズ”な感じの笑いで、自分自身をも客観的に見ることで出てくる笑いなので、スマートですね」と分析。

加えて「お涙ちょうだいの号泣シーンや、感情を爆発させるシーン、わざとらしい感動シーンを作らないのもリッチー作品のよさかなと。小さいシーンを積み上げていくなかで、人間関係が描かれる。もちろん、ユーモアや観たあとのスッキリ感はありますが、そのさじ加減が絶妙です」と感心する。

もともと幼少期に読んだ「シャーロック・ホームズ」がきっかけで、イギリスのカルチャーにハマった竹内。リッチー監督作の「シャーロック・ホームズ」シリーズを初めて観た時の驚きについても明かしてくれた。

「私は古参の面倒くさいファンなので(笑)、最初にガイ・リッチーの『シャーロック・ホームズ』を観た時、“なにが起きた!?なぜ、ロバート・ダウニー・Jr.?”と、物語や設定にびっくりしました。でも、結局、あのキャラクターが爆発的に人気が出て、そこから“シャーロック・ホームズ界隈”が騒ぎ、コンテンツとして息を吹き返したという印象があります。漫画もそうですが、キャラクターが魅力的な作品が、結局一番強いのではないかと。咀嚼して何度も楽しみたくなるし、続編も観たくなりますから。

『グレイ・ミッション』は8月21日(金)より公開 [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.
『グレイ・ミッション』は8月21日(金)より公開 [c]2026 HACIEDA PRODUCTIONS LIMITED. ALL RIGHTS RESERVED.

ガイ・リッチー作品はよく『スタイリッシュ』だと評価されますが、私はそういうふうに爆発的に当たるキャラクターが描ける点が最大の強みだと思っています。また、演出力や人間力もあるから、俳優さんが脚本に書かれている以上のことを演技で表現される。そういう意味では、俳優さんの魅力を引き出せる映画監督だとも思っています」と、漫画家という視点からリッチー監督作を称賛する竹内。

漫画家、竹内絢香による『グレイ・ミッション』シド&ブロンコの描き下ろし“バディ”イラスト! イラスト/竹内絢香
漫画家、竹内絢香による『グレイ・ミッション』シド&ブロンコの描き下ろし“バディ”イラスト! イラスト/竹内絢香

竹内自身も「ロンドンバディーズ」を手掛けているので、その作品に込めた想いも合わせて聞いた。

「いまの世の中は、少し元気がないです。戦争が続いていて、大きな震災もあり、先が見えないと感じる方も多いと思います。私がバディものを描いているのは、読者の方にキャラクターを好きになってもらい、作品に没頭して楽しい時間を過ごしてほしいということは前提として、自分にもこういう関係の人がいるかもしれないとか、こういう関係性を築けるかもしれないという希望を持ってほしいから。仲の良い人や大切な人と、なにかを達成できるのは最高です。『シャーロック・ホームズ』や『グレイ・ミッション』ともつながるところですが、私もそこを目指したいです」。

最後に、これから本作を観る方々へ、メッセージをもらった。

「ガイ・リッチー好きな方は、バディもののおもしろさとストーリーの緻密さ、1時間半で両方味わえるおすすめ映画です!とにかくすごい豪華な俳優陣が共演していて、ドキドキハラハラしつつも最後はスッキリした気分になれる痛快な映画なので、ぜひ映画館でご覧ください」。

取材・文/山崎伸子

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