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リヒテンシュタイン公国、女性君主を認める ヨーロッパで唯一、「君主は男子だけ」だった国もついに法改正

  • 2026.8.16
現在の元首であるハンス=アダム2世(Hans-Adam II)。 API / Getty Images

8月15日はリヒテンシュタイン公国の建国記念日。リヒテンシュタインは立憲君主制で、リヒテンシュタイン侯爵家が公室であり、一家の家長であるリヒテンシュタイン侯が元首として統治している。公室が記念日に声明を発表、絶対長子相続制に移行することを明らかにした。雑誌『ハロー!』が報じている。

公国はこれまでヨーロッパで唯一、男系長子相続制を採用していた。つまり女性は君主になれず、長男、次男の順で継承権が与えられていた。今回の変更で女性に継承権が与えられただけでなく、性別に関係なく生まれた順番で君主を継承することになる。つまり第1子が女子、第2子が男子だった場合も、第1子が王位を継承する。この絶対長子相続制は、君主制を採用しているヨーロッパの国々で主流となっている。

アロイス侯世子(Erbprinz Alois Philipp Maria von und zu Liechtenstein)、ゾフィー侯世子妃(Sophie Erbprinzessin von und zu Liechtenstein) Gisela Schober / Getty Images

リヒテンシュタイン公室は「国民の皆さん、継続性と革新性を両立させることは、公室が大切にしている原則です。何世紀にもわたる歴史の中で、私たちは長期的な視点と慎重な検討に基づいた意思決定に基づいて大きな恩恵を受けてきました」とコメント。女性の継承権を認めることが時代に即していること、それが公室と国にとってプラスになることを表明した。「この決定は議会内で数十年にわたって議論されてきたものです」とコメント、先週行われた議会内の投票で「投票権を持つ議員の3分の2の賛成票を得て」法改正に至ったと説明している。

ゾフィー侯世子妃(Sophie Erbprinzessin von und zu Liechtenstein)、ヨーゼフ・ヴェンツェル侯子(Prince Joseph Wenzel of Liechtenstein) Gisela Schober / Getty Images

ちなみに現在の元首はリヒテンシュタイン侯であるハンス・アダム2世。ただし2004年に長男のアロイス侯世子を摂政に。現在はアロイス侯世子が法定相続人として、元首の代理を務めている。ハンス・アダム2世には4人の子どもがいるが、アロイス侯世子は第1子。姉はいないので、すぐに継承順位が変更されることはない。またアロイス侯世子にも4人の子どもがいるが、第1子のヨーゼフ・ヴェンツェル侯子は男子。現在31歳で未婚である。結婚し第1子が女児であれば、その子がリヒテンシュタイン公国初の女性元首となると見られている。

これでヨーロッパのすべての君主国は女性君主を認めたことになる。ちなみにモナコを統治するグリマルディ家は今も男系男子を優先。女子にも継承権を認めているが、男子が優先される。またスペイン王室も実は男子優先の長子相続であるが、現在の国王夫妻には女子しかいないため、第1子のレオノール王女が法定相続人になっている。

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