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「専業主婦なのに、子育てがうまくいかないなんて」自分を責める気持ちとの付き合い方【著者インタビュー】

  • 2026.8.14

【漫画】本編を読む

「我が子のためなら、なんでもしてあげたい」この気持ちは、親として自然なものだろう。しかし、その愛情ゆえの行動が、いつの間にか子どもを苦しめる“呪縛”に変わってしまうとしたら……。

『勝たないと意味がないでしょ? ~全部あなたのため・母の呪縛~(幸せの裏側シリーズ)』(みほはは/KADOKAWA)は、息子のスイミングのサポートに全力を注ぐ専業主婦・可奈の物語だ。スクール内で選抜された「選手コース」で、息子の想太がトップになったことをきっかけに、可奈の情熱は次第にエスカレート。やがて想太の心を少しずつ蝕んでいく。そして可奈は、「息子のため」と信じて疑わなかった行動が「全て自分のためだった」という現実に直面する。

子どもを信じて任せることと、親として全力でサポートすることのバランス。そして、ママ友との軋轢、夫婦のすれ違い。自身の体験から着想を得ながら、現代家族の悩みを描いた本作について、著者のみほははさんに話を伺った。

――本作では、「私は専業主婦なのに」という思いから、可奈が子育てにプレッシャーを感じる瞬間がありました。このエピソードはどんな思いで描いたのでしょうか?

みほははさん(以下、みほはは):このシーンは、私が専業主婦だったときの気持ちを素直に描きました。そして、息子と同じスイミングスクールに通っていた子が練習に来なくなり、学校にも行けなくなったときに、その子のお母さんが「私は専業主婦なのに、子どもを育てることすらできないなんて」と嘆いていたことからも着想を得ています。

私はその方に共感しつつも、子どもに向けていたエネルギーを「自分」に使おうと決めて、絵の世界に飛び込みました。そこでようやく「こんなに膨大なエネルギーを、今まで子どもに向けていたんだ」と気づきました。だから、誰かと話せる環境に出てみたり、何か夢中になることを探してみたりするのは心を楽にするひとつの手だと思います。ひとりの時間って、意外と大事ですよね。

――お子さんへ必要以上に干渉せず、適度な距離を取るために意識していることがあれば教えてください。

みほはは:「この子が生きてさえいればいい」と考えるようにしています。もしも子どもが追い詰められていなくなるようなことがあり、過去を振り返って「ああすればよかった」「こうすればよかった」と後悔するぐらいなら、最初から「生きているだけで十分だから」と捉えて、好きなようにやらせたほうが幸せな気がするんです。命にかかわる危険をのぞき、多少は放っておくぐらいのほうが本人の責任感も芽生えると私は思っています。

息子には、お母さんはお母さんの人生を一生懸命やっているからね、とも伝えています。だから仕事で苦しんでいる姿も、だらしない姿も見せているんです。お母さんが無理にしっかりしすぎることはないんじゃないかなと思います。

取材・文=松本温美

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