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社内の「追い出し部屋」に飛ばされた神絵師たちが反撃! ものづくりに命をかけるクリエイターvs.会社の結末を描く『え、神絵師を追い出すんですか?』第3巻【書評】

  • 2026.8.10

【漫画】本編を読む

『え、神絵師を追い出すんですか?』(宮城こはく:原作、乙津きみ子:漫画/KADOKAWA)は、無能な上司によって職場から追放された天才クリエイターたちの逆襲を描いたお仕事漫画である。ものづくりに携わる人々の情熱や葛藤が描かれている人気シリーズだ。

大手ゲーム開発会社で働くデザイナー・夜住彩は、理不尽な人事によって自主退社に追いやるための部署、通称「追い出し部屋」へ異動させられてしまう。しかし会社側は知らなかった。彩こそがネット上で絶大な人気を誇る「神絵師・irodori」であり、チームを陰で支えてきた重要人物だったのである。彩は同期の真宵たちとともに新たなゲーム企画を立ち上げ、自分たちが本当に作りたい作品の実現を目指していく。

本作の魅力は、追放された主人公が目的を達成していく爽快感だけにとどまらない。ゲーム開発の現場では、売上や納期といったビジネス上の事情と、クリエイターの理想がしばしば衝突する。彩たちが直面する問題もまた「面白いものを作りたい」という思いと企業論理とのせめぎ合いが描かれる。

そして完結巻となる第3巻では、その対立がついにクライマックスを迎える。詐欺まがいのクソゲー企画を推し進め、粉飾決算にまで手をそめる会社側に対し、彩たちは自分たちのゲーム企画で真っ向から勝負を挑むのだ。まさに「クリエイターvs.企業」の最終決戦と呼ぶべき展開であり、これまで積み重ねてきた努力や信念が試されることになる。本作が描いているのは、作品づくりに情熱を注ぐ人々の苦悩や、好きな仕事だからこそ妥協できない思いだ。果たして、彩たちの挑戦はどのような結末を迎えるのか。

好きなものを作りたい。しかし仕事である以上は利益も求められる。その難しさはゲーム業界だけの話ではない。エンタメ業界で働く人に限らず、何かを生み出す仕事に携わるすべての人の胸に響くはずだ。ものづくりに命を懸けたクリエイターたちの情熱を、ぜひ最後まで見届けてほしい。

文=甲斐ハヤト

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