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王道のワインと意外性のある料理。深夜シーンを彩る、京都〈森田俱楽部〉

  • 2026.8.14

街と自然とが近いように、観光地と日常とが近いのも京都らしさ。名所のすぐそばに暮らしがある街で、今注目したいのはオーナーのセンスが光る個人店。独自のスタイルを貫きつつも、背伸びさせない安心感もある京都〈森田俱楽部〉を案内したい。

photo: Yoshiko Watanabe / text: Mako Yamato

京都〈森田俱楽部〉店内
BRUTUS

2024年の本誌「旅したい、日本の酒場。」特集から2年。改めて京都に目を向ければ、普段使いの良店ができる勢いは止まらない。その賑わいは街の中心からさらに外側へ。

丸太町河原町、西陣、高野。日常の気配が濃い場所に、飲める店が増えている。まずははしごするにもちょうどいい距離に店が揃ってきた、丸太町河原町界隈の新顔から。

京都〈森田俱楽部〉入口
大きな扉のガラス窓から、中の気配が伝わってくる。つい足が止まる仕掛けだ。
京都〈森田俱楽部〉オーナー・森田
「クラシックワインならではの魅力があることもゲストに伝えられたら」と森田さん。

ナチュラルワインが席捲する京都にあって、あえて王道のクラシックにも力を入れる〈森田俱楽部〉。ブドウという果実だけで、これほど多種多様な味や種類を造り出しているのがワインの面白さだと、店主の森田真介さんは語る。

20代は祇園のフレンチレストランでソムリエとして研鑽を積んできた森田さんは、ブルゴーニュ、ユドロ・バイエのシャンボール・ミュジニー ヴィエイユ・ヴィーニュに出会いワインに開眼したという。揃えるのはそんなブルゴーニュを中心に、フランスやイタリアの正統派がメイン。

とはいえナチュラルか否かで線を引くことはしない。「嗜好品だから好きなものを飲めばよくて、僕自身は健全なワインを健全に提供したい」。なによりも楽しく飲めることを最優先にするのが彼の揺るぎないポリシーだ。

京都〈森田俱楽部〉大羽いわしのマリネ ハーブのサラダと、タルティーヌ アンチョビとリコッタチーズ
右から、脂がのったイワシが手に入れば登場する大羽いわしのマリネ ハーブのサラダと1,200円。タルティーヌ アンチョビとリコッタチーズ800円は定番。時々のグラスワインは1,000〜2,200円。

ソムリエに続いて料理の現場にも立ち、キャリアを重ねた森田さんが独立するにあたって選んだのは、多彩なアテとともにワインを味わうスタイル。タルティーヌやパテ・ド・カンパーニュなど、フレンチをベースにしつつも肩肘張らない料理が揃う。

ゆでタンやラム肉のゆで餃子など意外性のある料理は、ワインに限らずハイボールや自家製レモンサワーなど、自由な組み合わせで味わってほしいとの思いが込められている。

そしてなにより〈森田俱楽部〉が個性を際立たせるのは深夜2時までの営業時間。明るい時間から飲める店がすっかり定番となった京都で、深い時間まで灯る明かりは心強い。反響には森田さん自身も驚くほど。流行に左右されない本質的な心地よさが、このカウンターには満ちているのだ。

京都〈森田俱楽部〉店内
たっぷりのカラメルと最後にかけるラム酒で、酒と相性良く仕上げた〈森田俱楽部〉のプリン800円、グラスのデザートワイン1,200円〜。

Information

森田俱楽部

住所:京都府京都市中京区河原町通竹屋町上ル大文字町233
TEL:075-754-8274
営:18時〜翌2時(翌1時LO)
休:日曜、不定休
予約可

2025年9月オープン。カウンターの一角はスタンディングに。テーブル席もある。


※20歳未満の者の飲酒は法律で禁止されています。

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