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防カメがあっても危険…「お盆の空き巣」を招くNG行為とは?元警視庁刑事が明かす“留守だとバレる家”の共通点

  • 2026.8.8
お盆の時期に空き巣に狙われやすい家の特徴とは?(画像はイメージ)
お盆の時期に空き巣に狙われやすい家の特徴とは?(画像はイメージ)

旅行や帰省で家を空ける機会が増えるお盆は、誰にとっても空き巣被害のリスクが高まる時期です。近年、住宅への侵入窃盗は増加傾向にあり、狙われるのは豪邸だけではありません。

警察庁の発表によると、2025年の住宅を対象とした侵入窃盗は1万7152件で、前年比で7.2%増加しているといいます。単純計算で、1日当たり約47件の住宅が被害に遭っていることになります。また、侵入窃盗全体の件数も前年比9.8%増の4万7233件です。元警視庁刑事の立場から、出かける前に意識したい防犯対策のポイントをお伝えします。

空き巣に狙われやすい家の3つの特徴

最近、ある人気YouTuberが自宅への空き巣被害を公表し、高額な被害額だけでなく、「防犯カメラが設置されていたにもかかわらず侵入された」として大きな話題となりました。

しかし、この事件は決して特別なケースではありません。私が刑事として侵入事件を見てきた経験から言えるのは、「(1)侵入しやすい」「(2)人に見られにくい」「(3)留守だと判断しやすい」という条件が重なった住宅が窃盗犯の標的になりやすいということです。

逆に言うと、空き巣の防犯ポイントとは、「(1)侵入に時間をかけさせる」「(2)音や光などで、人の注意を引きつける」「(3)留守だと確信させない」の3点を意識することです。これが、狙われにくい家につながります。

さらに夏休み中の具体的な防犯対策をお伝えします。

【防犯対策】(1)SNSでのリアルタイム投稿を控える夏休みに特に注意したいのがSNSです。空港、駅、観光地、宿泊先から「今から3泊4日」「家族全員で帰省中」などと投稿すれば、自宅がしばらく留守であることを自ら公表しているようなものです。

旅行の写真は、帰宅してから投稿しましょう。出発日や帰宅日、宿泊日数は書かないようにしてください。子どもを含め、家族全員で投稿ルールを共有しましょう。これだけで、不在情報がリアルタイムに広がるリスクを減らせます。

(2)新聞や郵便物、宅配便は、不在届や転送願いを出しておく長期不在が分かりやすいのは、郵便受けや玄関周りです。新聞は配達を止め、定期配送や通販の到着予定も確認しましょう。日本郵便では、旅行や帰省などで長期間不在にする場合、事前に不在届を提出すると、最長30日間、郵便物などを保管する仕組みがあります。また、宅配便の受け取り設定を「置き配」にしている人は、変更しておきましょう。

(3)照明のタイマー機能を活用し、「留守のサイン」を消す照明は、一晩中つけたままにすればよいわけではありません。毎日同じ状態が続くこと自体が不自然です。タイマー機能やスマート照明を使い、普段の在宅時間に近い時間帯だけ点灯させる方が、生活感を保ちやすくなります。機器を使う場合は、出発直前ではなく前日までに動作と通信状態を確認しておきましょう。

(4)玄関のほか、すべての窓や出入り口を施錠チェックする警察庁は、侵入に5分かかると侵入者の約7割が諦めると紹介しています。補助錠やシャッター、センサーライトなど、侵入に必要な手間を複数増やすと効果的です。

警察庁の資料では、住宅の種類を問わず、無締り(無施錠)による被害が多く発生しています。出発前に玄関のほか、浴室やトイレ、戸建てならば、勝手口や2階の窓も確認しましょう。

また、物置やカーポート、室外機、雨どいなどが足場になることがあります。集合住宅でも、オートロックの過信は禁物です。ベランダや共用廊下側の窓から侵入される可能性があるからです。

窓には補助錠を加え、必要に応じて雨戸やシャッターを閉めましょう。玄関は補助錠を含めたツーロックにし、窓に防犯フィルムを貼るのもおすすめです。

(5)防犯カメラの設定を確認しておくスマートフォンで確認できる防犯カメラやセンサーは便利ですが、設置しただけで被害を防げるわけではありません。カメラの時刻設定や撮影範囲、録画先、電池残量、通信状態も出発前に確認しておきましょう。玄関のほか、死角になりやすい勝手口や窓側の設置も検討しましょう。

また、不審者の通知を受けたとき、誰が映像を確認し、どの段階で警察に通報するのかを決めておく必要があります。旅行先から自分で帰宅して確かめようとするのは危険なので控えてください。

帰宅時に異変があれば、家の中へ入らない

帰宅した際、「玄関ドアが少し開いている」「鍵や窓に壊された跡がある」「室内から物音がする」などの異変に気付いたら、家の中へ入らないでください。犯人がまだ中にいる可能性があります。安全な場所まで離れ、110番通報しましょう。

室内に入った後で被害に気付いた場合も、片付けや掃除を始めず、できるだけ物に触れないことが重要です。現場には、指紋や足跡、工具痕など、捜査につながる痕跡が残っている可能性があります。盗まれた物やカード類を確認し、警察への通報とともに、必要に応じて金融機関やカード会社にも連絡してください。

夏休みの空き巣対策は、出発時に鍵を掛けて終わりではありません。出発前に留守のサインを減らし、窓と玄関のセキュリティーを強化し、異変が起きた際の連絡方法まで決めておきましょう。ここまで準備して初めて、長期不在への備えになります。

防犯に「絶対」はありません。それでも、犯人にとって分かりやすい家、入りやすい家、逃げやすい家にしない工夫はできます。旅行の準備リストに「防犯確認」も加えて、安心してお出かけを楽しんでください。

治安戦略アナリスト・危機管理スペシャリスト 小比類巻文隆

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