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「お待たせ。結構進んだ?」代表者だけを並ばせ、あとから大人数で入ってきた家族。だが、係員が正論をぶつけた結果

  • 2026.8.8

二人だけで並んでいた親子

夏休みに、私は家族と都内のテーマパークを訪れました。

昼前には園内がかなり混み合い、目当てのアトラクションには一時間ほどの待ち時間が表示されていました。

待機列はアトラクション前の広場に設けられ、低い柵に沿って何度も折り返す形になっています。

私たちの少し前に並んでいたのは、四十代くらいの女性と、小学生くらいの男の子でした。

二人は時折、列の外に視線を向けながら、誰かを待っているように見えました。

列に並び始めて二十分ほどたったころです。

近くの売店が並ぶ方向から、飲み物や軽食を手にした男性が歩いてきました。その後ろには、別の大人二人と子ども三人もついています。

「お待たせ。結構進んだ?」

男性が声をかけると、前にいた女性は笑顔で手を振りました。

どうやら全員が同じグループだったようです。

一行は待機列の入口には向かわず、柵が途切れている通路から中へ入り、女性と男の子の前後に分かれて並び始めました。

一人や二人ではありません。大人三人と子ども三人が加わり、二人だったグループが一気に八人になったのです。

「一緒のグループなので」と主張

突然、大人数が列へ入ってきたため、後ろに並んでいた人たちは驚いた様子で顔を見合わせました。

私の近くにいた女性も、小さな声でつぶやきました。

「全員、あとから来た人ですよね」

私も同じ場面を見ていましたが、子ども連れのグループに直接声をかけるのはためらわれました。

周囲には気まずい空気が流れましたが、一行は特に気にする様子もなく、買ってきた飲み物を配り始めています。

そのとき、待機列の中を確認していた係員が近づいてきました。

係員は通路をふさいでいる一行に声をかけ、落ち着いた口調で確認しました。

「恐れ入ります。こちらの皆さまは、今合流された方でしょうか」

最初から並んでいた女性は、少し戸惑いながら答えました。

「家族です。買い物に行っていただけなので、一緒に乗る予定なんです」

すると係員は、人数を確認したうえで丁寧に説明しました。

「こちらでは、皆さまおそろいになってから列へお並びいただいております。途中で合流される場合は、恐れ入りますが、グループ全員で最後尾からお願いいたします」

女性は「子どもと二人でずっと待っていたんですけど」と言いましたが、係員は口調を変えませんでした。

「お二人のみでご利用いただくことはできます。ただし、あとから来られた皆さまと一緒に利用される場合は、全員で並び直していただく形になります」

女性は家族としばらく相談していました。

結局、子どもたちが全員で乗りたいと言ったため、一行は列を離れ、そろって最後尾へ向かうことになりました。

係員は一行が柵の外へ出るまで案内し、その後、止まっていた列を前へ進めました。

周囲から拍手が起こるようなことはありませんでした。ただ、張りつめていた空気が少しだけ和らいだのを覚えています。

代表者だけを並ばせて、あとから大人数が合流すれば、後ろで待つ人の順番はその分だけ遅くなります。

家族や友人と一緒に楽しみたい気持ちは分かります。それでも、混雑している場所だからこそ、全員が同じ条件で並ぶことが大切なのだと感じた出来事でした。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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