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「ここに来て、少し元気が出たよ」疲れた様子のお客様→帰り際にくれた忘れられない言葉

  • 2026.8.9
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疲れた様子で来店した男性

学生時代、ファミリーレストランでアルバイトをしていた頃のことです。

夕方になり、店内が少しずつ混み始めた時間帯に、一人の男性が来店しました。

男性は案内した席に腰を下ろすと、しばらくメニューを開かず、ぼんやりとテーブルを見つめていました。

ネクタイは少し緩み、表情にも疲れがにじんでいます。

注文を伺うために声をかけると、男性は申し訳なさそうに顔を上げました。

「ドリンクバーだけでも、大丈夫ですか」

もちろん問題ありませんと伝えると、男性は小さく息を吐きました。

「今日は仕事で失敗してしまってね。少しだけ、気持ちを落ち着かせたくて」

突然の言葉に、私は何と返せばよいのか迷いました。

励まそうとしても、事情を知らない私の言葉では、かえって負担をかけてしまうかもしれません。

そこで、いつもの接客と変わらない調子で答えました。

「どうぞ、ゆっくりしていってください」

男性は少し驚いたように私を見たあと、「ありがとう」と静かに笑いました。

帰り際にもらったひと言

その後、店内は夕食を楽しむ家族連れや仕事帰りのお客様で、次第ににぎやかになっていきました。

私も注文や料理の提供に追われ、男性の席を気にする余裕はほとんどありませんでした。

それでも近くを通るたびに見ると、男性はコーヒーを飲みながら、窓の外を眺めていました。

来店した直後よりも、少しだけ肩の力が抜けているように見えました。

一時間ほどたった頃、男性が会計のためにレジへやってきました。

私が伝票を受け取ると、男性は財布を出しながら言いました。

「さっき、ゆっくりしていってくださいって言ってくれたでしょう」

私は、特別なことを言ったつもりはなかったため、少し戸惑いながらうなずきました。

すると男性は、穏やかな表情で続けました。

「あのひと言で、ここにいてもいいんだと思えたよ。少し元気が出ました」

そして、「ありがとう」と頭を下げ、店を出ていきました。

忙しい時間帯の、ほんの短いやり取りでした。

私がかけたのは、接客の中ではごく普通の言葉だったと思います。

それでも、誰かが疲れているときには、何気ないひと言が心を軽くすることもあるのだと知りました。

男性が帰り際に見せた笑顔と「少し元気が出た」という言葉は、今でも忘れられません。

 

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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