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泣くことしかできない赤ちゃんライフは過酷すぎる! 赤ちゃんに転生した元社畜が体験する不自由さ【書評】

  • 2026.8.6

【漫画】本編を読む

赤ちゃんは、言葉で気持ちを伝えることができない。お腹が空いた、寂しい、不安だ、誰かに来てほしい。どんな思いも、泣くことでしか知らせることができない。もし、大人が赤ちゃんに転生したとしたら、その不自由さを身をもって知ることになるだろう。

『赤ちゃんに転生した話』(茶々京色/KADOKAWA)で描かれるのは、まさにそんな体験。元社畜の男性が赤ちゃんに転生し、育児される側の視点から赤ちゃんライフを体験していくコメディだ。大人の意識があるからこそ、何もできない身体にもどかしさを感じる赤ちゃんの奮闘ぶりに、思わずクスッと笑わされてしまう。

無事病院を退院し、自宅での生活が始まった赤ちゃん。家は、病院とは違い、常に助産師や看護師がいるわけではない。ふと気づくと、近くにママさんがいない。そこで赤ちゃんは、試しに泣いてママさんを呼んでみることにする。大人なら「呼ぶ」だけで済むことが、赤ちゃんには泣くことによってしか叶えられないのだ。

赤ちゃんの泣き声は、大切な人への必死の呼びかけ。泣かれる側は戸惑うけれど、泣く側だって大変なのだ。泣けば誰かが来てくれる。その経験は、赤ちゃんにとって大きな安心につながるに違いない。そう考えると、泣き声がいつもと少し違って聞こえてくる。休む暇もない赤ちゃんのお世話。けれど、お世話される側にもまた、伝わらないもどかしさや心細さがあるのかもしれない。そんな視点に触れると、赤ちゃんの泣き声がますます愛おしく感じられてくるのはきっと私だけではないはずだ。

文=アサトーミナミ

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