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公開“翌日”まで非公開…!舞台挨拶でのサプライズ発表が話題 6年前、映画の主演女優“脳内役”を演じたイケボ俳優

  • 2026.8.20
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のん(C)SANKEI

現在、放送中のフジテレビ系“水10ドラマ”『Tokyo middle 30』で、自分の生き方を見つめ直す“ミドサー女性”を演じているのん。2020年に主演した映画『私をくいとめて』では、“おひとりさまライフ”を満喫していた主人公が、久々の恋に右往左往する様子を体現し、共感を呼んだ。本作を鑑賞した人からは「自分のことのようで悶絶した」「めちゃくちゃ刺さる」といった声が。今回は、観る者を惹きつけるのんの魅力がたっぷり詰まった『私をくいとめて』を紹介しよう。

2020年公開、のん主演映画『私をくいとめて』

『勝手にふるえてろ』でもタッグを組んだ、原作者・綿矢りさと、監督・脚本の大九明子という“ゴールデンコンビ”による、2020年公開映画『私をくいとめて』。のんが、“おひとりさまライフ”が板に付いた、31歳の主人公・黒田みつ子を好演している。

周囲の目など気にせず、“ひとり焼き肉”を味わったり、自分のペースで旅に出たり、快適な“おひとりさまライフ”を満喫しているみつ子。人間関係などで悩みが生じた際には、脳内の“A”に相談。“A”は、みつ子にとって、とても優秀、というか都合のいい相談役なので、常に味方でいてくれる。優しく寄り添いつつ、みつ子がパニックを起こしそうな時は、客観的な助言で導いてくれる“A”。

勤務先では、適度な距離感を保てる気の合う先輩にも恵まれていて、定時退社もできるので、ソロ活に支障をきたすことがない。一人暮らしの部屋は、自分だけの居心地の良い空間だし、なぜかムダに声がいい“A”と会話をしているので、寂しさを感じることもないみつ子。

そんな毎日に満足していたみつ子だったが、仕事上の知り合いである営業マンの多田くん(林遣都)と、自宅の近所で偶然会ったことから、彼女の日常に変化が生じていく。

20代とは違う30代の恋をのんが好演

多田くんは、すごく真面目な年下の男性。お互いに、仕事をしている時の顔しか知らなかったのに、“ご近所さん”だと分かってから、急速に距離が縮まり、戸惑ってしまうみつ子。彼女は、彼の何気ない態度の意味や、自分の気持ちについて“A”に相談しまくり、脳内で一喜一憂を繰り返す。久しぶりに訪れた恋は、20代の頃のように単純にはいかず、あれこれと考えてしまい、傷つくのを恐れるあまり、なかなか一歩を踏み出せない。

SNSには「恋愛に臆病になって、頭の中でぐるぐる考えてしまうのってすごく分かる」といった、アラサー女性からのコメントが。また、のんによる自然な表現によって、「みつ子が愛おしく思える」など、より共感を示す声も。「他人に相談するんじゃなく、自分の中で一生懸命に解決しようとする姿がリアル」だと感じる人も少なくないようだ。

主人公の脳内相談役“A”の声を演じた中村倫也

当初、“A”の声を演じているキャストは公表されておらず、公開日翌日の舞台挨拶で、中村倫也であることがサプライズ発表された。中村の声の演技は秀逸で、“イケボ”でもあることから、本作を大いに盛り上げている。

自分には“A”のような脳内相談役はいないが、“もう一人の自分”のようなものが、冷静な目で自分を見ている気がすることはよくある。「今、そんなことを言って大丈夫?」とか「喋りすぎじゃないの?」など、淡々と制する“もう一人の自分”。年を重ねるほど、無鉄砲ではいられず、二の足を踏むことが多くなるので、みつ子に共感する人が多いことが理解できる。でも、“A”みたいなイケボ相談役が脳内にいたら楽しそうで、ちょっと羨ましいかもしれない。現代社会では、それをAIで代用している人も結構いると聞く。

のんと初共演した林遣都

本作でみつ子を演じるのんと、多田くん役の林のケミストリーも、とても素晴らしい。公式サイトにて、2人の共演に関する感想を読むことができる。のんについて、林は「よーいスタートで目の色が変わり、極めて繊細な表情で相手を引き込む力がある方で、お芝居の中で驚かされた瞬間がたくさんありました」とコメント。のんは「林さんの役に対するアプローチも、とても魅力的だったので負けられない、と気合が入りました」と語っている。

みつ子と多田くんの交流は、みつ子が彼に料理をおすそ分けすることから始まる。その際、多田くんは部屋の中には入らず、玄関先で立ち話をするにとどめるのだが、2人の絶妙な距離感が何とも瑞々しい。たくさん悩み、一筋縄ではいかないみつ子の恋は、本当に愛おしく、等身大で演じるのんの魅力は、本作でも炸裂していると感じる。

橋本愛や片桐はいりも出演

『私をくいとめて』には、のんが朝ドラ『あまちゃん』で共演した橋本愛や片桐はいりも出演している。2人の役どころも興味深く、みつ子に影響を与えるキャラクターを好演しているので見逃せない。筆者は大の『あまちゃん』ファンなので、のん、橋本、片桐の共演はとてもうれしい。

さらに、みつ子が旅先でお笑いライブを観る芸人役として、吉住が本人役で登場するシーンも忘れ難い。この場面は決して楽しく描かれているのではなく、女性の生きづらさを描出していて、印象深いシーンとなっている。

主人公のさまざまな感情をすくい上げ、共感するところが多い、素敵な作品『私をくいとめて』。のんの代表作の1本として、ぜひ楽しんで観てほしい。


出典:映画『私をくいとめて』公式サイト
出典:映画『私をくいとめて』特集/東映ビデオオフィシャルサイト

ライター:清水久美子(Kumiko Shimizu)
海外ドラマ・映画・音楽について取材・執筆。日本のドラマ・韓国ドラマも守備範囲。朝ドラは長年見続けています。声優をリスペクトしており、吹替やアニメ作品もできる限りチェック。特撮出身俳優のその後を見守り、松坂桃李さんはデビュー時に取材して以来、応援し続けています。
X:@KumikoShimizuWP

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