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重なる“意味深な描写”から仮説が…「やっぱりキーパーソン」退場したはずの人物“再登場”の可能性を考察【日曜劇場】

  • 2026.8.28
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日曜劇場『VIVANT』第15話(C)TBS

『VIVANT』第15話で、物語を大きく揺るがしていた野崎守(阿部寛)の“裏切り”の真相がついに明かされた。警視庁公安部部長・佐野雄太郎(坂東彌十郎)が告げたのは、野崎が日本を裏切ったのではなく、中国の別班のような存在・シンシーへの潜入捜査を続けているという事実。しかし、ひとつの謎が解けたことで、むしろ過去の場面が意味深に見えてくる。

なかでも気になるのがテントのモニターだった新庄浩太郎(竜星涼)の存在だ。野崎はシーズン1の時点で、すでに彼の正体に気づいていたのではないだろうか。SNS上でも「当たっても外れても楽しい」「やっぱりキーパーソンはあの人?」と話題の本作について、今後の展開を考察してみたい。

※以下本文には放送内容が含まれます。

明かされた野崎の真意

『VIVANT』第2シーズンで大きな衝撃を与えたのが、これまで乃木憂助(堺雅人)たちの頼れる味方だった野崎の“裏切り”だった。
別班の情報を中国の別班ともいえる組織・シンシーに流し、日本を離れ海外逃亡した野崎。ホワイトハッカーの東条翔太(濱田岳)まで彼に協力していたことが分かり、別班と公安、さらにシンシーの思惑が複雑に入り乱れていった。

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日曜劇場『VIVANT』第15話(C)TBS

しかし8月23日に放送された第15話、乃木たちに身柄を確保された公安部長・佐野の口から、ようやく真相の一端が語られる。野崎は現在、シンシーへの潜入捜査を行っているというのだ。
つまり野崎は、乃木はもちろん、長年ともに行動してきたエージェント・ドラム(富栄ドラム)にまで疑われながら、“裏切り者”を演じ続けていたことになる。野崎を信頼してきたからこそショックを受けるドラムの姿も印象的だったが、その信頼さえ欺かなければならないほど危険な任務なのだろう。

さらに佐野によれば、野崎は5年前、北京の日本大使館でリエゾン(連絡・仲介役)として駐在しながら、北朝鮮への諜報活動に携わっていた。その際、彼の下で働いていたのがリュウ・ミンシュエンとチョウ・ケイシという2人のエージェントだった。
彼らの名前が明かされたところで、第15話は幕を閉じる。
現在の潜入捜査と5年前の任務には、何らかの繋がりがあるのだろう。かつて彼らの身に起きた何かが、野崎をシンシーへ向かわせたのか。

気になる新庄への“視線”

そして、野崎が秘密裏に動いていたことが分かった今、あらためて振り返りたい人物がいる。公安刑事・新庄だ。
新庄はシーズン1で、テントに情報を流すモニターだったことが判明した人物。第2シーズンではベキ(役所広司)の脱獄にも関わっていたことを認めている。
しかし、もしかすると野崎は、新庄の正体にもっと早い段階で気づいていたのではないだろうか。

気になるのが、シーズン1第7話での一幕である。新庄が乃木について、別班である可能性を口にした際の野崎の反応だ。当時は乃木の正体を巡る攻防の一場面として見過ごしてしまいそうになるが、その後の展開を知ったうえで振り返ると、野崎の視線にはどこか新庄自身を観察しているような含みが感じられる。
乃木が別班であることを疑う以上に、“なぜ新庄が乃木をそこまで疑うのか”を見ていたとしたら。その後、新庄がモニターだったことを考えれば、野崎が早い段階から彼を警戒し、泳がせていた可能性も考えたくなる。

さらに第2シーズンでは、新庄は日本への護送中に銃撃され、命を落としたと発表された。だが、この“死”にも不可解な点が残されている。
遺体は腐敗が激しいとして十分な検視を経ずに直葬された。護送前には脇坂昭夫(小久保寿人)が新庄の首筋についたガムを取り、「ちょっと太ったか?」と声をかける奇妙な場面もあった。防弾ベストなど、何らかの仕掛けを隠していたことを示す描写だったと見ることもできる。
本当に、新庄は死んだのだろうか。あまりにも意味深な描写が重なっているだけに、“偽装死”を疑いたくなる余地は十分に残されている。

次に評価が反転するのは新庄? “裏切り者”ほど信用できない

ここでひとつ考えてみたい。
もし野崎がシーズン1の段階から新庄の正体を察していたとしたら、彼を単純に排除するだろうか。
現在の野崎自身が、シンシーの内部へ入り込むために“日本を裏切った公安”という立場を利用している。敵側の人間として信用されることが潜入の条件なら、テントのモニターとして活動していた新庄ほど利用価値の高い存在もいない。

つまり新庄は、野崎や佐野が進める極秘任務に、どこかの段階から組み込まれているのではないか。
もちろん、新庄が最初から公安側の人間だったとは考えにくい。しかし、野崎に正体を見抜かれたあと、何らかの取引をした可能性はある。その仮説に立てば、不自然さの残る“死”も違った意味を持ち始める。

野崎が乃木にさえ潜入捜査の真相を伝えられなかったのは、本編内で言及されているように、公安内部にもシンシーの目があるからだろう。ならば新庄を生かしておくためにも、死亡したと誰もが信じる状況を作る必要があったのかもしれない。
そして今後、野崎の潜入がシンシー側に発覚し、絶体絶命の危機を迎えたとき。そこで“死んだはずの新庄”が再登場する展開も、『VIVANT』なら十分にあり得そうだ。

思えば『VIVANT』では、所属する組織だけで人物の善悪を判断することはできない。乃木も、ベキも、そして今回の野崎も、ひとつの肩書きでは説明できない事情を抱えていた。
第15話で“裏切り者・野崎”という印象がひっくり返った今、次に評価が反転する人物は誰なのか。


TBS系 日曜劇場『VIVANT』毎週日曜よる9時〜

ライター:北村有(Kitamura Yuu)
主にドラマや映画のレビュー、役者や監督インタビュー、書評コラムなどを担当するライター。可処分時間はドラマや映画鑑賞、読書に割いている。X:@yuu_uu_

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